2014年03月22日

飯田で過ごす週末

本業の仕事の関係でいま飯田(長野県)に滞在しています。03/18からこちらに来ていますが、来週の03/25に塩尻に戻る予定です。飯田は南信地域の中心となっている街です。飯田に来たのはこれが3回目ですが、泊まったのは今回が初めてです。「やっぱり寂れているなぁ」というのが飯田の第一印象になってしまいますね。南信の街は寂れているという噂は聞いていましたが、やはりその噂どおりでした。人口も少なく経済圏も小さいのでこれは仕方がないことなのでしょう。ただし、飯田の街はこぢんまりとまとまっていて、良い感じの寂れ方という感じもします。日本全国どこにでもある地方の小さな街というのがもっとも適切な表現じゃないかと思います。長野や松本と比較するのは可哀想だという気がします。周辺の観光資源は天竜峡の川下りと点在する温泉宿くらいなので、飯田を訪れる人も少ないのでしょう。
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飯田は松本や塩尻から車で約1時間半の距離ですが、電車で来ると3時間もかかります。飯田線は電車の本数が少なく単線で駅の数がものすごく多いからです。このように交通の便が悪い所為もあり、南信と中信間の人の行き来は少ないのが実情です。飯田線ほどではありませんが、長野−松本間の篠ノ井線も電車の本数は多くありません、そのため、北信、中信、南信の間の交流はほとんどなく、それぞれがバラバラの経済圏を構成しています。地理的にも北信、中信、南信の間は山で隔てられています。この3つの地域(東信を加えると4つ)がたまたま長野県という線で一つにまとめられてだけで、これらの地域が一緒に活動することは滅多にありません。南信にも中小の製造業企業はありますが、名古屋を中心とした中部地方の企業と取り引きをしているところが多いようです。宿泊中のホテル内の食堂で他人の話を聞いていると、ほとんどは中部や東海方面から来ている観光客、営業マン、工事関係者などです。経済圏としては信州の中に入っいますが、実際の経済活動としては南信は中部や東海との繋がりの方が強いのが実情です。気候的にも北信や中信と差があります。南信の方がやや温暖で大雪が降ることはほとんどありません。地元住民の話題の中にも北信や中信が登場することは少なく、まるで遠く離れた別の地方の話をしているみたいな感じで「北の方」と呼んだりします。

いまは寂れている飯田ですが、30年後には大きく様変わりしているかもしれません。今年中の着工が予定されているリニア中央新幹線の駅が飯田市北部か高森町(下伊那郡)辺りに出来る予定になっているからです。JR東海の計画ではリニア中央新幹線の東京−名古屋間が開業するのは2027年となっていますが、この計画どおりに工事が進む可能性は低いんじゃないかと思います。現在の橋本駅(神奈川県相模原市)の近くにリニア中央新幹線の駅が設置される予定になっていますが、東京−橋本間の首都圏は用地買収が困難なこともあり、このルートはほとんどが大深度地下トンネルで結ぶことになるらしいです。そして、橋本以西は甲府市を通って飯田へ至るルートが計画されていますが、甲府−飯田間も南アルプス山脈を貫通するトンネルで結ぶ計画です。これらのトンネルは難工事が予想されます。いずれにしても、リニア中央新幹線が開通すれば、飯田周辺は大きく変わっていくことでしょう。

長野新幹線の途中駅が存在する佐久平の周辺は近年宅地や別荘地の開発がさらに進んで、いまでは東京近郊の街みたいになっています。現在の終着駅長野も中心地区の再開発が進み、街全体が小奇麗な感じに様変わりしました。来年(2015年)春に長野−金沢間の北陸新幹線が開業すれば、佐久や長野はさらに開発が進んでいくでしょう。リニア中央新幹線の開業が現実的になってくると、飯田周辺でも開発が進んでいくかもしれません。関東や中部地方からの観光客は確実に増えるでしょうし、Iターン者やリタイヤ組の中には南信を移住先候補地として考える人も出てくるでしょう。このように東信、北信、南信の近代化が進んでいく中で、中信だけが取り残されています。信州に残された「田舎」として逆に観光客を集めることができるかもしれませんが、移住先としては魅力のない地域という印象を持たれるのは大きなマイナスだと思います。関東周辺ではIターン者やリタイヤ移住者が地域繁栄の活力源になっている所が多く、逆に移住者が少ない地域ほど衰退のスピードが加速する傾向がはっきりと現れています。いまはまだそれほど大きな動きになっていませんが、中信地域の衰退はこれから10年位で顕在化してくる可能性が大だと私は想像しています。
posted by とみやん at 08:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
たまたま開いてみています
現在北海道在住ですが 縁があって 予定通りいきますと 8月に長野県松川町に移住することになります
本来なら 北海道より暖かいところで暮らそうかなと考えていたのですが 静岡とも7割ぐらい移住の話を決めていたところに松川町の話が入ってきて いってみるかなとなりました
まあそれなりに 冬は寒そうですが 北海道よりは暖かいでしょうか
まあどうなるかわかりませんが やるしかないでしょう
移住した後の地域的な問題もでると予測はしていますが どこにいってもそんな問題はあるので がんばりますよ
Posted by だんご at 2014年05月18日 21:41
だんごさん

