2013年08月02日

ついに終焉を迎えるWindows時代

5月の中頃に松本のなぎさライフサイトという小さなシッピングセンターの中に在る瑞祥というスーパー銭湯に行ったときに、同じ並びに在るエディオン(松本なぎさ店)に寄ってみたらAppleコーナーができていた。数年前まで地方の小都市の家電量販店にはAppleコーナーはほとんど無かったのに、とうとうAppleコーナーが設けられるようになったのかと驚いた。まぁ、それくらいMacを購入する人が増えているということなんだろう。東京の家電量販店では、今年になってPCの全販売数に占めるMacの割合が相当高くなっているという話もある。月によっては、Windows 8搭載機の合計販売数よりMacの方が多いことさえあるそうだ。東京の知人に聞いた話では、スターバックスのような都心のカフェでPCを使っている人のうち半分以上がMacだという光景はもはや珍しいことではないそうだ。松本や塩尻のカフェやファミレスでもMacを使っている人をちらほらと見るようになったので、いままさにMacは売れに売れているという状況なのは間違いなさそうだ。

Windows 8が見事にコケてしまったので、最新のWindows PCはハードの性能だけしか魅力がない。IntelやPCメーカーがいくらUltrabookのすばらしさを宣伝しても、それらに搭載されているWindowsがXP以降ほとんど進化しておらずクラウドへの対応も遅れているOSなので、ユーザは時代遅れのPC環境を我慢を強いられて使わされている。Macを使い始めて、私はすぐそのことに気づいた。WindowsからMacに乗り換えたユーザはこの意見に賛成する人が多いじゃないかと思う。ここ数年Macの販売数は着実に伸びていたので、Appleフリークでない人も身の周りでMacを観たり触ったりする機会も増えたはずだ。これも、今年になってMacの販売数が一気に増えた大きな要因だろう。

コンシューマ向け情報機器のOSのシェアについてググっていると、次のようなページを見つけた(英語のページがオリジナル)。

 Windowsのシェアは今後急速に低下する? | スラッシュドット・ジャパン
 Can Microsoft Survive If Windows Doesn’t Dominate?
 PC と Tablet を チャートで比較 : わずか 2年で、シェアが 40% も変化している! | Agile Cat --- in the cloud
 Forecasting Windows market share | asymco

上のページの内容によると、2013年第1四半期のWindowsのシェアは60%で、2012年第4四半期の75%から比べて15%も低下しているそうだ。この傾向が続くと、今年中にWindowsのシェアが50%を割り込む可能性が高いという予測を出している。また、最後のページに書かれている、大多数の人がタブレットをノートPCの代用品として使っているという情報は重要視すべきかもしれない。つまり、タブレットはノートPCと競合する製品なのだ。一般ユーザはタブレットかノートPCのどちらか一方しか使っていない人が大多数なのだろう(両方を使っているのは、私のようなITエンジニアだけなのかもれしない)。ただし、上のページに載っているのは、あくまでPCとスマートデバイスの両方を合わせたコンシューマ向け情報機器全体のOSシェアについて情報であり、PCに限定すれば、いまだにWindowsは90%以上のシェアを占めている。下のページがその情報ソース(英語のページがオリジナル)。

 Windows 8がデスクトップPCのOSシェアでWindows Vistaを抜く - GIGAZINE
 Operating system market share

PC用OSとして90%以上のシェアを占めているなら、Windowsはまだまだ安泰だと思う人が多いかもしれない。しかし、私はコンシューマ向け情報機器全体のOSシェアの方を重要視すべきじゃないか思っている。いまやほとんどソフトウェアペンダーがPCとスマートデバイスの両方をターゲットとして製品を開発しているからだ。PCはどんどんスマートデバイスに置き換わっていて、今年中に稼働台数でスマートデバイスはノートPCを抜き、今年か来年にはタブレット単独でノートPCの出荷台数を抜くだろうという予想が出ている。いま現在多くのソフトウェアペンダーがPCよりもスマートデバイス向けの製品開発を優先して進めているはずだ。そして、スマートデバイスに限定すれば、AndroidとiOSを合わせて90%以上のシェアを占めている。

 Android and iOS Combine for 92.3% of All Smartphone Operating System Shipments in the First Quarter While Windows Phone Leapfrogs BlackBerry, According to IDC - prUS24108913

このままスマードデバイスの普及が急速に進むと、来年2014年中にコンシューマ向け情報機器全体に占めるWindowsのシェァは確実に30%を切るだろう。シェアが30%を切ってしまうと、ソフトウェアペンダーがWindowsを最優先ターゲットとして製品を開発することはもうなくなるのではないかと予想している。すでにその流れは現れていて、いくつかのソフトウェアペンダーがスマートデバイスやMac向け製品のリリースを優先する動きが出てきている。

