2016年08月15日

新ブログ・サイトの開設

新しいブログ・サイトを開設しました。以下がそのURLです。

 黄昏色のオーディオ使い http://k9-audio.sblo.jp

このサイトにはオーディオ機器全般に関する記事を掲載していきますが、主に扱うのは中国製のオーディオ製品です。私は最近中華イヤホンにはまっているので、そのレビューや紹介記事が一番多くなるでしょう。

私個人の日記的な情報も今後はこちらの新サイトの方へ掲載します。したがって、本サイトにはコンピュータ関連の記事だけを投稿することになります。

仕事の方はオーディオ分野への移行を進めていますが、趣味ではコンピュータ関連への感心を完全に失った訳ではありません。個人的興味の範囲を出ることはないので、今後記事数はかなり低下すると思いますが、本サイトは細々と更新を続けていくつもりです。
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2016年08月09日

長野県上田へ事業所を移転

個人事業の事業所在地を長野県上田市へ移転しました。

じつは、仕事の関係で去年の10月からずっと上田に滞在しています。こちらの仕事を始めたのは去年の9月からなので、もうすぐ一年になります。

以前にも9ヶ月程こちらで仕事をしたことがあるので、馴染みはありました。佐久や上田の街は色々な店やショッピングセンター、ホテルなどが増えて街は発展しています。長野と松本を除いて信州の他の街は寂れていますが、上田にはそういう寂れ感はあまり漂っておらず活気が感じられます。NHK大河ドラマ「真田丸」の影響で今年は観光客も多く訪れているので、上田駅や上田城周辺は毎日賑わっています。

上田は松本や塩尻よりずっと住み易いです。まずは天候がすごく安定しているので老体には優しいです。中信のように天候が荒れることはほとんどありません。東信地域は全国で二番目に降雨量が少ないエリアだそうです。確かに、毎日晴れの日ばかりで雨は少ないです。冬も中信より降雪量が少なく、気温も少し高いように感じられます。

それから、やはり東京へのアクセスが抜群に良いのが大きなメリットです。仕事や私用で東京へ行かないといけないことが年に数回あるので、いざいうときに本当に助かります。北陸新幹線の開業で電車の本数も増えているので、東京への行き帰りがすごく楽です。以前の記事にも書きましたが、東京との関係を維持したまま信州に住むには、やはり東信を選ぶのがベストだと思います。

上田の街の主要な店は駅から半径2km以内に集まっています。そのため、徒歩や自転車でほとんどの店に行くことができます。車を持っていなくても暮らすことができるのも気に入っています。信州の他の街は車なしで暮らすのは難しいです。信州大学繊維学部が在る関係で上田は賃貸物件の数も比較的多いです。ただし、学生向け物件が多く、しなの鉄道沿線で一番家賃相場が高いがネックですが。

こちらでの知人に松本から上田へ移ってきた人が何人かいるのですが、松本より上田の方が住み易いという私の意見に全員賛成してくれています。知人の話では、信州の街を転々と移り住んだ経験を持つ人の中で最後に上田に定住する人が結構いるそうです。

以前の記事で、私の独断による信州の街の住み易さランキングを示しました。そのランキングでは、1位 佐久、2位 長野、3位 松本、 4位 茅野、5位 軽井沢、6位 上田にしましたが、この順位を1位 上田、2位 佐久、3位 長野、 4位 松本、5位 茅野、6位 軽井沢に変えたいです。佐久と上田のどちらを上にするかは判断が難しいところです。東京へのアクセス時間は10分しか差がありません。しなの鉄道が利用できるので、近隣の街へのアクセスは上田の方が断然有利です。店の数と種類はほぼ同等ですが、佐久は広い範囲に店が点在しているので車なしでの生活は難しいでしょう。浅間山が近いので佐久は風が強い日がありますが、上田はそんなことはありません。総合的に観ると、やはり佐久より上田の住み易さの方が上ではないかと思えます。この新ランキングには、実際に上田に住んでいる贔屓目も入っています。私は長野や松本にも住んだことがありますが、この2つより街の規模が小さいのに店がそこそこ多いので、日々の買い物は楽です。ただし、長野や松本に比べて上田は路線バスの本数が少ないので、遠方の店にいくのは大変です。

生活と仕事のどちらの利便性も格段に向上したので、上田へ移転して本当に良かったと思っています。
posted by とみやん at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年08月04日

コンピュータ関連事業から撤退しました

コンピュータ関連事業から撤退し、新しい分野の事業を始めました。

そのため、今後本サイトは個人的なコンピュータ関連の研究内容やTips情報などを発信するサイトとなります。仕事の活動は新事業へ注力するため、本サイトの更新頻度は低下すると思います。

病気による体調不良が続いていたため、長らく本サイトの更新を行っていませんでした。

これから少しずつ記事の投稿を再開していくつもりです。ただし、コンピュータ関連の研究に時間が割けなくなって更新頻度が極端に低下するようなら、本サイトは閉鎖しようと考えています。本サイトを閉鎖する場合は、それに代わる個人の日記的なブログ・サイトを開設するつもりです。

posted by とみやん at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2015年07月29日

Windows 10リリースに思うこと

今日2015年7月29日はIT業界に係るすべての者にとって記憶に残る日になりそうです。MicrosoftによってWindows 10がリリースされた日だからです。しかも、既存のWindows 7/8/8.1の利用者へはWindows 10は無償アップグレードという形で提供されます。この無償アップグレードは一年間限定の処置で、Mac OS Xのような完全無償配布ではありませんが、それでも、これはいままでのWindowsの配布形態(パッケージ版やOEMライセンスなどすべて有償配布)から大きく踏み出した画期的な施策だと言えます。

インターネット上にはWindows 10 Preview版の使用体験記事が溢れており、いずれもかなり評価が高いようです。早くもWindows 10正式リリース版の評価記事も流れています。

 Windows 10の時代が始まる―間違いなく過去最高のWindows | TechCrunch Japan
 Windows 10使った初日の感想 : ギズモード・ジャパン

Microsoftも自信満々でWindows 10を発表したようですが、はたしてWindows 10のユーザー数はどれくらい伸びるでしょうか。私はこれについてはかなり悲観的な予想をしています。確かにWindows 10は素晴らしいOSなのかもしれませんが、あまりに世に出るのが遅すぎたと思うからです。

最新の調査情報によると、世界累計の出荷台数ベースでのWindows搭載機のシェアは全体の14%位まで低下しているそうです。

 Gartner Says Tablet Sales Continue to Be Slow in 2015

Windowsのシェアがここまで落ちてしまった原因としては、やはりスマホやタブレットの出荷台数が大きく伸びていることが影響しているのでしょう。モバイルデバイスの大半を占めるのは個人ユーザーですが、個人ユーザーにとってWindowsはもはや使い易いOSとは言えません。IT業界とは無縁の一般ユーザーの中で、iOSやAndroidと比較してWindowsの方が使い易いと言う人はほとんど存在しないでしょう。いまだにWindowsを使っているユーザーの大半は個人ではなく企業です。個人ユーザーにとってモバイルデバイスの主流はスマホやタブレットへ移っており、いまだにノートPCをメインに使っている人は少数派です。

ノートPCに限っても、WindowsではなくMacBookを使っている人が増大しています。カフェやファミレスの店内でノートPCを使っている人を見かけるのは日常風景ですが、いまやWindowsよりMacの方がやや多いのではないかと思えるほどです。IT関連イベントでは確実にWindowsよりMacの数の方が上回っています。プログラマが集まる勉強会などのイベントでは7〜8割位がMacだったりします。「もはやデファクト・スタンダードPCはMac」だと言えるほど、プログラマの間ではMacが普及しています。

 最近のMacはなぜWindowsパソコンを上回っているのか - 日経トレンディネット

個人だけでなく企業でも、WindowsからMacへ乗り換える所が増えています。PC/AT互換機の起源となったマシンを生み出したIBMが全社的にMacを導入することを決めたというニュースは有名です(社員にOSの種類を自由に選択させる方式のようですが)。

 IBMの社員がMacBookを使う時代になりました : ギズモード・ジャパン
 Following Apple partnership, IBM now offering employees Macs for the first time | 9to5Mac
 IBM、従業員向けにMacBookを5万台導入予定 - iPhone Mania
 IBM gives workers choice between Macs or PCs, plans to deploy 50,000 Apple MacBooks

アメリカのIT業界や大学でのMacの普及率の高さは異常なほどです。IT関連イベントや大学の授業ではMacだらけの風景が当たり前になっており、IT・Web系のスタートアップ企業ではほぼ例外なくMacしか使っていません。

 Macが合衆国のPC市場で過去最高のマーケットシェアを達成 | TechCrunch Japan
 Mac Achieves Highest U.S. PC Market Share Ever In Q3 2014 According To IDC | TechCrunch
 Life is beautiful: アメリカの大学の典型的な授業風景
 【商用可・無料】スタートアップ系の雰囲気を再現した写真素材サイト「STARTUP STOCK PHOTOS」 | ビットエーブログ - 株式会社BITA
 Startup Stock Photos

Microsoftが実施したWindows 10のメディア向け発表会でさえMacだらけという有り様です。

 「Windows10の発表会に来てみたら…MacBookの海になっていた」矛盾を感じる写真:らばQ
 A sea of Macbooks at the Windows 10 unveiling - Imgur

また、日本国内の地方自治体でも、Linuxなどのオーブンソース・ソフトウェアを利用して情報基盤システムを構築する動きが活発になっています。Microsoftという一企業のソフトウェアに依存する形で公的な情報基盤システムを構築することは高いリスクを伴うので、これを回避しようとするのは当然の動きだと言えます。このように、モバイルデバイスだけでなくPC利用シーンでもWindows離れは大きな流れになっています。Windows 10がどんなに素晴らしいOSであっても、もはやこの流れを変えるのは難しいでしょう。

ここまでWindowsのシェアが落ちているので、当然ソフトウェア開発者はWindowsへの対応優先度を下げています。私の周りでも、Windowsのソフト開発に携わっている人は片手で数えるられるほどに少なくなっています。仕事でWindowsソフトの開発をやっている人はまだそこそこいますが、趣味のプログラミングでWindows用ソフトを開発しているプログラマは一人も存在しません。プログラマにとって、Windowsは魅力を感じられないOSになってしまっているからでしょう(特に若手プログラマがWindowsソフト開発を毛嫌いする傾向が強いです。Windowsに将来性がないことを敏感に感じているからでしょう)。Windowsのシェアが大きく回復しないかぎり、この状況が変ることはないでしょう。個人ユーザーのライフスタイルにマッチした魅力的なアプリが少ないことも、Windows離れを引き起こしている原因です。Windows StoreでWindowsデバイス向けのアプリが配布されていますが、App StoreやGoogle Playと比較すると悲惨な状況です。Windows 10がどんなに素晴らしくても、アプリ配布のエコシステムの成長なしにその未来を語ることはできません。エコシステムの構築という面でもWindowsはiOSやAndroidに大きく引き離されています。

これからのWindowsの命運は、Windows 10のユーザー数がどれくらい伸びるかにかかっていると言っても良いでしょう。Microsoft社の予想通りにWindows 10のユーザーが増えれば良いですが、もしその予想より大きく下回った場合は、Windowsは一気に終焉へと向かうかもしれません。無償アップグレード期間中にWindows 10のユーザー数がどれくらい増えるかが勝負所となりそうです。Windowsのシェアが大きく回復すれば、ソフトウェア開発企業もWindowsへの対応優先度を上げざるをえなくなりますし、個人のプログラマもWindowsへ再び目を向けるようになるでしょう。しかし、現状Windowsユーザーの大半は個人ではなく企業です。企業では、PCの搭載OSのバージョンを変えることを避ける傾向が強いです。現在企業内のPCで使われているのはほとんどWindows 7ですが、これをWindows 10へアップグレードする需要がどれくらいあるのか疑問を感じざるをえません。多分大半の企業はすぐにはWindows 10へアップグレードを行わないで、しばらく様子見の姿勢を続けるでしょう。私がWindows 10のユーザー数が大きく伸びないと予測しているのは、上記のようなWindowsを取り巻く状況が改善へ向かうとは思えないからです。

ちなみに、既存のWindows 7/8/8.1ユーザー向けのWindows 10無償アップグレードは「Get Windows 10」という予約アプリ経由で行う方式になるそうです。

 Windows 10 にアップグレードする方法 - マイクロソフト

本日(7/29)以降Windows Updateを適用すると、タスクバー上にこのアプリの通知アイコンが表示されるようになるらしいです。このアプリを使って無償アップグレード予約の登録を行うと、Windows 10アップグレードの準備が整った時点で、デスクトップ上にその通知ウィンドウが表示されるそうです。

私はいまWindows PCを3台所有しており、いずれもWindows 7が搭載されていますが、これらをWindows 10へアップグレードする気はまったくありません。私にとってWindows PCはあくまで仕事用なので、わざわざOSをWindows 10に変える必要性がないからです。下のページにWindows 10への無償アップグレードを抑止する方法が記載されているのを見つけたので、この方法をすべてのWindows PCへ適用してしまいました。

 [企業ユーザー向け] Windows Update からの Windows 10 への無償アップグレードを管理する方法 - Ask CORE - Site Home - TechNet Blogs

