2013年01月26日

i.MX53 Quick Start BoardでLinuxを動かす (3)

前の2つの記事で、Freescale i.MX53 Quick Start BoardにLinuxを移植した際の作業記録(備忘録)は終わりだ。このシリーズ記事は、ここで終わらせても良かったんだけど、今回の移植作業の感想や今後の計画とかも書いておきたい。前の2つの記事とは性質が異なり、蛇足的な内容なので、明確に区切った方が適切かなぁという気がしたので分けた。

まずは、Freescaleが配布するLinux BSPを使ってIMX53QSBへLinuxを移植した感想になるが、結局のところBSP=LTIBなので、移植作業の感想イコールLTIBの使用感ということで書くしかない。はっきりて言って、私はこのLTIBというビルドツールをものすごく使い難いと感じた。i.MX CommunityでもLTIBの評判はあまり良くないみたいだ。大体いまどき組込みLinuxでrpm形式のパッケージ管理はないだろう。OpenEmbeddedYocto Projectもdeb形式パッケージを採用しており、業界的にはdebベースのパッケージ管理とビルドフレームワークの方が主流派だ。じつは、Freescaleが配布するi.MXシリーズ用Linux BSPは、i.MX51シリーズまではOpenEmbedded準拠の形式だったらしい。i.MX53シリーズからi.MXシリーズ共通のLinux BSP用ビルドツールとしてLTIBが導入されたみたいだが、なぜFreescaleはこんな使い難いツールを採用したのか理解に苦しむ。i.MX51シリーズまでの形式を維持して、i.MX53シリーズでもOpenEmbedded準拠のBSPを配布してくれた方がよっぽど良かったじゃないかという気がしてならない。i.MX Communityや他の組込みLinux系の情報交換サイトを検索すると、同じ意見が散見される。私家版のOpenEmbedded形式i.MX用Linux BSPを作ろうとしている人もいるようで、私も時間さえあれば同じことをやりたいくらいだ。FreescaleはTIと並ぶ組込みCPUのメジャーメーカーであり、i.MXシリーズは多くの組込み機器で採用されている(特にここ数年、車載機器でのi.MXシリーズの採用例が急増しているらしい)。この点を考えると、業界のトレンドに逆行するような形式のLinux BSPを配布することは悪影響が大きいんじゃないかと心配してしまう。最新のi.MXファミリCPUであるi.MX6シリーズの量産が2012年12月から始まっているが、残念ながら、i.MX6シリーズ用Linux BSPでもLTIBが使われているらしい。もしFreescale社の方がこの記事を読んでいたら、i.MXシリーズ用Linux BSPをOpenEmbedded形式に変更することをぜひ検討してください。切にお願いします。

話は変わって、今後の計画についてだが、じつは、本業の仕事でIMX53QSBへQtを移植するための作業をいまやっている真っ最中だったりする。最終的なターゲットハードウェアは同じi.MX535を搭載したカスタムボードなんだけど、IMX53QSBへQtが移植できたら、そのQtの実行ファイル一式をカスタムボードのシステム環境へコピーすればそのまま動くはずだ。という訳で、IMX53QSBへQtを移植する作業の経過を今後記事に書いていこうと思っている。BeagleBoard-xMの記事に、すでにこちらのボードにQtを移植済みだと書いた。そのとおりなんだけど、本業の仕事が忙しくて両方のボードのQt移植の記事を書く時間がしばらく取れそうもない。当面はIMX53QSBの方を優先して、こちらのボードへQtを移植する作業過程を備忘録として書いていきたい。BB-xMへのQtの移植方法については、IMX53QSBの方の作業が一段落したところで書くつもりでいる。

BB-xMのTI DM3730、そしてIMX53QSBのFreescale i.MX535。期せずして、TIとFreescaleという2つのメジャーメーカーのARM CPUを搭載したボードが手に入ったので、LinuxやQt以外の移植にもトライしたい気持ちがふつふつと湧いている。何を考えているかというと、じつは、この2つのボードへFirefox OSを移植できないものかと目論んでいる。Androidに対抗するモバイルOSのダークホース的な存在して、Firefox OSに対する注目度は日に日に大きくなっている。最近ほぼ毎日「Firefox OS」というキーワードでググっているが、日に日にヒット数が増えていることからもこれが判る。Firefox OSはAndroidなんか比べものにならないくらいキビキビと動作し、低性能なハードウェアでもかなりレスポンスが良いらしい。やたらとCPUバワーを食うAndroidの所為で、日本国内で販売されているスマホやタブレットはいまや高価格帯の製品ばかりになってしまっている。日本人の平均収入は低下する一方なのに、スマホやタブレットの製品価格は上がる一方だ。Firefox OSが本格的に普及すれば低価格なスマホやタブレットがかなり市場に出てくるんじゃないだろうか。低収入で生活を維持している人が増えている時代なので、こういう低価格なスマホやタブレットの需要も相当あるはずだ。すでにKDDIは、Firefox OSを搭載した低価格帯のスマホの製造と販売について検討に入っているという情報もある。Androidに対抗するモバイルOSとして、Firefox OSは今年必ずブレークするだろう。私もいまこそFirefox OSに賭ける時だという気持ちが大きくなる一方だ。私はアンチAndroid派であることを宣言しているので、当然ながらFirefox OSに大きな期待を抱いており、できるものなら、いますぐFirefox OSのエバンジェリストになりたいとさえ思っている。上の計画をどういう形で具現化するか色々と考えを巡らしているが、計画の内容が固まったら、このブログで記事として発表したい。
タグ:i.MX Feeescale
posted by とみやん at 17:49| Comment(0) | TrackBack(0) | Embedded Linux > その他
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