上の情報を総合的に判断すると、プログラマがWindows PCを使わなければならないシーンはほぼなくなりつつある。iOS向けのブログラム開発はMacを使わないとできないし、Android向けはLinuxを使った方がずっと作業効率が良い。Androidの本家本元GoogleではWindowsを使っているプログラマは皆無だそうだ。Windowsが高いシェアを誇っていたエンタープライズ系においても、いまLinuxやMacへの切り換えがどんどん進んでいる状況らしい。オープンソースソフトウェアを組み合わせてシステムを構築することが増えてきたからだ。ほとんどのオープンソースソフトウェアは本来UNIXで動くことを前提に作られているので、これらを利用するプログラムはUNIX互換OSであるLinuxやMacを使った方が開発作業がやり易い。大抵のオープンソースソフトウェアはWindowsにも移植されているが、UNIX互換OSでないWindowsで動かすと色々な障壁に遭遇することが多い。こういう障壁を回避するために多大な労力と作業工数を消費するなら、初めからLinuxやMacを使った方が賢い選択だと判断するは自然な流れだ。このように、モバイル系でもエンタープライズ系でもWindowsを使うシーンはいまや減少の一途を辿っている。MacやLinuxへの移植が進んで、Windowsでしか使えないプログラムは極少数しか存在しなくなったことも大きく影響しているのだろう。「WindowsはUNIX互換OSではない」私はこの一点だけでプログラマがWindowsを選択しない理由として十分だと思っている。Windowsを使うと、本来やるべきプログラム開発以外に障壁や制限を回避するための作業に多くの時間を浪費してしまうからだ。いまだにプログラマが開発プラットホームとしてWindowsを選択する理由があるとすれば、それはVisual Studioを使ってWindows向けのプログラムを開発しなければならない場合だけだ。すでにWindowsはMicrosoft製のVisual StudioやOfficeを使うためだけの専用OSだと言っても良いほど、その存在価値は下がっている。

UNIXとWindowsの成り立ちを比較すると、下のようにOSとしての元々の設計思想が根本的に違っている。
  • UNIX=ネットワークに接続して使うことを前提に作られたOS
  • Windows=スタンドアローンで使うことを前提に作られたOS

UNIXも当初はスタンドアローンマシン用OSとして設計されたようだが、1970年代の中頃からネットワークへ対応が試みられ、1978年にリリースされたDEC VAX向けUNIX/32Vではすでにネットワーク機能は標準になっていた。ネットワークプロトコルの標準となったTCP/IPが組み込まれたのは1983年に登場した4.2BSD UNIXからだが、このBSD UNIXが現在のオープンソース系UNIXの源流となっている。これに対して、1985年に登場したWindowsは最初はMS-DOS上で稼働する単なるGUIでしかなく、1992年にリリースされたWindows 3.1までネットワーク機能を搭載していなかった。同年にリリースされたWindows for WorkgroupがWindowsに統合されて初めてWindowsでもネットワーク機能が使えるようになったが、それまではNovell NetWareと組み合わせて使うケースが多かった。Windows for Workgroupは元々Windowsの拡張機能として開発されたコンポーネントでありWindowsの標準機能ではなかった。いまではWindowsでネットワーク機能が使えるのは当たり前の事になっているが、Windowsは本来スタンドアローンマシン用として設計されたOSであり、それに無理やりネットワーク機能を被せたのがいまのWindowsの姿なのだ。マルチメディア機能もそうだが、Windowsはスタンドアローン用OSにさまざま拡張機能を貼りあわせたモザイク的な構成になっている。新設計のカーネルを採用して1994年に登場したWindows NTでも、このモザイク的な構成は大きく変化していないというのが私の観方だ。Windows NT以降ネットワークやマルチメディア系機能のかなり構成要素がシステム側へ移植されたが、これらもいまだにカーネルと疎な結合で動いている。Windowsがウィルスなどの脅威に脆弱なのもこれが根本的な原因なのではないかと疑っている。ネットワーク機能の統合化という点では、UNIXはWindowsより10年以上のアドバンテージを持っている。ネットワーク対応プログラムはWindowsよりUNIX上で開発する方がずっと楽なのは、これが根本的な理由だろう。

話が逸れてしまったので元に戻そう。外資系ベンチャー企業に勤めている東京の知人に聞いた話やググって調べた情報を総合すると、現在のIT企業のPCトレンドは次ようになっているらしい。
  • 外資系企業ではWindowsからMacへの切り換えを終えている所が多く、すでにMacが主流派になっている。
  • ベンチャー企業では社員にWindowsかMacを選択させる所が増えており、大多数の社員がMacを選択している。
  • 大手企業でもWindowsからMacへの切り換えを始めた所が出てきており、全面的にMacに換えてしまった所もある。