Windows 10のDSP版は8/1から、パッケージ版は8/16から販売が始まるそうです。海外メーカーのWindows 10搭載PCは本日(7/29)から発売されているようですが、国内メーカーのWindows 10搭載PCはこれから順次発売されて、各メーカーの機種が一通り揃うのは10月頃になりそうです。こちらの方はかなり販売数が伸びるのではないかと予想しています。新しいもの好きのユーザーは相当数いると思うからです。Windows 95以来のWindows特需現象が起きるかもしれません。ちなみに、私が最後に買ったWindows PCは2012年5月に入手したAcer Aspire S3-951-F34という奴です。これ以降Windows PCは一台も買っていませんし、これからも買うつもりはありません。Macで十分に満足していますし、仕事ならともかくプライベートでWindowsを使う気にはなれないからです。プログラマが使うOSとして、WindowsよりMac OS Xの方が圧倒的に優れていると思っていることも大きな理由です。

今後のIT業界の状況がどのように変わろうとも、今回のWindows 10のリリースは世の中に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。Windowsの歴史の大部分はPCの歴史とも重なっているので、Windows 10の登場によってPCの利用形態が大きく変化するかもしれません。1992年リリースのWindows 3.1、1995年リリースのWindows 95もその後のPCの利用形態を大きく変えました。もしかすると、10年後には「Personal Computer」という呼び名そのものが無くなってしまっている可能性もあります。個人ユーザーは無視することもできますが、IT企業にとってはWindows 10への対応をまったく行わない訳にはいきません。Windows 10のリリースはIT業界にとって大きな転換点となる出来事になりそうです。

【2015/08/02 追記】

MicrosoftはWindows 10を「最後のWindows」と呼んでいます。それは、今後Windowsのメジャー・アップグレードは行わず、新規機能の追加も含んで、すべてのアップグレードをWindows Update経由で配信しする予定だからです。つまり、Microsoftがいままで続けてきたパッケージ版による販売はWindows 10が最後になります。

 最後のWindowsとなる「Windows10」今後Microsoftはどこで利益を上げるのか | FUTURUS(フトゥールス)

私は文字通りの意味でWindows 10が「最後のWindows」になるだろうと言ってやりたいです。予言という訳ではありませんが、私は「2020〜2021年頃にWindowsは終焉を迎える」と思っているからです。

いまのWindowsを取り巻く状況は日本の幕末時代に良く似ているように思えます。1853年(嘉永6年)の黒船来航から1867年(慶応3年)の大政奉還まで、たった14年間で日本の歴史は怒涛のごとく変化しました。Windowsを江戸幕府に例えるなら、iPhoneの登場が黒船来航に相当するでしょう。iPhoneが登場したのは2007年なので、この例えをそのまま適用すると、Windowsの終焉は2021年になります。2021年はいまから6年後ですが、Windows 10のユーザー数が予想より伸びずに、さらにWindows離れが加速すれば、MicrosoftがWindowsの開発終了を決意するまでに丁度良い感じのタイムスパンではないかという気がします。

私には、もはや「Personal Computer」という存在そのものが時代遅れになるつつあるように思えてなりません。1977年にCommodore、Apple、Tandy RadioShackの各社から相次いで発売された、ケースに収納された一体型のコンピュータをPersonal Computerの起源とするなら、それから37年経っています。Personal Computerの機能や性能は大きく変わっていますが、基本的な構成(キーボードとモニタの存在)や外形は原型からそれほど変化していません。もうそろそろPersonal Computerに置き換わる新時代の情報端末デバイスが登場しても良い頃です。「スマホやタブレットがそれだ」いう人もいるでしょうが、私にはどうもそうだとは思えません。スマホやタブレットは基本的に情報出力専用のデバイスだからです。キーボードがついているからノートPCを使っているという人は多いと思いますが、情報入力デバイスとしてのノートPCの良さとタブレットの手軽さを兼ね備えた新しいデバイスを求めているユーザーは多いと思います。Microsoftなら「Surfaceこそまさにそれだ」と言うでしょうが、私にはSurfaceはいまいち違うんじゃないかと思っています。SurfaceはノートPCにタブレット的な機能を無理やり追加したような造りに見えるからです(OSがWindowsと大した違いがないWindows RTだという点も気に入らないです)。アプローチとしては逆のような気がしており、タブレットにノートPCの良さを追加する方が正しい方向性のように思えます。ペンによる手書き入力デバイスを研究している企業も多いですが、それも少し違うような気がします。文章では上手く説明できないのですが、キーボードとタッチパネルの両方の良さを兼ね備えた入力デバイスの登場が待ち望まれているように思えます。アニメに良く登場するシーンで説明します。腕時計型デバイスから仮想スクリーンがポップアップして、モニタとタッチパネルを兼ねているシーン。そして、机上などにキーボードの画像イメージを投影して仮想キーボードとして使うシーンです。この2つのシーンが合体した感じの物を想像しています。どちらもSFチックなシーンに見えますが、もうそろそろこんなテバイスが登場しても良い頃です。これから10年以内に、こういうデバイスが実験段階から実用段階に移行しそうな予感がしています。タッチパネルに代わる新しい入力デバイスが登場したときが、新時代Personal Computerの幕開けになるとじゃんないかと想像しています。
タグ:Windows 10
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2015年03月22日

横浜・日吉で過ごす休日

先週から気温が上がって暖かくなり、一気に春らしくなってきました。今日は気温が18℃まで上がりすごく温かいです。急に暖かくなったので、体感的には20℃位に感じます。もはや完全に春の陽気ですね。信州も今日は温かいようですが、中信の3月の平均気温は10℃前後で今月一杯は肌寒い日々が続きます。信州と比べるのは間違いだと思いますが、こちらの春は暖かくて過ごし易いです。一体何処の話をしているのかと思われそうですが、私はいま横浜の日吉という所に滞在しています。横浜は海に近く、春や夏に南から温かい海風が吹くとかなり気温が上がります。今日の風は強くありませんが、その海風が緩やかに吹いています。

去年の9月から神奈川県内の会社で派遣常駐の組込みLinux関連の仕事を続けていましたが、先月末にその仕事がやっと終わりました。この仕事は本当にきつくて厳しかったです。去年10月から今年2月まで5ヶ月連続で労働時間が200Hを超えていることが、それを表しています。毎日夜10時まで残業、毎週土曜日は休日出勤、さらに休日まで滞在先の部屋で仕事の作業をやっていました。ソフトウェアの主要な部分を私一人で開発することになり、ほぼ全責任を背負わさせてしまったため、こういう働き方でしかこなすことができませんでした。作業ボリュームとして2〜3人分の仕事を一人でやっているような感じで、アシスタントも相談相手もおらず孤立無援だったこともストレスに拍車をかけていました。私の年齢でこれだけハードに働くと、身体が悲鳴を上げてしまいます。去年末に体調を崩してしまい、それでも仕事を続けざるをえない状況に陥り本当に苦しい日々が続きました。何とか開発業務を完遂できましたが、いまも体調が完全には回復していません。年齢的に身体の回復力が低下しているので、自然に回復するのに時間がかかっているのだと思います。大きなストレスを抱えたまま仕事を続けていたので、もしかすると「燃え尽き症候群」に陥っているのかもしれません。新しい事へ挑戦する意欲がぜんぜん湧いて来なくて困っています。体力と気力の両方が回復するに、少し時間がかかりそうです。

さて、たまには良いかなぁと思って、近況報告の記事でも書きます。じつは、去年の9月から私はずっと日吉に滞在していました。あまりに本業の仕事が多忙すぎて、プライベートな時間がまったく取れなかったので、日吉には滞在先の部屋で寝るために帰っているだけでした。日吉の街の印象とかを書きたいと思っていたのですが、なかなか書けずにいました。たまの休日に近くの定食屋やレストランなどで食事をするくらいだったので、記事を書けるほどのネタも持っていません。やっと仕事も片付いて束の間のモラトリアム時間ができたので、最近は日吉の街をブラブラと散策して過ごしたりしています。
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日吉と言えば、慶応義塾大学の日吉キャンパスが在るので有名です。と言うか、日吉にはほぼそれしかないと言っても良いでしょう。街中は学生だらけで、私のような年配者にとってはすごく居心地が悪いです。平日の日中は若者限定の街と言っても良いくらい、駅周辺では学生しか見かけません。そして、金曜日の夜ともなれば、駅周辺の飲み屋は学生達で溢れかえり、飲んで騒いでいる声があちらこちらから聞こえます。慶応大学の学生は裕福な家庭の子供ばかりなので、社会マナーが高く悪ふざけや馬鹿騒ぎはしませんが、金曜日の夜は特に若者特有の活気が街全体に漂っている感じがします。日吉の街の規模は小さく、駅から徒歩10分圏内にしか店がありません。駅周辺は若者向けの店ばかりで、大きなスーパーもないので、家族持ちにとって日吉は住み心地の良い街だとは思えません。その所為か、東横線沿線の近隣の街と比較すると、日吉より武蔵小杉や元住吉の方が人気が高いらしいです。

裕福層が多く住んでいるからか、東急東横線沿線は東京でも物価が高い地区として有名です。駅ビルの中に小さめの東急ストアが在るのですが、食品の値段が全体的に高くて、私はこのスーバーをまったく利用していません。駅から15分位離れた場所にアピタという大型スーパーが在り、こちらの方が食品の値段が安いので、休日にこちらでまとめ買いをしています。滞在場所のすぐ近くにピアゴというコンビニ規模のミニスーバーが在って、こちらの店も良く利用しています。都会の街なので一通りの種類の店はすべて揃っていて不便さは感じませんが、商品を買うときに店を選べるほどではありません。全体的にイマイチ感が強い街というのが日吉の印象です。マイナス点ばかり書きましたが、裕福層が多く住んでおり優等生的な学生しかいない街なので、全体的に上品な雰囲気が漂っているのは日吉の良い所だと思います。

私は日吉に7ヶ月滞在していますが、この街に住んでみたいとはまったく思いませんでした。たまたまリーズナブルなマンスリー物件を見つけたから滞在していただけなので、日吉の街に特別な思い入れも感じません。もう少しでのその日吉からも離れるので、短い期間とはいえ人生の一時期を過ごした場所の記録を残すために本記事を書いています。

色々と書くことがあるかなぁと思っていたのですが、これ以上のネタを思いつきません。日吉はそれくらい小さな街です。まったく内容のない記事になってしまいましたが、これで終わりにします。
posted by とみやん at 14:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2014年08月31日

五反田・戸越銀座で過ごす休日

前の記事からまた一ヶ月以上間が開いてしまいました。公私共に色々な変化があり、毎日忙しい日々をおくっていて、なかなか記事を書く気になれないでいました。

そう言えば、先週から急に涼しくなり、もう夏も終わりかと思えるような天候が続いていますね。地方によっては、ずっと雨ばかりの夏だった所もあるみたいですが、こちらは曇の日は多いですが、それほど雨は降っていません。と言っても、これは信州の話ではありません。じつは、私はいま東京に滞在しています。先月末に一旦塩尻に戻ったのですが、本業の仕事の関係で、東京へ舞い戻る羽目になってしまいました。こちらには来たのは8/7です。夏の間は涼しい信州で過ごしたかったのですが、信州にはIT関連の仕事はほとんどないので、仕方なくまた東京に来ています。いまは戸越という所に滞在しながら、平日は常駐勤務先の会社が在る品川に通っています。

いまの滞在場所は五反田駅から徒歩で15分位、大崎駅へも15分位で行けます。電車やバスを利用すればどちらの駅にも5分位で行けるので、都心へのアクセスが良く便利です。そして、すぐ近くに戸越銀座という商店街があります。誰かに戸越に滞在していると話すと、必ず「あの戸越銀座が在る所ですね」と言われます。それくらいこの商店街は有名らしいです。戸越銀座は全長約1.3kmに渡る関東有数の長さの商店街で、その中に東急池上線の戸越銀座駅と都営浅草線の戸越駅が存在します。周辺の住民が主な客ですが、遠くから訪れている人もいるようで休日はにぎやかです(ごった返すという程ではありません)。小奇麗で活気がある商店街ですが、気取った感じはまったくなく、店の人同士や買い物客が立ち話をしている光景をあちらこちらで見かけます。特に印象的なのは、練物などの素材店だけでなく飲食店までもが軒先で調理済みのお惣菜を売っている事です。そして、それらを買い物客がその場で食べている光景を良く見かけます。いくつかの店は軒先にテーブルと椅子を置いてあり、近所の人や買い物客がワイワイと一杯やりながら食べたりしています。こういう光景が商店街の中に溶け込みながら、とても穏やかな空気が流れています。戸越銀座を訪れたのは今回が始めてですが、それ以来私も此処の雰囲気が気に入ってしまい、休日は渋谷や新宿などへ出ることもなく、戸越銀座商店街の中をブラブラと散策して過ごしたりしています。
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都内の庶民的な商店街と言えば、戸越銀座から距離が近い武蔵小山も有名です。じつは、私は武蔵小山に2年間住んでいたことがあります。35年も前なので大昔です。3年前目黒に6ヶ月滞在したことがありますが、このときにどんな風に変わっているのか観てみたくなって武蔵小山へ数回行きました。武蔵小山のアーケード商店街も小奇麗に様変わりしており昔以上ににぎやかでしたが、戸越銀座の方がより活気があるような気がします。それに戸越銀座の方が少し上品な感じがします。戸越とその周辺の目黒、五反田、大崎などの住民は裕福層が多いからかもしれません。