ご訪問ありがとうございます。

私は北海道の冬を経験したことがないので、見聞情報や統計データからの推測になりますが、長野県松川町は北海道よりは暖かいと思いますよ。

長野県は南北に距離の長い地域なので、気候を一言で表現するのは難しいのですが、真冬の寒さの体感的な厳しさは松本が境目になると考えると判り易いでしょう。松本より北に行くほど寒さが厳しく、南に行くほど少し緩やかになります。松川町は伊那地域なりますが、伊那は松本や塩尻よりは若干ですが平均気温が高いようです。ただし、南信の飯田ほど暖かくはありません。伊那もそこそこ寒いですが、北海道には遠く及ばないと思います。

それと、標高や地形もかなり気候に影響します。松川町の標高は松本と同じ位なので、かなり天候の変化が激しいはずです。朝は晴れていても、昼や夕方から急に天気が崩れたすることが良くあります。また一日で気温が10度以上変化することもざらです。登山者への注意として「山の天気は急変することがある」と言われるととおり、これは信州全体に当てはまります。また、信州の冬は寒さがダラダラと長く続くのが特徴です。北海道の寒さに慣れていればそれ程苦にならないかもしれませんが、年間平均気温が比較的高い地域から信州に移住した人にはこれが結構堪えます。北海道もそうかもしれませんが、人が快適に過ごせる15℃以上の期間は一年の半分以下です。つまり「一年の半分は冬」だという覚悟を持っていた方が良いでしょう。太平洋沿岸の地域は零下になることは滅多になく年間を通して暖かいですが、信州にはそういう快適さはありません。気候の厳しさも生活の一部として受け入れる覚悟を持っていないと、信州には住めないでしょう。北海道在住の人なら、そういう覚悟は自然に備わっているじゃないかと想像します。

松川町もそうですが、信州の日常的な風景は山々です。山の風景の移り変わりで四季を感じることができます。逆に言えば、信州には山しか自然はありません。山国には独特の閉鎖的な空気があり、純粋な地元民はリベラルな考え方をする人を嫌います。都会から信州へ移住した人はこの閉鎖的な空気感に馴染むのに結構時間がかかり、結局馴染めずに信州から出て行く人も多いです。北海道も気候が厳しい地域ですが、その厳しさは信州の比ではないので、お互いに助け合おうという空気があるじゃないかと想像します。信州にはそういう相互協力的な空気感は希薄です。信州を旅行した人から「信州の人は何だか冷たい感じがした」という感想を良く聞きますが、信州人は真面目で軽薄なノリを嫌う人が多いだけです。都会的な軽いノリで、初見者とも仲良くするみたいなことは信州人にはできません。「この人はどういう考え方をする人なんだろう」という警戒感が先に出てしまいます。お互いに深く知り合えると永く付き合ってくれるのですが、そういう関係を築くまでに時間をかけようとするのが信州人の特徴です。田舎の人間関係は何処もこんな感じですが、信州は特にこの傾向が強いような気がします。

「信州に住む上で一番必要なことは何か」と問われたら、私は迷わず「それは忍耐力です」と答えるでしょう。気候が厳しく、人間関係を築くのにも時間がかかるからです。田舎に住むには、都会的な考え方を捨てる覚悟が要ります。距離が近いため東京には信州への憧れを持っている人が結構いるみたいですが、そういう人達には、「しっかりと覚悟を持ち、人生プランについて考えぬいてから、信州へ移住するか決めなさい」と言ってあげたいです。
Posted by とみやん at 2014年05月22日 17:12
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