ただし、上のような状況はあくまで東京に限った話であり、地方ではいまだにWindows PCを使っているの企業が多い。

Windowsのシェア低下が急速に進行しているのは、スマートデバイスの普及率が急上昇している所為だ。ノートPCに替わってタブレットを使えば十分に用が足りるシーンはいくらでもある。いまのペースのままシェア低下が進むと、Windowsは5年後位にはひっそりと姿を消すか、あるいはマイナーな存在として細々と使われるようなOSになってしまうかもしれない。スマートデバイスの出荷台数は増加の一途を辿っているので、もはやこの流れは止まらないだろう。このトレンドに乗り遅れたIT企業はWindowsのシェア低下と運命を共にして、数年後にはマイナーな存在になってしまうだろう。今後Windowsの衰退は急激に進んでいくという予想を出しているのデータ集計・分析企業は多い。すでに多くのIT企業がWindowsからMacやLinuxへの切り換えを終えており、いままさにこれを進めているIT企業も増えている。モバイル系開発ではWindowsは使い物にならないので、同分野の製品開発に力を入れているIT企業ではMacを使うプログラマがすでに多数派になっている。去年の2月にDeveloper Summit(毎年2月に開催されるプログラマ向け集中セッション)に参加したときは、ノートPCを使っている人の7割位がMacだった。Developer Summitの参加者の多くはベンチャーIT企業のプログラマなので、これはもはや歴然とした事実だと思っている。Apple贔屓の欲目的情報では決してない(ベンチャーIT企業の多い東京限定のトレンドかもれないが・・・)。

私も完全にWindowsを捨ててMacに乗り換えてしまった。もうWindows PCを起動することは週に一回位しかない。それも故障していないことを確認するためだけだ(ずっと電源を入れないで放置すると、PCは故障率が高くなる)。今年になってPCの処分を進めていて、20台以上所有していたWindowsマシンを5台まで減らした。最終的に2〜3台は残すつもりだが、あくまでLinuxを使うためであって、Windowsが入っているPCは完全に無くしてしまおうと思っている。どうしてもWindows環境が必要になったら、Boot Camp、VMware FUSION、Palalles Desktopを入れたMacで使うこともできるので、Windows PCを用意しておく必要性はもうないからだ。本業の組込み開発の仕事でも、Linuxを開発プラットホームとして使うケースがほとんどでWindowsを使うことはほぼ無くなったことも大きな理由だ。常駐派遣などの本業の仕事で、もしWindows PCを与えられることがあったら、VMwareにUbuntuを入れて使おうと思っている。UNIX互換OSでないWindowsを使ってプログラム開発をやるのは作業効率が悪すぎるし、Windowsなんか触るのも嫌だからだ。私の残り人生は短いが、もうMac以外のPCを買うことは絶対にないだろう。以前はコンビニなどで週刊アスキーとかを立ち読みしてPCの新機種をチェックしたりしていたが、いまはこういうこともしなくなった。MacBook AirやMacBook Pro以上のノートPCはこれからも出てくることはないだろうし、デスクトップPCもMac miniで十分に満足している。いくら安価な機種でもWindows PCを何台も買うくらいなら、年に一台位のペースでMacに投資した方がよっぽど価値が高いと思う。Windowsはすでに終焉が観えているOSなので、そんなOSに投資するのは愚か者の選択以外の何者でもない。MacよりWindows PCが優れている点があるとすれば、唯一高性能なグラフィックボードを利用できるという点だけだ。オタクならギャルゲーが動くのはWindowsだけだと言うかもしれない。個人の趣味にまであれこれ言うつもりはないので、こういう意見に反論する気はまったくないが・・・。

私がMacを使い始めたのは去年の7月からだが、この一年間のIT分野のトレンドの変化は凄まじかった。スマホの普及はすでに進んでいたが、タブレットがここまで一般人の生活に浸透したのは予想外だった。この点についてはちょっと予想が甘かったと反省している。私はまだiPadを持っていないが、iPadだけは今年中にぜひ買いたいアイテムの一つだ。スマートデバイスについても結局iPhoneとiPadがベストチョイスなんだ確信したので、Androidを搭載したスマホやタブレットにはまったく興味を失ってしまった。PCもスマートデバイスも結局はAppleの描いた世界観とAppleが生み出す製品が本物であって、他はまがい物なんだという信念を持ちつつある。毎日Macを使っていると、その信念は深くなる一方だし、iPhoneやiPadを使い始めれば、この想いは信念から信仰へと昇華してしまうかもしれない。そうなってしまったらちょっと怖いかもいう感じもするが、私の残りの人生もわずかなので、それでも良いかなぁという気持ちが強くなっている。私が最初に買ったPCはApple IIだったし、若い頃に旧MacOS向けのプログラム開発に5年間も熱中していたこともある。IT分野での私の仕事はAppleに対する想い入れから始まったと言っても過言ではないので、蘇ったこの想いを胸に抱いて人生を閉じるのも一つの道かもしれない。ただ、18年間もAppleから距離を置いてしまったことだけは深く後悔している。あのままAppleフリークとして仕事を続けていたら、いま頃はもっと違う人生が拓けていたかもしれない。それでも、Macを使い始めて本当に良かったと心から思いながら、寂れた信州で夏の日々を過ごしている。
タグ:Windows Microsoft
posted by とみやん at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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