いまの滞在場所の近くには、もう一つ五反田TOCビルという名所があります。商業店舗とコンベンションセンター等の複合施設ですが、このビルには様々な種類の卸売店が入っています。ユニクロやABCマートなども在って、どちらも店舗面積が広く品揃えが豊富な上、商品の価格が他店より安いです。他にも鉱石、アロマ、外国お土産風アクセサリーなどやちょっと怪し気な商品を置いている店も在って、これらの店内を眺めながら歩き廻ると面白いです。普通に衣類、日用品、化粧品などを売っている店もあります。そして、どの店も商品の値段が安い(西友やイトーヨーカドーなどの特売セールと同程度かそれ以下の価格)のが特徴です。ちなみに、TOCとは「東京卸売センター」の略称です。ここも結構有名な所ですが、有名な割には休日でも客は少なくゆったりと買い物ができます。五反田駅から少し離れており、施設が古い所為であまり人気がないのかもしれません。ただし、五反田駅から徒歩8分で行けますしシャトルバスも運行されているので、アクセスが悪いということはぜんぜんないです。休日にゆったりと買い物をしたければ、此処はお勧めです。スーバー並に豊富な種類の商品がありながら、どれも値段が安いのが良いです。五反田TOCは名所と呼ぶより、知る人ぞ知る穴場と言った方が適切かもしれません。私も休日にTOC内の店を渡り歩いたり、同ビルの1階に在るエクセルシオールカフェでカフェオレとかを飲みながらのんびりと時間を過ごしたりしています。午前中にTOCで過ごして午後から戸越銀座に行くのが、休日の過ごし方のパターンになっています。
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2014年06月29日

Bluetooth Low EnergyとiBeaconの研究を始めます

4月初頭のまだ桜が咲いている頃に横浜に来て、横浜周辺のマンスリーマンションに滞在しながら仕事をしていましたが、こちらでの仕事も今週一杯で終わることになりました。次の仕事の場所は何処になるかまだ決まっていませんが、いずれにしても近いうちに横浜から離れことになりそうです。新宿や渋谷みたいな都心の街よりは人が少なく、横浜の街中に流れている空気はゆったりしている感じがします。そんな横浜の街が好きだったので、すごく名残惜しいです。

さて、私は隙間時間などにIT関連の情報収集を日常的にやっています。主な目的は新しい研究テーマを探すためですが、やはり最新のトレンドにアンテナを張っておきたいからです。Webやモバイル分野で働いているプログラマは私と同じように日常的に情報収集している人は多いんじゃないかと思います。この2つの分野は日進月歩で技術が進化しており、ちょっと油断するとすぐに最新トレンドに置いていかれてしまいます。私が最近情報収集のときに使っている一般的なキーワードを紹介すると、Web関連では「JavaScript」「HTML5」「データビジュアライゼーション」など、モバイル関連では「iOS」が断然トップですが、「ハイブリッドアプリ開発」などについても調べたりしています。このようにWebとモバイル分野の情報収集は私の日課になっていますが、最近すごく有望そうなモバイル分野の研究テーマを見つけました。それが、Bluetooth Low EnergyとiBeaconです。

Bluetooth Low Energy(BLE)は2010年7月に発表された近距離無線通信技術Bluetooth 4.0規格の一部として策定されたもので、マーケット的な俗称として「Bluetooth Smart」という呼称も使われています。その名が表しているとおり、BLEの最大の特徴は超低電力で通信が可能なことです。コイン形リチュウム電池で最大数年間動作させることができます。Bluetoothと同様に、BLEは免許なしで使える2.4MHz帯の電波を用いており、最大1Mbpsの通信が可能です。

私がググって得たBLE関連の情報を以下に列記します。
  1. BLEチップは1個あたり2〜5ドル程度の価格で複数の半導体メーカーから販売されており、これらを利用すると、安価にBLEモジュール(「Beaconモジュール」とも呼ばれる)を製造することができる。
  2. 最新のiOSデバイスはBLE機能を標準で内蔵しており、iOS 7以降を搭載していれば、BLEを利用するアプリを動かすことができる。
  3. 現状BLEを搭載しているAndroid端末はNexus 4とNexus 7(2013年モデル)だけで、しかもBLE機能を利用できるのはAndroid 4.3(最新バージョンはAndroid 4.4)以降だけである。
  4. BLEとiBeaconによる位置情報の利用シーンとして、店内やショピングモール、観光地などで広告や情報をプッシュ配信するようなケースだけでなく、ユーザーの行動情報などを収集して統計データとして利用するようなケースも考えられる。このようなケースでは、Webサービスと連携していく可能性が高い。

一つずつ簡単に説明すると、多くの半導体メーカーがBluetooth RF SoCチップを製造していますが、これらのうちTexas InstrumentsNordic SemiconductorなどがBLE規格に対応したSoCチップの製造・販売に力を入れています。TIのCC2540CC2541、Nordic SemiconductorのnRF51882nRF51422などが代表的なBLE SoCチップで、これらの単価は2?5ドル程度です。TIやNordic Semiconductor、そしていくつかの組込みボード・ベンダーからもこれらのチップを搭載した評価ボードも販売されており、このような評価ボードも100ドル前後と比較的安い値段で入手できます。主要な種類のBLE SoCチップを搭載した評価ボードを一通りと揃えたとしても、全部で大体500〜600ドル前後で購入すること可能です。LinuxやAndroid用の評価ボードと比較すると、BLEモジュールの開発はかなり低予算で始めることができます。ちなみに、CC2540とCC2541に内蔵されているCPUコアは8051、nRF51882とnRF51422はCortex-M0です。どちらもGCCを使えるので、BLEモジュールのファームウェアはオープンソースを利用した組込み技術で開発することができます。私の場合、この辺りは本業の仕事で長年やっているので、BLE SoCチップや評価ボードさえ入手できれば、すぐにでもBLEモジュール側の開発に着手できます。さらに言えば、BLEモジュール自体も相当な低予算で製造することが可能です。BLE機能はすべてSoCチップに内蔵されているので、これにアンテナ、オシレータ、チップ型抵抗やコンデンサ、コネクタなどの電子部品を組み合わせるだけで製造できるからです。ロッドあたりの製造数にもよりますが、ざっと計算しても1個1,000円前後かそれ以下の原価で製造することも可能なはずです(製品の見栄えを重視して、本体をちゃんとしたケースに入れるなら、ケースの製造単価も加算しなければなりません。それでも、1個あたり2,000〜3,000円前後の原価で製造できるじゃないかと予想しています)。

続いて、iOSデバイス周辺のBLE事情についてですが、この辺りの情報については私がグダグタ説明するより、下のリンクページの記事を読んでもらった方が早いんじゃないかと思います。

 ASCII.jp:アップルが普及を狙う「iBeacon」とは何か? その基本を押さえる (1/4)
 超話題の「iBeacon」を徹底解説――O2Oの本命となるか!? | ビジネスネットワーク.jp
 iPhoneアプリでBluetooth通信を使うための基礎知識(1/4) - @IT

AppleはiOSに搭載しているBLEを利用した近距離位置測位サービスを「iBeacon」という名前で呼んでおり、以下の機種がこのiBeaconに対応しています。
  • iPhone 4S以降
  • iPad 3rd generation以降
  • iPad mini 以降
  • iPod touch 5th generation以降

iBeaconの機能はCoreLocation.frameworkに統合されており、iOS 7に対応したアプリはこれを利用することができます。最新の統計データによると、現状iPhoneユーザーの約80%がiPhone 4S以降のモデルを使っており、iOSのバージョン別シェアではiOS 7は88%に達しているそうです。つまり、iPhoneに限れば、世の中で稼働中の約80%の端末でBLE/iBeaconアプリを動作させることができることになります。

このようにiOSデバイスではBLEのインフラ環境がすでに整備されていますが、これと比較すると、AndroidのBLEへの対応状況は随分と遅れています。まず、BLE機能が利用できる機種がNexus 4とNexus 7(2013年モデル)に限定されます。Nexus 4はスマホですが、Nexus 7はタブレットです。Nexus 7を常に持ち歩いている人が世の中にたくさん存在すると想定するのは、ちょっと無理があるんじゃないかと思います(結構売れた機種なので、そこそこユーザーは多いでしょうが・・・)。どちらもGoogleが自ら販売しており、携帯キャリアからは販売されていないので(日本通信とイオンが協業して、2014年4月からNexus 4を『イオンのスマートフォン』として発売しているそうです)、広く普及しているとは言えない機種です。BLE対応ハードウェアが搭載されているAndroid端末は他にもいくつか存在していますが、それらの機種はメーカー独自のSDKを使わないとアプリ側でBLE機能を利用することができません。OS側に標準のBLE対応APIが追加されたのはAndroid 4.3からで、現状このAPIは上の2機種にしか対応していません。しかもAndroid 4.3のBLE APIはかなり不安定らしく、Android 4.4を導入しなければ安定した通信はできないそうです。Android 4.4を導入済みの上の2機種だけに限られるとすれば、現状BLE機能を利用できるAndroid端末の数は相当少ないと見るべきでしょう。

上記のような状況なので、モバイル・プログラマがBLE対応アプリを開発する場合、iOSだけをターゲットとしてアプリを開発すれば良く、実質的にAndroidは無視することができます。この現状を知ったことが、私がBLE/iBeaconの研究に取り組もうと決心した最大の理由です。

それと、私がBLE/iBeaconに取り組もうと決めた理由がもう一つあります。それは、BLEがモバイルやウェアラブルデバイスなどに搭載されることを想定した規格であるという点です。常に身につけているデバイスが周辺に存在するBLEモジュールを検出できるようなシュチュエーションでなければ、BLEによる位置情報の利用価値は生まれません。ノートPCのような携帯性が低い機器にBLEを搭載しても利用価値はほとんどありません。それに、ノートPCは常時電源が入っている保証がありません。バッテリー駆動時間の節約のために、携帯中はノートPCの電源を切っている人も多いはずです。これは、PCで最大のシェアを持つWindows向けにBLEアプリを開発する必要性はないということを意味しています。BLEモジュールの配置や稼働状況などを管理するツール的なプログラムをPC向けに開発するケースは考えられますが、BLEモジュール自体を利用するアプリプログラムはモバイルやウェアラブルデバイス上で動かすケースだけを考慮すれば良いことになります。Windows Phone 8はBLEに対応しているようですが、このOSを搭載しているモバイル端末のシェアはiOSやAndroidと比較すると極端に小さいので、Windows Phoneは無視してもまったく問題ありません。

過去の記事に書いているとおり、私はAndroidとWindowsが嫌いです。Androidを搭載した端末も機種が増え、Android 4.3以降その性能もかなり向上していることは知っています。iOSのライバルなので、iOSについてググっているとAndroidの最新情報も自然と目に入ってきてしまいます。時代の趨勢で、もはやAndroidを無視するのは難しくなっていることも十分承知しています。嫌でもまたAndroidに関わる時が来るかもしれませんが、Windowsだけにはできたらもう関わりたくないと思っています。手持ちのPCはすべてMacに換えてしまいましたが(本業の仕事用に二世代前のモデルを3台だけ残していますが、Boot Campを利用してMacでWindowsを使うこともできるので、もうWindows PCは全部処分しても問題ないかなぁという気がしています)、本業の仕事では不本意ながらWindowsを使うことがまだ多いです。しかし、できることなら本業の仕事でもWindowsを使うのを止めて、Windows向けのプログラム開発も完全に終わりにしてしまいたいという気持ちが強くなっています。個人的には、Windowsはすでに過去のOSであり、Windowsのために時間を使うことは無駄以外の何者でもないと思っています。エンタープライズ系ではWindowsがまだ大きなシェアを維持しているようですが、現状Webインフラ系ではLinuxが圧倒的なシェアを持っています。動画配信のようなパフォーマンスを重視するサーバーでは、WindowsはLinuxに完敗するからです。このような状況を考えると、極端な意見かもしれませんが、エンタープライズ系以外ではもうWindowsプログラマは不要なんじゃないかという気がしています。PCからモバイル機器への移行が益々加速しているので、プログラマがWindows開発に時間を使う価値は低くなる一方のように思えてなりません。まったく余談ですが、本業関係で私が得た最新情報によると、最近なぜか組込み分野でWindows関連の仕事が急に増えているらしいです。モバイル機器ではさすがにiOSやAndroidに太刀打ちできませんが、据え置き設置型の機器でWindowsやWindows Embeddedを採用するケースが増えているそうです。危機感を持ったMicrosoftがこれらのOSのライセンス価格を下げて、営業攻勢をかけているのかもしれません。

話題が逸れてしまったので、元に戻しましょう。私がBLEとiBeaconに興味持ったのは、AmazonでjQuery Mobileの参考書を探しているときに、たまたま「iBeacon」の本を見つけたことがきっかけです。その後、ググって調べるうちに「iBeacon」がiOS 7に搭載されている標準機能であることを知り、さらに、これがBLE規格に準拠した多数のモジュールと通信することで近距離の位置情報を取得する目的に使われることを知りました。そして、元組込み屋として自然に興味が向かったのは、BLEがどのような規格なのかと、BLEモジュールのハードウェア構成はどうなっているのかいう点です。これらについて調べていくうちに、上のような情報を得ることができました。去年の終わり頃から漠然と頭に描き続けてきたアイデアがあって、それが、組込みとモバイルを融合したガジェット的な物が作れないだろうかだったので、BLEとiBeaconの詳細情報を知ったときに、まさにこの組み合わせがテーマにマッチしているのではないかとピンと来ました。

いまはまだBLEとiBeaconのベーシックな情報を収集している段階で、手始めとして、以下の2つの本を読んでいます。

iBeacon ハンドブック
iBeacon ハンドブック
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(2014-03-25)
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Getting Started with Bluetooth Low Energy
Kevin Townsend Carles Cufi Akiba Robert Davidson
Oreilly & Associates Inc
売り上げランキング: 7,366

『iBeacon ハンドブック』はすでに読了し、『Getting Started with Bluetooth Low Energy』の方ももう少しで読み終わります。後者は洋書ですが、BLEとiBeaconの概要情報が良くまとまっているので、英語を読めるなら、この本から読み始めることをお勧めします。『iBeacon ハンドブック』と『Getting Started with Bluetooth Low Energy』に書かれている内容は重複している部分が多く、後者の方が内容的に詳しいので前者は読む必要はないと思います。『Getting Started with Bluetooth Low Energy』の中には、想定読者が「Mobile Application developers」と「Embedded engieers」であると明記されています。BLEモジュールのハードウェアや開発環境の構築方法についても書かれいるので、私のような組込み屋でBLEに取り組みたいと考えているプログラマが最初に読むべき本としては、これが最適ではないかと思います。他にもBLEとiBeacon関連の本がいくつか出版されており、CoreLocation.frameworkによる位置情報プログラミングに焦点を絞っている本もあります。記載内容の有益性を見極めながら、これらの本も読んでいくつもりです。

BLEとiBeaconについて知れば知るほど、この2つが大きな可能性と将来性を持つ技術であることが解ってきました。そして、すでにBLEとiBeaconに取り組んでいる人がたくさんいることも知りました。私もこれらの研究に本気で挑戦することを決意しました。これからは本気モードでやっていくので、当然iBeacon対応アプリも必ず作ります。iOSアプリ開発の再勉強を始めたのは、この決意を固めたからです。iBeaconの開発機材一式を揃えないと何も始められないので、できるだけ早くこの環境を構築するつものです。Macは手持ちの物を使うとして、まずはiBeaconに対応したiOSデバイスを入手しなければなりません。経済的な事情から、iPhone 4SかiPod touch第五世代の中古品を買うつもりです。私がいま使っている携帯電話はウィルコムのPHSガラケーですが、今年の10月からPHS携帯電話のMNPが始まります。MNPを利用して他の携帯キャリアに乗り換えると、最新のiPhone 5s/5cが一括ゼロ円で買えます。MNPを利用して、10月にiPhone 5sを入手しようと目論んでいます。BLEモジュール側の開発環境もできるだけ早く揃えます。来月にでもBLE SoCチップの評価ボードを数種類購入しようと計画を立てています。BLEとiBeaconの研究開発活動は記事としてどんどん公開していきますので、これからご期待ください。

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2014年06月21日

Objective-CからiOSアプリ開発の再勉強

本業の仕事の関係で半年程遠ざかっていましたが、最近になって、またiOSアプリ開発へのモチベーションが復活してきました。AppleからiOS 8リリースの発表もあり、ADCではiOS 8 beta 2の配布が始まっています。このメジャーバージョンアッブによって、iOSはさらに大きく進化するようです。このまま手をこまねいていると、どんどん置いていかれて恐竜状態になりそうです。年齢的にはもはや恐竜並みのオールドタイマープログラマですが、恐竜のように絶滅したくはないです。

私のいまのiOSブログラミングのレベルは、低機能なアプリはそこそこ簡単に書けるが、本格的なアプリを作ろうと思うと、まったく歯が立たないという状態です。過去の記事で紹介した本の中で通読したのは『iOS Programming: The Big Nerd Ranch Guide (3rd Edition) 』だけで、他の本は、実際にアプリを書いているときに役立ちそうな箇所を拾い読みしたりして使っている程度です。プログラマ歴が長いので、経験や勘でカバーできる部分も多少ありますが、モバイル開発はPC(WindowsやLinux)や組込み開発とは別世界なので、iOSブログラミングについてはビギナーレベルに少し毛が生えた程度だと考えるのが適切な自己評価というものでしょう。いまの中途半端なレベルから脱して、本格的なアプリをどんどん書けるシニアレベルに早く到達しないとダメだなぁと感じています。そこで、初心に帰って、iOSアプリ開発の勉強を一からやり直す決心をしました。

同じことを繰り返したくないので、どういう方針でiOSアプリ開発の再勉強に取り組むべきか色々と考えたのですが、やはり基本に立ち返って、iOSアプリのブログラミング言語であるObjective-Cをしっかりと習得しておかないと、ビギナーレベルから脱することはできないんじゃないかと思いました。C++はC言語の知識をベースにして特別な勉強なしで自然に習得することができましたが、Objective-Cは微妙な違和感があって、iOSアプリのコードを書いていてもスーと落ちてくるような感じがなかなかしないです。Objective-Cの言語仕様はSmalltalkの影響を強く受けており、C++よりオブジェクト指向が徹底しているからではないでしょうか。C++なら中途半端なオブジェクト指向設計でもプログラムを書くことができますが、Objective-Cではそれができないような感じがします。一応ちゃんと理解しているつもりですが、オブジェクト指向について深いレベルで理解し直すことにもなるので、Objective-Cから再勉強するのは意味があることではないかと思えます。それともう一つ、Objective-CはOSとの連携性がすごく高いプログラミング言語だという感じがします。Mac OS XとiOSのフレームワークを構成する基礎的なクラス群は「NS」という文字で始まる名前がつけられています。これは、Mac OS XとiOSがNEXTSTEPをベースとして生み出されたOSだからです。この2つのOSのフレームワークもObjective-Cで書かれています。Objective-Cというプログラミング言語を深く理解することは、Mac OS XとiOSのフレームワークの設計思想を理解することにも繋がります。たとえ遠回りだとしても、ブログラミング言語であるObjective-Cをもう一度一から勉強し直すことがベストな方法ではないかと思えてなりません。頭の中に実現したい機能が浮かんだときに、参考情報からスラスラとObjective-Cでプログラムコードが書けるレベルでないと、本格的にiOSアプリを開発していくことなど到底できないでしょう。ブログラミング言語の文法や書式は完全に頭の中に入っており、OS側のAPIリフアレンス情報やコードサンプルなどを参考にしながら、アプリの実装コードをどんどん書き進めていけなくてはシニアレベルのプログラマとは言えません。

そこで、上記のような方針に合っていそうな本をAmazonで探し回りました。この2年でiOS開発関連の書籍はさらに数が増大しているようです。本当にすごい数の本が出版されていますが、今回はその中から以下の2つの書籍を選びました。

iPhoneアプリ開発のコツとツボ35
國居 貴浩
秀和システム
売り上げランキング: 58,864


Amazonのカスタマーレビューでの評価が高く、どちらもObjective-Cにフォーカスした内容で豊富なサンプルコードが掲載されているようです。『iPhoneアプリ開発のコツとツボ35』の方は印刷版、『Effective Objective-C 2.0』の方はKindle版を購入しました。どちらもKindle版が欲しかったのですが、前者の電子書籍版はまだ発売されていないようです(本記事を書いた後で確認したら、Amazonの『iPhoneアプリ開発のコツとツボ35』の商品ページにKindle版が登録されていました。Kindle版の発行日は2014/06/13で、しかもXcode 5とiOS 7に対応した改訂版になっているようです。私がこの本を注文購入したのは06/17ですが、そのときはまだKindle版は登録されていなかったか、あるいは見落としてしまったのかもしれません。改めてKindle版も買うべきか悩んでいますが、一度完読して内容の有益度を確認してから決めようと思っています)。後者は洋書ですが、この本の翻訳版和書も出版されています。

Effective Objective-C 2.0
Effective Objective-C 2.0
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Matt Galloway
翔泳社
売り上げランキング: 123,169

『Effective Objective-C 2.0』は和書と洋書のどちらを選ぼうかちょっと迷いましたが、Kindle版は洋書の方が安く、こういう技術書の英語なら辞書なしでも意味を理解しながら読めるので、洋書の方を買いました。

「とにかく、どんどんコードを書く」これが一番の大切な事だということを忘れずに、iOSアプリ開発の再勉強をやっていきます。書くObjective-Cコードの量が増えれば、iOSに関する技術知識やプログラミング能力は自然に身についていくんじゃないかと想像しています。私は組込み分野でのプログラマ歴が長いですが、自分の経験からも「書いたブログラムコード量と技術習得速度は比例する」という法則は成り立っています。分野を問わず、多くのプログラマがこの法則に賛同するはずです。あと必要なのは、実際に本格的なアプリを書き始めてからの「このブログラムをどうしても完成させたい」という熱意でしょう。iOSアプリ開発で取り組みたい研究分野も探していましたが、じつは、最近「これならイケるんじゃじゃないか」という分野をやっと見つけました。その辺については後日別の記事に書こうと思っています。

タグ:Objective-C
posted by とみやん at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2014年05月31日

最近読んだスタートアップ系の本

横浜で仕事を始めてから1ヶ月半が経ちました。04/09からこちらに来ていますが、いまは長者町という所に滞在しています。常駐勤務をしている会社は横浜駅の近くなので、最寄り駅の伊勢佐木長者町(横浜市営地下鉄)から毎日通勤しています。ちなみに、平日は毎朝6時頃に起床して、7:30/8:00〜16:30/17:00(ときどき1時間程度の自主的残業)の勤務パターンで働いています。私はずっと朝方労働を続けているので、早出出勤も労働時間として認めてもらえてすごく助かっています。都会のIT企業には珍しく、常駐先の会社は朝方の社員が多く、私と同じ勤務パターンで働いている人も数人います(最近は都会でも朝方で働く人がだんだんと増えていて、夕方から大学やビジネススクールなどの学校で勉強したりしている人もいます。残業だけでなく早出出勤も労働時間として認め、大手企業でも社員の勤務パターンの自由度を高くしてやるべきです)。いまの滞在場所の長者町は関内や伊勢佐木町にも近く、伊勢佐木モールという繁華街が近くにあります。この辺りは横浜で一番ホテルが集まっているエリアでもあり、毎日たくさんの観光客(そのほとんどは中国人ですが)を見かけます。夜も賑やかな場所で、夜中でも人通りが途絶えることはありません。

観光地としての横浜エリアの魅力は名所が狭い範囲に集まっていることでしょう。中華街、みなとみらい21、山手などの名所がいずれも電車やバスで10〜15分圏内にあり、徒歩や自転車でアクセスすることもできます。駆け足なら、これらの名所をすべて一日で廻ることも可能です。休日には観光客に加えて東京在住の人もたくさん横浜を訪れます。横浜に滞在していると、休日の度にこれらの名所を巡ってゆったりと一日を過ごすことができます。私もぜひそうしようと思っていたのですが、いままでは副業の仕事が忙しくてなかなかそれがきませんでした。先週末にやっと副業の仕事が終わり、本業の仕事もそれほど忙しくないので、これから休日に近隣の名所を巡ってみようと思っています。滞在場所は横浜スタジアムにも近いので、そのうちプロ野球観戦もしてみたいです。横浜の名所に行ったら、ブログ記事で紹介するつもりです。

さて、話は変わりますが、前の記事に最近スタートアップ系の本ばかり読んでいると書いたので、最近読了したスタートアップ系の書籍を3冊紹介します。

スタートアップ・バイブル シリコンバレー流・ベンチャー企業のつくりかた
アニス・ウッザマン
講談社
売り上げランキング: 21,648

Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール
ランダル・ストロス
日経BP社
売り上げランキング: 10,235

ぼくらの新・国富論 スタートアップ・アカデミー (WIRED BOOKS)
並木裕太 WIRED編集部
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 82,935

上はAmazonの印刷本商品へのリンクですが、私が読んだのはいずれもKindle電子書籍版です。

特に意識してこういう本を選んでいるつもりはつもりはないのですが、AmazonのKindleストアで本を探していると、ついついスタートアップ関連の本ばかりに目を止めてしまいます。Kindleを入手した直後は、Apple, Google, Facebookに絡んだ本ばかり読んでいました。こういう本は結構数があって、読んでいる最中はそこそこ面白かったのですが、読了後に感じたのは大きな虚しさでした。シリコンバレーの先端IT企業は日本とはかけ離れた別世界だなんだなぁと思えてならなかったからです。

その後、Kindleストアの月替りセールで『リーン・スタートアップ』(エリック・リース著)という本をたまたま見つけて、タイトルの目新しさに惹かれて読んでみました。読んだ後で知ったのですが、この本はスタートアップのバイブル本と呼ばれているそうです。私が「スタートアップ」という言葉を初めて知ったのはこの本を読んだときです。そして、この本の中に書かれている米国のスタートアップ企業で用いられる製品開発手法が従来のベンチャー企業のそれと大きくかけ離れていることに驚いてしまいました。特に、必要最小限の機能だけを搭載した製品を開発し、可能な限り短期間でリリースして、利用ユーザーの意見を収集しながら製品を改良していく「MVP(Minimum Viable Product)」という手法はとても斬新でした。製品の機能や完成度にこだわる日本の「モノづくり」とは正反対のやり方です。米国のスタートアップ企業の多くはWebサービスやモバイルアプリなどの製品を開発しており、ハード中心の日本の「モノづくり」と比較するのは危険なことは承知しています。しかし、IT分野の規模や繁栄度を比較すると、米国では拡大と興隆が続いているのに日本は停滞あるいは衰退の方向に向かっています。上で紹介した『Yコンビネーター』という本には「ソフトウェアが世界を食う」というタイトルの章があります。現在のIT分野を牽引しているのはハードではなくソフトです。特にWeb関連で使われる技術の進化は日進月歩で、1〜2年程度の短期間で先端技術が様変わりすることさえあります。製造業がほぼ消え去った米国のIT分野が益々繁栄し、ハード中心の日本は衰退へ向かっていることを考えても、これから起業を目指す人がどちらを選ぶべきなのかは議論の余地はないように思えます。

スタートアップ系の本を読んでいると驚くことがもう一つあります。それは、『リーン・スタートアップ』や『Yコンビネーター』などに登場する米国のスタートアップ企業の多くは、会社を存続させることではなく、会社を売却することを目指していることです。米国のスタートアップ企業の創業者利潤獲得手段は「イグジット戦略」と呼ばれており、「IPO(株式公開)」と「M&A(会社売却)」の2つの方法があります。現在の米国のベンチャー市場では、M&Aによるイグジット件数が圧倒的に多く、その割合は9割以上となっています。自社で開発した製品を会社ごと大手IT企業に高い評価額で売ることが、米国のスタートアップ企業のゴール目標なのです。5年以内に会社を売却できなければ、スタートアップとしては失敗だということです。日本では10年存続する会社はわずか5%だそうです。会社を存続させるよりも、できるだけ早く売却して、会社へ投資した費用の回収を目指す方が合理的だと言えます。IT分野の進化は益々加速しているので、5年も同じ製品の開発を続けているような会社の将来性には希望が持てません。5年以上会社を続けるくらいなら、むしろ一旦その会社を解散して、新しい分野の製品開発に取り組む新会社を設立した方が良いんじゃないでしょうか。これくらいのスピード感で会社を経営しなければ、Webサービスやモバイルアプリなどの先端分野で生き残っていくのは難しいのかもしれません。

ちなみに、Y Combinatorというのは米国シリコンバレーに在るスタートアップ専門ファウンダー兼ファーム(スタートアップ企業養成所)です。面接により選別した50〜60社程度の企業にまとめて少額投資を行い、これらの企業の創業者達を一箇所に集めて3カ月に渡って集中的に指導しながら、他のベンチャーキャピタルなどから大きな投資を受けられる状態まで育てるのがY Combinatorのやり方です。クラウドストレージ・サービスで最大のシェアを持つDropboxがY Combinator出身でもっとも成功した企業です。上の『Yコンビネーター』という本は、Y Combinatorの2011年夏学期に参加したスタートアップ企業創業者の面接から卒業までの動向を密着取材したドキュメンタリーです。TechStars500 StartupsAngelPadLaunchpad LAなど、米国では2010年頃から主要都市にこういうスタートアップ企業を支援するファインダーやファームがたくさん作られています。Open Network Labのように日本でもスタートアップを支援するファウンダーや施設が出現していますが、その数はまだ両手で数えられる程度しかありません。スタートアップ企業を取り巻く環境でも日米の間は悲しいほどの差が開いています。

日本では大手企業への就職や公務員になることを目指す保守的な若者が多いですが、そんな流れに逆らって、あえてリスクを取ろうとする若者も少しずつ増えているようです。たとえ大手企業に就職できても安定した人生などおくれないことに若者達も気づいているからです。こういう若者は外資系企業への就職を目指すケースが多いようですが、学生のうちから積極的にネットワークを築いて、スタートアップの起業を目標にする者も出てきています。また、一旦外資系企業に就職して3〜5年ビジネススキルを磨きながらコネクションを築き、それからスタートアップを設立するケースも多いようです。上の『ぼくらの新・国富論』の著者はこのようなコースを歩んで起業したアントレプレナーで、この本では同様のコースを歩んでスタートアップを立ち上げた人が何人も紹介されています(私の周りでも、独立起業したのは外資系企業で働いた経験を持っている人ばかりです。将来必ず起業しようと考えているなら、実力主義の外資系企業に就職した方が圧倒的に有利です)。大手企業の社員や公務員になれても、結局小さなマイホームかマイルーム(マンションの部屋)を手に入れる程度のゴールしか得られません。何かとこのゴールに到達できても、その後は住宅ローンや子供の教育費の支払いに苦しむ人生が待っています。少しでも頭の働く若者なら、こんな人生プランが明るいものだと思えないのは当然かもしれません。日本企業や公務員の生涯サラリーでは、運用に回せる不動産などの資産を入手することはほとんど不可能です。なけなしの貯蓄を元手に運用を試みても、余程の幸運に恵まれないかぎり大きく資産を増やすことは難しいでしょう。結局リスクを取らない人生プランでは、人並みの資産(マイホームやマイルーム)しか手に入れることはできません。野心を持った若者が外資系企業への就職を目指したり、スタートアップ設立に賭けるのは必然な流れのように思えます。日本国内のスタートアップを取り巻く環境まだまだ十分に整備されているとは言えない状況ですが、ググると、スタートアップの関連情報が相当数ヒットします。やはりスタートアップに注目している人や企業が増えているのは間違いありません。そういう言う私もその一人ですが、米国と同じやり方をしても日本でスタートアップが成功するとは思えません。米国と日本ではIT産業を取り巻く環境に大きな違いがあるからです(日本での事業展開を諦めて、シリコンバレーへ拠点を移すスタートアップ企業も出てきていようです)。

日本はブルーカラー労働者が大勢を占めている国なのに対して、米国はホワイトカラー労働者が社会カーストの上位層を独占している国です。日本で「モノづくり」という言葉が持てはやされるのも、これがブルーカラーにとって心地良い響きの言葉だからです。最近は「ITなんて虚業だ」などという人はさすがにいなくなりましたが、日本のブルーカラーの中にはホワイトカラーに対する差別意識を持っている人がいまだたくさんいます。額に汗して働くブルーカラーは「頭脳労働のホワイトカラーは自分達とは違う人種なんだ」という考えが前面に出てしまう傾向が強く、特に地方ではこの傾向が根強く残っています。日本の電機・家電メーカーの改革がなかなか進まないのも社内のブルーカラーの抵抗が大きいことも理由の一つではないでしょうか。人は長年続けてきた働き方や労働観念をそんなに簡単に変えられるものではありません。スタートアップの事業内容はいずれもWebサービスやネットビジネスが中心でホワイトカラーの最先端なので、日本ではスタートアップが広く社会に認知されることはこれからもないでしょう。国や地方公共団体がスタートアップ支援に本腰を入れることもありえない話だと思います。米国のスタートアップ・ムーブメントの資金源となっているのはすべて民間のベンチャー・キャピタルや個人のエンジェル投資家達です。若者を中心に日本でもスタートアップ・ブームが起きているようですが、それは東京限定の話であり、一般人は「一部の若者が楽して金儲けができる」と騒いているだけだと観ているのが実情だと思います。Google, Facebook, Twitterのように米国ではスタートアップから短期間で成長し、世界に大きな影響を及ぼしているIT企業がいくつも現れています。米国のスタートアップ・ムーブメントは多くの雇用を生み出しながら、国家繁栄の原動力にさえなっています。これに対して、日本では国民の大多数がブルーカラー労働者である方が体制側にとって都合が良いので、ホワイトカラーの先導者は異端扱いされます。日本人は「楽して金儲けをする奴ら」が大嫌いなのです。たとえ合法であっても、極端な動きをする企業へは国家権力機関から警告が出されることさえあります(ライブドア事件がその最たる例です)。いくらITが持てはやされても、ホワイトカラー労働者は自分達が社会的に異端者と見られていることを忘れるべきではないと思っています。

ここのところスタートアップ系の本ばかり読んできましたが、それもこの辺りで一区切りするつもりです。SOHOと違ってスタートアップは一人で始めることはできません。どんなに小さな製品を開発するにしても、最低1人は(できたら2〜3人程度の)協力者が必要です。本を読んで得られる情報には限りがあります。やはりコネクションを拡げないと何も始めることはできません。スタートアップ企業の経営者から話を聞ける機会でもあればぜひ参加してみたいのですが、東京に近い横浜に滞在しているので、そういう機会も探せば見つかるのではないかと思っています。

まとまりのない散漫な内容の記事になってしまい、自分でもちょっと呆れています。それに、ぜんぜん本の紹介になっていませんね。どうも私は書評を書くのが苦手みたいです。本記事で紹介した本について詳しく知りたいと思った方は、Amazonのカスタマーレビューを参考にすることをお勧めします。いままではブログ記事を書きながら上手く考えをまとめることができたのですが、今回はぜんぜんそれができませんでした。いまは大体月5冊程度のペースでKindleストアで本を買って読んでいます。ほんとんどIT関連のビジネス書です。もっとたくさん本を読みたいのですが、経済的な事情もあり、いまはこれが精一杯です。これに懲りずに、また本の紹介記事を書くかもしれません。行動や写真掲載が不要なので、ネタ切れ時の定番記事になりそうです。

posted by とみやん at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2014年04月23日

Tripod Commuication Day 2014に参加してきた

前の記事から一ヶ月空いてしまいましたが、本業の仕事の関係で、じつは、またしばらく信州を離れることになりまりした。いまは横浜に滞在しています。守秘義務があるので、本業の仕事について公開することはできませんが、近いうちに近況報告的な記事を書くつもりでいます。先に今日の動きについて記録を残しておきます。

本日東京・秋葉原で開催されたTripod Commuication Day 2014(TCD2014)というイベントに参加してきました。仙台の新興ベンチャー企業トライポッドワークス株式会社の自社製品の紹介や事業計画などをパートナー企業向けに発表するプライベートイベントです。ITイベントに参加したのは久しぶりが、ESECやETなどの一般者向けのイベントとは異なり、こういうイベントに集まるのは主催企業の関係者や報道関係ばかりです。同社は毎年東京でこのイベントを開催していて、私は去年の「Tripod Solution Day 2013(TSD2013)」にも参加しました(2013/04/24の記事)。

TCD2014のプログラム開始時刻は13:30でしたが、仕事の都合でどうしても早く行くことができず、16時に横浜を発ち、開催場所の秋葉原UDXギャラリーに着いたのは17時頃になってしまいました。結局最後のプログラムの『IT系メディアの編集長たちが語る、ITトレンドの今とこれから』というパネルディスカッションだけしか参加できませんでしたが、プログラム進行が遅れていたようで、丁度このパネルディスカッションの開始時に会場に入ることができたのはラッキーでした。
K3400006.JPG
去年のTSD2013でも刺激を受けて、参加して良かったなぁと思ったものですが、今年もいくつか得るものがあり、またしても色々と考えさせられました。特にパネルディスカッションの参加者が述べた以下の2つの意見が強く印象に残りました。
  1. 新製品の発表だけで膨大なページビュー数を稼げるのは、もはやApple社の製品くらいしかない。「このソフトウェア(やサービス)を使うと、従来の同種の物より1万倍の効果がある」というような具体的な利用対効果の数値が示されていないと、製品発表ニュースのページビュー数は大きく伸びない。「1万倍」なんて誇張しすぎの数値に聞こえるかもしれないが、(多少の誇張はあっても)大きな注目を集めるにはこれ位の数値は必要だし、革新的な製品なら本当にこういうレベルの利用対効果を生み出すことはある。

  2. 日本のメーカーにはまだまだ優秀な技術者は残っている。ユーザーの利用形態を根本的に変えるような「プラットホーム・チェンジ」型の製品やサービスを作ることができれば、日本の企業が躍進できるチャンスはあるんじゃないか。ただし、こういう製品やサービスは「ビジネスモデル」優先の企画や開発をやらないと生み出すことはできないと思う。

1の意見について「なるほどなぁ」と思ったのは、ソフトウェアやサービスの利用対効果を具体的な数値で示さないと製品情報の価値は低くなるという点です。他社の同種の製品と比較して優れている点だけ羅列することが多いですが、そんなことはどの製品でもやっています。ユーザーが本当に知りたいのは、その製品を使ったときの具体的な利点です。こういう数値を計測するには、ベータ版やプロトタイプレベルの製品をリリースして、できるかぎり多くのユーザーから利用情報を収集するしか方法はありません。あらかじめ利用対効果の数値をちゃんと計測することは、その製品を正式リリースしたときにどれ位売れそうかという予測にも役立ちます。利用対効果の数値を計測せずに、いきなり製品を正式リリースすることはバクチと同等の行為だと考えるべきです。他の製品を圧倒するような革新的な機能でも持っていないかぎり、その製品が売れる保証などどこにもありません。さらに言えば、たとえ革新的な機能を持っていたとしても、ユーザーがその機能を使いこなせるのかという問題もあります。どんなに優れた機能であっても、多くのユーザーが使ってくれなければ何の意味がありません。多大な時間を使って作り上げた機能なのに、それを使ってくれるユーザーはほとんどいなかった。ベンチャー企業の製品が失敗するパターンの中で、じつは、これが一番多いケースらしいです。これは、ソフトウェアやサービスだけでなくハード製品でも良く起きるケースです。他社より優れた機能を持っていたのに市場から消えていった製品はごまんとあります。優れた機能を実現することよりも、いかにユーザー・フレンドリーな製品を作るかが最優先事項なんだと肝に銘じて、エンジニアは日々の仕事をすべきだと思っています。

やはり元気なベンチャー企業の生の声が聞けるイベントに参加すると、大きな収穫が得られることが多いです。今後はこういうイベントを選んで参加していこうと強く思いました。

去年の夏にKindle Paperwhiteを入手して以来、すき間時間の多くを読書に使っていますが、最近は「スタートアップ」系の本ばかり読んでいます。一般人には「スタートアップ」より「ベンチャー」という用語の方が馴染みがあるでしょうが、Googleトレンドで調べると、最近は「ベンチャー」より「スタートアップ」というキーワードの方が検索件数は3倍位多くなっています。アメリカでは、スタートアップ企業のほぼすべてがWebやクラウドサービス系製品の開発を出発点にしています。日本でも同様の状況ですが、、最近になって、デバイス(ハード)製品の開発を目指すスタートアップ企業も出現してきているようです。ただし、既存の製品とはかなり毛色の異なるモバイル機器と連携するガジェットやウェアラブルデバイスなどです。スタートアップ企業に共通点があるとすれば、いずれもニッチ性の極めて高い製品やサービスで挑戦を始めていると点と、とにかく早く製品を市場に出すことを目指している点でしょう。市場をできるだけ限定化して、超短期間で開発した製品をさっさとリリースする。早期に利益を確保するために、最適な手段とコースを選択している訳です。これがスタートアップ企業の共通戦略です。ベンチャー企業の経営者から「最初の1〜2年はまったく製品が売れず、とにかく耐え忍んだ」なんて苦労話が出ることが良くありますが、スタートアップ企業にとってはこんな話は無縁の世界です。最初の1〜2年できるだけ大きな利益を確保して3〜5年以内に会社を売るというのが、アメリカのスタートアップ企業の標準コースになっています。そして、会社を売って得た資金を元手にして、さらに新しいスタートアップを始める。このサイクルを3回も繰り返せば、サラリーマンの生涯賃金をはるかに超える資産が得られ、残りの人生は働く必要がなくなる。アメリカでは、30代のうちにここまで到達してしまう人がどんどん現れています。「どうやってスタートアップを始めるか」最近はこればかり考えていて、ググっているうちに、日本国内のスタートアップ企業とその製品情報を目にすると、憧れの気持ちが沸き上がってきます。

私は東京ビッグサイトや幕張メッセなどで開催される大きなITイベントに行く気力はもう無くしました。(年寄り臭いですが)歳をとって、混雑するイベントへ行くのが億劫になってしまったいうのもありますが、こういうイベントを見学しても、結局残るのは疲労感だけで、実になりそうな物を得られることはまずないと悟ったからです。ESECやETみたいなITイベントへ行くなら、参加するのはカンファレンスやセミナーだけにすべきで、展示会場を観て回っても収穫はほとんどないと思っています。各展示ブースに提示されている製品情報などはWebページで得られる情報と大差ありません。それに、展示会場を一周回っだけで、私は必ず「もう、これでいいやー。疲れたので出よう」という気分になります。同じような経験を持っている人は多いんじゃないでしょうか。大きなITイベントは一種のお祭りだと思いますが、祭りを本当に楽しめるのは見学者ではなく展示者側の立場の方です。展示企業にとって、こういうイベントは既存製品や新製品を大々的にアピールできる絶好機会です。私も一度だけ知人の会社を手伝うために3日間展示者としてESECに参加したことがあります。そのときはものすごく疲れましたが、閉会時にはそれなりの充実感を味わえました。こういうイベントで展示者として多くのブース来場者(そのほとんどは初対面の人)と話すは、なかなか味わえない貴重な体験でした。イベントの閉会後に主催者から集計来場者数8万人とか発表されますが、結局一人の見学者は8万分の1の存在でしかありません。天邪鬼な意見ですが、一般者としてITイベントへ参加する価値は来場者数の多さに反比例すると思っています。Developer Summitのような来場者数千人程度のイベントが、一般参加者が充実感を味わえる限界じゃないでしょうか。この規模のイベントなら、自然に参加者同士が集まってグループができ交流が生まれる余地はまだありますが、来場者が一万人を超えてしまうと、特定のグループ内でしっかりと連絡を取り合って、あらかじめ会合の予定などを決めておかないと参加者同士が交流を図るのは困難です。
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2014年03月26日

今後の研究テーマについて考えた

今週に入って、信州はさらに暖かくなってきました。最低気温が零下になる日はなくなったので、やっと過ごし易くなってきたのは嬉しいです。最高気温も15℃を超える日が続いているので、今年の春は早く訪れそうな気がします。ただし、寒冷前線が通過すると、中信地域は一気に冷え込んで4月でも雪が降ることがあります。この気温変化の激しさは4月末まで続きます。暖かくなってきたのは良いのですが、私は先週末から花粉症の症状が急にひどくなりました。これから一ヶ月間花粉症に悩ませられる日々が続くのかと思うと憂鬱な気分です。

さて、先週末で本業の仕事がやっと一段落しました。今回の仕事は久しぶりのローエンド組込みで、直接マイコンを制御するプログラムを書いたのは3年ぶりでした。そのため、なかなか勘が戻らず苦労しました。やはり組込みLinuxの方がずっと楽です。ArduinoやRaspberry Piみたいな新世代の組込みボードを触っていると自然にワクワク感が湧いてくるのですが、ライブラリもOSも載っていないボードを動かすのはぜんぜん楽しくないです。ちなみに、こういうボードには大抵ルネサス(ルネサスエレクトロニクス)のCPUが搭載されています。ここ数年は組込みLinuxの仕事が続いていましたが、組込みLinuxのターゲットボードではほぼ例外なくFreescaleなどのARMコアを内蔵したCPUやSoC(System-on-a-chip)が搭載されていて、いまではルネサスのSHシリーズが使われることはありません。組込みLinux中心に移行する以前は、私は10年以上ローエンド組込みの仕事をしていました。OSはuITRONを使うことが多く、ターゲットハードウェアは大抵ルネサス(旧日立)のCPUが搭載されたボードでした。ルネサスのCPU向けにプログラムを書いていると、「これは一種の苦行ではないか」と感じることがあります。CPUに内蔵されている周辺モジュールのインテリゼンスが低く、ソフト側で超低レベルな制御処理をしっかりと実装しないと、まともに動いてくれないからです。私のようなベテランでさえ苦労することがあるので、ルネサスのCPUをちゃんと動かすのは、マイコン初心者にとってかなりハードルの高い開発作業だと言えます。ローエンド組込み向けのハードウェアではいまもルネサスのCPUが多数派を占めていますが、世の中には苦労している経験の浅い組込みプログラマがかなりの数存在するんじゃないかと思っています。仕事として選んだ以上はこういうハードルは自力で乗り越えていくしかありませんが、製造業の衰退が続いている現状を観ると、ローエンド組込みに将来性があるのかという点については大きな疑問を感じざるをえません。ArduinoやRaspberry Piみたいなボードが流行っているのは、いままでのローエンド組込みに対するアンチテーゼなのではないかという気がします。こういうボードが日本からは一つも現れていないことが、(時代遅れの開発手法を捨てられず、ひたすら現状維持を続けている)いまの日本の組込み分野の実情を反映しているように思えてなりません。

話は変わりますが、ここ5年ほど「どういう分野の研究テーマに取り組むべきかと」という問題でずっと悩んでいます。これについて考えない日はないと言っても良いくらいです。今回久しぶりにローエンド組込みの仕事をやって、改めて自分の志向について再認識したことがあります。

 ・音声や映像・画像(AV)を使わないプログラムは作っても楽しくない。

音声を映像・画像を伴うソフトウェアのインターフェース対象は人間(ヒューマン)なのに対して、これらをまったく伴わないソフトウェアのインターフェース対象はマシンやデバイスです。前者のプログラムの最終的な目的は人間に使ってもらうことですが、これに対して、後者はマシンやデバイスを正常に動かすことが最終的な目的です。やや乱暴な分け方かもしれませんが、現代のソフトウェアは大きくこの2つの種類に分けることができると思っています。ここで、一つの問が浮かびます。

 ・一般人にとって、どちらがより価値の高いソフトウェアなのか。

マシンやデバイスを正常に動かくことにも当然高い価値はあります。自動車がその代表例と言えるでしょう。しかし、車が正常に動くことは一般人には当たり前のことです。そして、車を正常に動かすソフトウェアに高い価値を感じてくれるのは自動車メーカーだけです。車載ソフトウェアという分野が存在しますが、この種のソフトはほとんど自動車関連メーカーの内部でのみ作られています。このようにマシンやデバイスを制御するソフトを必要とするのは、そのようなソフトを搭載する製品を開発している企業だけです。こういう製品が正常に稼働することは一般人にとっては普通のことであり、その事自体を特に評価することはありません。一般人が高い価値を感じてくれるのは、やはりAVを伴うソフトウェアやコンテンツの方です。当然の事ながら、音声や映像は人に聴いてもらったり視てもらうことを前提として創られています。YouTubeやニコニコ動画の人気が高いのは、多くの人がこれらのサイトで配信されているコンテンツを視たいからです。一般人にとって価値が高いということは、多く企業もその種のソフトを欲しているということです。マシンやデバイス向けのソフトで利益を得るのはそれらを搭載する製品を開発している企業だけなのに対して、AVを伴うソフトは一般人の役に立ち、同時に企業にも利益をもたらします。

 ・AVを伴うソフトウェアを作らないと、一般向けのビジネスにはならない。

ここでの「AV」という言葉は広い意味で使っています。BluetoothやZigBeeみたいな通信機能がコア部になっていても、Webクライアントやモバイルアプリをインターフェースとして使っていれば、それらもAV利用ソフトの範疇に入れます。「音声や映像・画像の入出力ができる。あるいは、音声や画像で操作できる」ことが、高価値なソフトを生み出す重要な条件だと考えます。本業の仕事では仕方なくやることもありますが、研究テーマで取り組む分野としてはこういう条件が存在しないソフト開発はもうやりたくいないと思っています。

現代ではAVと一括りで表現することが多いですが、音声と映像にも大きな差があります。映像は音声より10倍はアピール力があるじゃないかと思います。1890年代から映画は存在していましたが、映像がより一般的になったのは、やはりテレビ放送が始まった1950年代からでしょう。現代人にとって映像が身の回りに溢れていることはいまでは普通のことです。私は一切テレビを視ませんが、いつもテレビをついていないと寂しさを感じる人が多いことは知っています。常にテレビをつけている人にとっては、生活の中に映像が存在しない状態は考えられないようです。これくらい現代人にとって映像は無くなはならないコンテンツになっています。

 ・今後取り組むのは映像や画像に関連する分野に絞る。

これを最大の目標にして進んでいけば、大きなハズレを引いてしまうことはないんじゃないかという結論に至りました。一般人がもっとも価値を感じるコンテンツは映像や画像であることに異論を挟む人はまずいないでしょう。「人は何に価値を感じるか」ソフトもコンテンツの一種と考えるなら(コンテンツこそが一般人が価値を感じるものなので、むしろ「ソフトはコンテンツの付属物」と言った方が良いかも)、現代のソフトウェアにとってこれが一番大事なテーマだと思います。コンピュータの登場以来ハードとソフトいう区分がずっと使われてきましたが、これにコンテンツを加えて、いまは以下の優先度でモノづくりを考えるべきです。

 コンテンツ > ソフトウェア > ハードウェア

マシンやデバイスを動かすソフトにはコンテンツ(流行りの用語を使うなら、UX(User Experience)の方が適切かも)という要素は存在しませんが(こういうソフトにも本当はUXが存在すると思います。ハードの操作性の大部分を決めるのはソフトだからです)、人間が操作するソフトには必ずコンテンツあるいはUXが存在します。そして、いまは世界中の企業がこういうソフトを「ユーザ中心設計(User-Centered Design, UCD)」で開発しています(日本では、いまだにUXの重要性に気づいていないメーカーが多いみたいですが・・・)。

具体的にどの分野に的を絞るべきかについてはまだ決めかねていますが、将来性が高く有望なのはやはりNI(Natural Interaction)ではないかという気がします。PCの全盛期には「Microsoftの動向を追いかけていれば失敗はない」と言われていましたが、多数派のプラットフォームがモバイル機器に変わってしまったいまは「AppleやGoogleを追いかけていれば失敗はない」と考えるIT業界人が多いでしょう。03/15の記事に書いたとおり、PrimeSense社を買収したAppleは近い将来必ずモーションセンサーとNI技術を搭載した製品を出してくるはずです。一方のGoogleも以下のような動きをしています。

 Google、携帯に3D空間認識を与える Project Tango 発表。奥行きセンサつきスマートフォンを開発者に配布 - Engadget Japanese

ゲーム機だけでしか使われていなかったモーションセンサーとNI技術が家電やモバイル機器にも搭載され、これらの機器が連携して動くのは大きなムーブメントになりそうな予感がひしひしとします。近い将来にブレークする分野としてNIとその周辺技術に賭けるのが一番勝算がありそうです。「NIだけに的を絞って、一点突破を狙おうか」という気持ちが日に日に大きくなってきています。
タグ:UX NI
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2014年03月22日

飯田で過ごす週末

本業の仕事の関係でいま飯田(長野県)に滞在しています。03/18からこちらに来ていますが、来週の03/25に塩尻に戻る予定です。飯田は南信地域の中心となっている街です。飯田に来たのはこれが3回目ですが、泊まったのは今回が初めてです。「やっぱり寂れているなぁ」というのが飯田の第一印象になってしまいますね。南信の街は寂れているという噂は聞いていましたが、やはりその噂どおりでした。人口も少なく経済圏も小さいのでこれは仕方がないことなのでしょう。ただし、飯田の街はこぢんまりとまとまっていて、良い感じの寂れ方という感じもします。日本全国どこにでもある地方の小さな街というのがもっとも適切な表現じゃないかと思います。長野や松本と比較するのは可哀想だという気がします。周辺の観光資源は天竜峡の川下りと点在する温泉宿くらいなので、飯田を訪れる人も少ないのでしょう。
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飯田は松本や塩尻から車で約1時間半の距離ですが、電車で来ると3時間もかかります。飯田線は電車の本数が少なく単線で駅の数がものすごく多いからです。このように交通の便が悪い所為もあり、南信と中信間の人の行き来は少ないのが実情です。飯田線ほどではありませんが、長野−松本間の篠ノ井線も電車の本数は多くありません、そのため、北信、中信、南信の間の交流はほとんどなく、それぞれがバラバラの経済圏を構成しています。地理的にも北信、中信、南信の間は山で隔てられています。この3つの地域(東信を加えると4つ)がたまたま長野県という線で一つにまとめられてだけで、これらの地域が一緒に活動することは滅多にありません。南信にも中小の製造業企業はありますが、名古屋を中心とした中部地方の企業と取り引きをしているところが多いようです。宿泊中のホテル内の食堂で他人の話を聞いていると、ほとんどは中部や東海方面から来ている観光客、営業マン、工事関係者などです。経済圏としては信州の中に入っいますが、実際の経済活動としては南信は中部や東海との繋がりの方が強いのが実情です。気候的にも北信や中信と差があります。南信の方がやや温暖で大雪が降ることはほとんどありません。地元住民の話題の中にも北信や中信が登場することは少なく、まるで遠く離れた別の地方の話をしているみたいな感じで「北の方」と呼んだりします。

いまは寂れている飯田ですが、30年後には大きく様変わりしているかもしれません。今年中の着工が予定されているリニア中央新幹線の駅が飯田市北部か高森町(下伊那郡)辺りに出来る予定になっているからです。JR東海の計画ではリニア中央新幹線の東京−名古屋間が開業するのは2027年となっていますが、この計画どおりに工事が進む可能性は低いんじゃないかと思います。現在の橋本駅(神奈川県相模原市)の近くにリニア中央新幹線の駅が設置される予定になっていますが、東京−橋本間の首都圏は用地買収が困難なこともあり、このルートはほとんどが大深度地下トンネルで結ぶことになるらしいです。そして、橋本以西は甲府市を通って飯田へ至るルートが計画されていますが、甲府−飯田間も南アルプス山脈を貫通するトンネルで結ぶ計画です。これらのトンネルは難工事が予想されます。いずれにしても、リニア中央新幹線が開通すれば、飯田周辺は大きく変わっていくことでしょう。

長野新幹線の途中駅が存在する佐久平の周辺は近年宅地や別荘地の開発がさらに進んで、いまでは東京近郊の街みたいになっています。現在の終着駅長野も中心地区の再開発が進み、街全体が小奇麗な感じに様変わりしました。来年(2015年)春に長野−金沢間の北陸新幹線が開業すれば、佐久や長野はさらに開発が進んでいくでしょう。リニア中央新幹線の開業が現実的になってくると、飯田周辺でも開発が進んでいくかもしれません。関東や中部地方からの観光客は確実に増えるでしょうし、Iターン者やリタイヤ組の中には南信を移住先候補地として考える人も出てくるでしょう。このように東信、北信、南信の近代化が進んでいく中で、中信だけが取り残されています。信州に残された「田舎」として逆に観光客を集めることができるかもしれませんが、移住先としては魅力のない地域という印象を持たれるのは大きなマイナスだと思います。関東周辺ではIターン者やリタイヤ移住者が地域繁栄の活力源になっている所が多く、逆に移住者が少ない地域ほど衰退のスピードが加速する傾向がはっきりと現れています。いまはまだそれほど大きな動きになっていませんが、中信地域の衰退はこれから10年位で顕在化してくる可能性が大だと私は想像しています。
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2014年02月15日

sanwa PM3というテスターを購入

またも全国的に大雪のようですね。中信でも昨日から雪が降り続いています。先週の雪が半分以上溶けないで残っているところに、またしてもドカ雪です。塩尻は市街地の積雪もとうとう1mを超えてしまいました。除雪をやっていない場所の積雪は2mを超えています。周りの家々は雪の合間をみながらの除雪作業で大わらわです。除雪をやらないと玄関が雪で埋まって出られなくなるので、嫌でもやらざるをえないのです。今日近くの西友へ行こうとしたら、アパート周辺の普段歩いている小道が完全に雪で埋まっており、膝ぐらいまである雪をかき分けながら歩く羽目になってしまいました。やっとの思いで、車道に出ると、車道の除雪もぜんぜん間に合っておらず、幅広の道だけ車が一台やっと通れる程度除雪されてるだけでした。両側の歩道の積雪は1mを超えておりとても歩けません。仕方なく、車道をてくてくと歩いて西友へ向かいしました。スパイクタイヤでも雪でスリップしまくりなので、車もあまり走っていません。交通網が完全に麻痺している所為で、スーパーにも食料品が入荷していないようで、パンなどは売り切れ状態でした。市街地でこんな状態なら、山の中の別荘地などは完全に雪に閉ざされた状態になっていることでしょう。1km圏内の近場の店に行くのさえままならなく、中信地域はもはや完全な雪国です。さすがに、この大雪にはまいってしまいます。いつまでこんな状況が続くんだろうと、ちょっと不安なってしまいました。

さて、前の2つの記事に書いたとおり、Arduinoを使って電子工作の勉強を始めました。モバイルデバイスを連携するスマート・ガジェットを開発することを最終的な目標に定めています。

電子工作を始めるにあたって、Arduinoみたいなプラットフォームとなるボードや電子部品は当然必要ですが、これら以外にもいくつか必須の物があります。それは工具と計測器です。工具の代表と言えばハンダごてですが、計測器の代表はテスターです(私が学校で電子工学を学んでいた頃は「テスター」という呼び方が一般的だったのですが、最近は「マルチメーター」とも呼ぶようです)。テスターは導通や電圧チェックに必要不可欠の計測器で、これがないと電子回路を組むのは困難です。という訳で、下のようなテスターをAmazonから購入しました。
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sanwa(三和電気計測器)のPM3という型番の携帯型テスターです。通常サイズと携帯サイズのどちらを買おうか迷ったのですが、外に持ち出す可能性もあるかもしれないので、今回は後者にしました。値段は3千円弱でかなり安かったのですが、sanwaは一応メジャーな計測器メーカーなので、安くても使い物にならないほど悪い性能ではないだろうと思って、これに決めました。Amazonのカスタマーレビューでもそこそこ評価が高かったことも、この機種を選択した理由です。

実物は結構安っぽくて、ちょっとおもちゃみたい造りです。一万円台の高性能なテスターと比べると、測定精度はかなり低いようです。値段が安いので、それは仕方ないことですが、実用上測定精度の低さが問題になることはあまりないんじゃないかと思っています。経済的に回復したら、もっと高性能なテスターを一台買うつもりなので、当面はこいつを使っていきます。

私が学校で電子工学を習ったのはトランジスタ全盛の時代です。ただし、すでにアメリカでは4ビットマイコンが登場していたので、アナログからデジタルへ移行は始まっており、学校の授業の中でデシタル回路についても習いました。NEC TK-80などのマイコンキットが日本で登場したのは、私が学校を卒業した後です。大昔の話になりますが、その頃のテスターはすべてアナログ式でデジタル式の物はまだ存在していませんでした。測定レンジの切り替えも当然マニュアル方式です。いまではデジタル式のテスターが全盛となっており、アナログ式の製品はほとんど売られていません。テスターの性能も格段に向上しています。このサイズのテスターでコンデンサ容量の測定までできるのは、私にとっては驚きです。デジタル式テスターが登場したばかりの頃は、コンデンサ容量の測定ができる製品はかなり高価だったと記憶しているからです。Arduinoみたいな新世代のボードだけでなく、こういう最近のデジタル・テスターを見ても、トランジスタ世代の私には隔世の感があります。本当に時代は変わってしまったんだなぁと思わずにはいられません。

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2013年10月27日

クラウドストレージCopyを使い始めた

クラウドストレージサービスと言えばDropboxこちらのリンクからDropboxに登録すると、新規ユーザーにボーナス容量500MBが追加されます)が有名で、私も毎日使っており、これなしではPCやスマートデバイスの利用価値が半減するくらい便利なサービスだ。仕事やプライベートの色々な情報を格納したファイルをDropboxに置いて、PCやタブレットでそれらを閲覧することが多いが、USBメモリ経由でファイルをやりとりするよりDropboxを使った方が簡単なので、一時的なファイルの置き場所として使うことも良くある。私が利用しているDropboxアカウントは無料プランの初期容量2GBに、ユーザー紹介やカメラアップロード機能利用ボーナスなどで獲得した容量を加えて、いまは7.88GBになっている。これくらいの容量があれば当面は足りるだろうと思っていたが、最近になって写真やスクリーンショットなどをアップロードするようになり、Dropboxの容量がぎりぎりなってきた。無料プランで容量をこれ以上増やすにはユーザーをどんどん紹介するしかないが、ほとんどの知人がすでにDropboxを利用している。TwitterやFacebookを利用して招待リンクを拡散している人も多いが、すでにDropboxは広く普及しているので、招待リンクで容量を増やすのは難しくなっている。ちなみに、私はTwitterやFacebookも利用していないので、このような方法は使えない。そういう訳で、無料プランのままでDropboxのストレージ容量をこれ以上増やすのは難しい。

Dropboxのストレージ容量を手っ取り早く増やす方法がないかとググっていたら、偶然CopyこちらのリンクからCopyに登録すると、新規ユーザーにボーナス容量5GBが追加されます)という新しいクラウドサービスについて紹介している記事がヒットした。CopyというのはBarracuda Networksという会社が運営しているDropboxと同種のクラウドストレージサービスで、スタートアップ記念でいまは新規ユーザーに15GBの容量を割り当ててくれるそうだ。さらにユーザーを紹介すると、一人あたり5GBのボーナス容量をもらえる(しかも、いまところボーナス容量の制限はないらしい)。Dropboxの容量が足りなくなってきて困っていたので、さっそくCopyのアカウントを作成して使い始めた。

新たに作成したアカウントでCopyのサイトにログインすると、下のようなページが開く。
Copy-Web_Page-Safari-Storage_Folders-SCShot2701-1219x742
このページに表示されているのがログインユーザーのストレージの内容だ。Finderからファイルを「Copy Folder」内へドラッグすれば、そのファイルをCopyのストレージへアップロードできる。

Dropboxと同様に、PC(Mac, Windows, Linux)やスマートデバイス(iOS, Android)用アプリもCopyのサイトから入手できる。さっそくMac OS X用のCopyアプリをダウンロードして、すべてのMacへインストールした。Copyアプリをインストールすると、Finderのサイドバーに「Copy」というフォルダが追加される。このフォルダにファイルをコピーすれば、自動的にCopyのストレージへアップロードされる仕組みになっている。
Copy-Mac_DesktopApp-Finder_Copy_Folder-SCShot2714-635x439.png
Copyアプリをインストールすると、デスクトップのメニューバーにもCopyのアイコン(折り鶴のアイコン)が追加され、このアイコンをクリックして表示されるメニューから、最新のアクションやストレージの利用状況などを確認できる。
Copy-Mac_DesktopApp-Icon_on_MenuBar-SCShot2708-468x283.png
Copy-Mac_DesktopApp-Account_Window-SCShot2709-625x425.png
PC用アプリの使い勝手はDropboxとほとんど同じなので、Dropboxを使ったことのある人ならすぐにCopyを使いこなせるだろう。

Dropboxの無料ブランの初期容量2GBと比較して、Copyは初めから15GBものストレージ容量が利用できるのはすばらしい。Copyには以下のような個人向け有料ブランも用意されており、これらの価格設定もDropboxより断然お得。
  • 250GB 月$9.99、年$99
  • 500GB 月$14.99、年$149

Dropboxと比べてストレージ容量が大きいのは良いが、はたしてこのCopyというクラウドサービスは存続していくだろうか。この点が一番心配だ。Dropboxの知名度は非常に高く広く普及率しているし、Google DriveSkyDriveSugarSyncなど競合するサービスもたくさん存在するので、これらに対抗してCopyが生き残っていくのは難しいかもしれない。

取りあえず、Dropboxをメインのクラウドストレージとして使い続けながら、Copyはサブとして使っていくのが良さそうだ。容量が大きいので一時的なファイル置き場としても活用できる。重要なファイルはDropboxの方に置いて、Copyの方は消えてしまっても困らないファイルの置き場所にしようと思っている。

タグ:dropbox copy
posted by とみやん at 15:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2013年10月20日

最近一ヶ月で買ったKindle電子書籍

Kindle Paperwhite(2012年モデル)を使い始めてから約一ヶ月経ったが、通勤中のホームでの待ちや電車内、勤務先での休憩時間、カフェやファミレスやスーパー銭湯でゆったりと過ごしているときなどなど、常にKindleを持ち歩いて外出中の空き時間はほとんど読書をしている。Kindleを手に入れる前の私の日常的な娯楽はタブレットでニコニコ動画やDailymotionでアニメやMMD動画などを視ることだったが、いまや余暇時間のほとんどをKindleでの読書に使っている状態だ。

Kindle Paperwhiteを使い始めてから、私がAmazon.co.jpで買った電子書籍を紹介しよう(以下は購入日の新しい順)。
グロービッシュ・コミュニケーション術グロービッシュ・コミュニケーション術
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リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだすリーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす
エリック リース 井口 耕二

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シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するときシンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき
レイ・カーツワイル 小野木 明恵

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アイデアのちからアイデアのちから
チップ ハース ダン ハース 飯岡 美紀

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入門 考える技術・書く技術入門 考える技術・書く技術
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グーグル ネット覇者の真実グーグル ネット覇者の真実
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アップル帝国の正体アップル帝国の正体
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スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼンスティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン
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たった一ヶ月でこんなに本を買ったことは驚いているが、短期間で一気に読書欲が蘇ってしまい、いまでは読書なしの日々は考えられない自分がいる。

ちなみに、本記事を書いている時点で上の本をすべて読了した訳ではない。読み終わったのは次の3つの本。
  • 『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』
  • 『アップル帝国の正体』
  • 『グーグル ネット覇者の真実』

次の3つはいま読んでいる最中。
  • 『シンギュラリティは近い―人類が生命を超越するとき』
  • 『リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす』
  • 『フェイスブック 若き天才の野望』

そして、他の本はまだ読み始めていない。

AmazonではKindle本の月替わりセールをやっていて、セール対象本の中に興味を引かれたものを見つけたら、セールが終わる前にどうしてもその本を買っておきたくなるんだよなぁ。上のほとんどは月替わりセールの対象本から選んだ奴ばかり。Kindle本はすべて「1-Click」ボタンで買う仕組みになっているので、「取りあえず、買っておくかぁ」という具合についついポチってしまう。そんなこんなで、こんなに数が増えてしまった。くそ。やるな、Amazon。何て上手い商売だ。
posted by とみやん at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2013年08月02日

ついに終焉を迎えるWindows時代

5月の中頃に松本のなぎさライフサイトという小さなシッピングセンターの中に在る瑞祥というスーパー銭湯に行ったときに、同じ並びに在るエディオン(松本なぎさ店)に寄ってみたらAppleコーナーができていた。数年前まで地方の小都市の家電量販店にはAppleコーナーはほとんど無かったのに、とうとうAppleコーナーが設けられるようになったのかと驚いた。まぁ、それくらいMacを購入する人が増えているということなんだろう。東京の家電量販店では、今年になってPCの全販売数に占めるMacの割合が相当高くなっているという話もある。月によっては、Windows 8搭載機の合計販売数よりMacの方が多いことさえあるそうだ。東京の知人に聞いた話では、スターバックスのような都心のカフェでPCを使っている人のうち半分以上がMacだという光景はもはや珍しいことではないそうだ。松本や塩尻のカフェやファミレスでもMacを使っている人をちらほらと見るようになったので、いままさにMacは売れに売れているという状況なのは間違いなさそうだ。

Windows 8が見事にコケてしまったので、最新のWindows PCはハードの性能だけしか魅力がない。IntelやPCメーカーがいくらUltrabookのすばらしさを宣伝しても、それらに搭載されているWindowsがXP以降ほとんど進化しておらずクラウドへの対応も遅れているOSなので、ユーザは時代遅れのPC環境を我慢を強いられて使わされている。Macを使い始めて、私はすぐそのことに気づいた。WindowsからMacに乗り換えたユーザはこの意見に賛成する人が多いじゃないかと思う。ここ数年Macの販売数は着実に伸びていたので、Appleフリークでない人も身の周りでMacを観たり触ったりする機会も増えたはずだ。これも、今年になってMacの販売数が一気に増えた大きな要因だろう。

コンシューマ向け情報機器のOSのシェアについてググっていると、次のようなページを見つけた(英語のページがオリジナル)。

 Windowsのシェアは今後急速に低下する? | スラッシュドット・ジャパン
 Can Microsoft Survive If Windows Doesn’t Dominate?
 PC と Tablet を チャートで比較 : わずか 2年で、シェアが 40% も変化している! | Agile Cat --- in the cloud
 Forecasting Windows market share | asymco

上のページの内容によると、2013年第1四半期のWindowsのシェアは60%で、2012年第4四半期の75%から比べて15%も低下しているそうだ。この傾向が続くと、今年中にWindowsのシェアが50%を割り込む可能性が高いという予測を出している。また、最後のページに書かれている、大多数の人がタブレットをノートPCの代用品として使っているという情報は重要視すべきかもしれない。つまり、タブレットはノートPCと競合する製品なのだ。一般ユーザはタブレットかノートPCのどちらか一方しか使っていない人が大多数なのだろう(両方を使っているのは、私のようなITエンジニアだけなのかもれしない)。ただし、上のページに載っているのは、あくまでPCとスマートデバイスの両方を合わせたコンシューマ向け情報機器全体のOSシェアについて情報であり、PCに限定すれば、いまだにWindowsは90%以上のシェアを占めている。下のページがその情報ソース(英語のページがオリジナル)。

 Windows 8がデスクトップPCのOSシェアでWindows Vistaを抜く - GIGAZINE
 Operating system market share

PC用OSとして90%以上のシェアを占めているなら、Windowsはまだまだ安泰だと思う人が多いかもしれない。しかし、私はコンシューマ向け情報機器全体のOSシェアの方を重要視すべきじゃないか思っている。いまやほとんどソフトウェアペンダーがPCとスマートデバイスの両方をターゲットとして製品を開発しているからだ。PCはどんどんスマートデバイスに置き換わっていて、今年中に稼働台数でスマートデバイスはノートPCを抜き、今年か来年にはタブレット単独でノートPCの出荷台数を抜くだろうという予想が出ている。いま現在多くのソフトウェアペンダーがPCよりもスマートデバイス向けの製品開発を優先して進めているはずだ。そして、スマートデバイスに限定すれば、AndroidとiOSを合わせて90%以上のシェアを占めている。

 Android and iOS Combine for 92.3% of All Smartphone Operating System Shipments in the First Quarter While Windows Phone Leapfrogs BlackBerry, According to IDC - prUS24108913

このままスマードデバイスの普及が急速に進むと、来年2014年中にコンシューマ向け情報機器全体に占めるWindowsのシェァは確実に30%を切るだろう。シェアが30%を切ってしまうと、ソフトウェアペンダーがWindowsを最優先ターゲットとして製品を開発することはもうなくなるのではないかと予想している。すでにその流れは現れていて、いくつかのソフトウェアペンダーがスマートデバイスやMac向け製品のリリースを優先する動きが出てきている。

上の情報を総合的に判断すると、プログラマがWindows PCを使わなければならないシーンはほぼなくなりつつある。iOS向けのブログラム開発はMacを使わないとできないし、Android向けはLinuxを使った方がずっと作業効率が良い。Androidの本家本元GoogleではWindowsを使っているプログラマは皆無だそうだ。Windowsが高いシェアを誇っていたエンタープライズ系においても、いまLinuxやMacへの切り換えがどんどん進んでいる状況らしい。オープンソースソフトウェアを組み合わせてシステムを構築することが増えてきたからだ。ほとんどのオープンソースソフトウェアは本来UNIXで動くことを前提に作られているので、これらを利用するプログラムはUNIX互換OSであるLinuxやMacを使った方が開発作業がやり易い。大抵のオープンソースソフトウェアはWindowsにも移植されているが、UNIX互換OSでないWindowsで動かすと色々な障壁に遭遇することが多い。こういう障壁を回避するために多大な労力と作業工数を消費するなら、初めからLinuxやMacを使った方が賢い選択だと判断するは自然な流れだ。このように、モバイル系でもエンタープライズ系でもWindowsを使うシーンはいまや減少の一途を辿っている。MacやLinuxへの移植が進んで、Windowsでしか使えないプログラムは極少数しか存在しなくなったことも大きく影響しているのだろう。「WindowsはUNIX互換OSではない」私はこの一点だけでプログラマがWindowsを選択しない理由として十分だと思っている。Windowsを使うと、本来やるべきプログラム開発以外に障壁や制限を回避するための作業に多くの時間を浪費してしまうからだ。いまだにプログラマが開発プラットホームとしてWindowsを選択する理由があるとすれば、それはVisual Studioを使ってWindows向けのプログラムを開発しなければならない場合だけだ。すでにWindowsはMicrosoft製のVisual StudioやOfficeを使うためだけの専用OSだと言っても良いほど、その存在価値は下がっている。

UNIXとWindowsの成り立ちを比較すると、下のようにOSとしての元々の設計思想が根本的に違っている。
  • UNIX=ネットワークに接続して使うことを前提に作られたOS
  • Windows=スタンドアローンで使うことを前提に作られたOS

UNIXも当初はスタンドアローンマシン用OSとして設計されたようだが、1970年代の中頃からネットワークへ対応が試みられ、1978年にリリースされたDEC VAX向けUNIX/32Vではすでにネットワーク機能は標準になっていた。ネットワークプロトコルの標準となったTCP/IPが組み込まれたのは1983年に登場した4.2BSD UNIXからだが、このBSD UNIXが現在のオープンソース系UNIXの源流となっている。これに対して、1985年に登場したWindowsは最初はMS-DOS上で稼働する単なるGUIでしかなく、1992年にリリースされたWindows 3.1までネットワーク機能を搭載していなかった。同年にリリースされたWindows for WorkgroupがWindowsに統合されて初めてWindowsでもネットワーク機能が使えるようになったが、それまではNovell NetWareと組み合わせて使うケースが多かった。Windows for Workgroupは元々Windowsの拡張機能として開発されたコンポーネントでありWindowsの標準機能ではなかった。いまではWindowsでネットワーク機能が使えるのは当たり前の事になっているが、Windowsは本来スタンドアローンマシン用として設計されたOSであり、それに無理やりネットワーク機能を被せたのがいまのWindowsの姿なのだ。マルチメディア機能もそうだが、Windowsはスタンドアローン用OSにさまざま拡張機能を貼りあわせたモザイク的な構成になっている。新設計のカーネルを採用して1994年に登場したWindows NTでも、このモザイク的な構成は大きく変化していないというのが私の観方だ。Windows NT以降ネットワークやマルチメディア系機能のかなり構成要素がシステム側へ移植されたが、これらもいまだにカーネルと疎な結合で動いている。Windowsがウィルスなどの脅威に脆弱なのもこれが根本的な原因なのではないかと疑っている。ネットワーク機能の統合化という点では、UNIXはWindowsより10年以上のアドバンテージを持っている。ネットワーク対応プログラムはWindowsよりUNIX上で開発する方がずっと楽なのは、これが根本的な理由だろう。

話が逸れてしまったので元に戻そう。外資系ベンチャー企業に勤めている東京の知人に聞いた話やググって調べた情報を総合すると、現在のIT企業のPCトレンドは次ようになっているらしい。
  • 外資系企業ではWindowsからMacへの切り換えを終えている所が多く、すでにMacが主流派になっている。
  • ベンチャー企業では社員にWindowsかMacを選択させる所が増えており、大多数の社員がMacを選択している。
  • 大手企業でもWindowsからMacへの切り換えを始めた所が出てきており、全面的にMacに換えてしまった所もある。

ただし、上のような状況はあくまで東京に限った話であり、地方ではいまだにWindows PCを使っているの企業が多い。

Windowsのシェア低下が急速に進行しているのは、スマートデバイスの普及率が急上昇している所為だ。ノートPCに替わってタブレットを使えば十分に用が足りるシーンはいくらでもある。いまのペースのままシェア低下が進むと、Windowsは5年後位にはひっそりと姿を消すか、あるいはマイナーな存在として細々と使われるようなOSになってしまうかもしれない。スマートデバイスの出荷台数は増加の一途を辿っているので、もはやこの流れは止まらないだろう。このトレンドに乗り遅れたIT企業はWindowsのシェア低下と運命を共にして、数年後にはマイナーな存在になってしまうだろう。今後Windowsの衰退は急激に進んでいくという予想を出しているのデータ集計・分析企業は多い。すでに多くのIT企業がWindowsからMacやLinuxへの切り換えを終えており、いままさにこれを進めているIT企業も増えている。モバイル系開発ではWindowsは使い物にならないので、同分野の製品開発に力を入れているIT企業ではMacを使うプログラマがすでに多数派になっている。去年の2月にDeveloper Summit(毎年2月に開催されるプログラマ向け集中セッション)に参加したときは、ノートPCを使っている人の7割位がMacだった。Developer Summitの参加者の多くはベンチャーIT企業のプログラマなので、これはもはや歴然とした事実だと思っている。Apple贔屓の欲目的情報では決してない(ベンチャーIT企業の多い東京限定のトレンドかもれないが・・・)。

私も完全にWindowsを捨ててMacに乗り換えてしまった。もうWindows PCを起動することは週に一回位しかない。それも故障していないことを確認するためだけだ(ずっと電源を入れないで放置すると、PCは故障率が高くなる)。今年になってPCの処分を進めていて、20台以上所有していたWindowsマシンを5台まで減らした。最終的に2〜3台は残すつもりだが、あくまでLinuxを使うためであって、Windowsが入っているPCは完全に無くしてしまおうと思っている。どうしてもWindows環境が必要になったら、Boot Camp、VMware FUSION、Palalles Desktopを入れたMacで使うこともできるので、Windows PCを用意しておく必要性はもうないからだ。本業の組込み開発の仕事でも、Linuxを開発プラットホームとして使うケースがほとんどでWindowsを使うことはほぼ無くなったことも大きな理由だ。常駐派遣などの本業の仕事で、もしWindows PCを与えられることがあったら、VMwareにUbuntuを入れて使おうと思っている。UNIX互換OSでないWindowsを使ってプログラム開発をやるのは作業効率が悪すぎるし、Windowsなんか触るのも嫌だからだ。私の残り人生は短いが、もうMac以外のPCを買うことは絶対にないだろう。以前はコンビニなどで週刊アスキーとかを立ち読みしてPCの新機種をチェックしたりしていたが、いまはこういうこともしなくなった。MacBook AirやMacBook Pro以上のノートPCはこれからも出てくることはないだろうし、デスクトップPCもMac miniで十分に満足している。いくら安価な機種でもWindows PCを何台も買うくらいなら、年に一台位のペースでMacに投資した方がよっぽど価値が高いと思う。Windowsはすでに終焉が観えているOSなので、そんなOSに投資するのは愚か者の選択以外の何者でもない。MacよりWindows PCが優れている点があるとすれば、唯一高性能なグラフィックボードを利用できるという点だけだ。オタクならギャルゲーが動くのはWindowsだけだと言うかもしれない。個人の趣味にまであれこれ言うつもりはないので、こういう意見に反論する気はまったくないが・・・。

私がMacを使い始めたのは去年の7月からだが、この一年間のIT分野のトレンドの変化は凄まじかった。スマホの普及はすでに進んでいたが、タブレットがここまで一般人の生活に浸透したのは予想外だった。この点についてはちょっと予想が甘かったと反省している。私はまだiPadを持っていないが、iPadだけは今年中にぜひ買いたいアイテムの一つだ。スマートデバイスについても結局iPhoneとiPadがベストチョイスなんだ確信したので、Androidを搭載したスマホやタブレットにはまったく興味を失ってしまった。PCもスマートデバイスも結局はAppleの描いた世界観とAppleが生み出す製品が本物であって、他はまがい物なんだという信念を持ちつつある。毎日Macを使っていると、その信念は深くなる一方だし、iPhoneやiPadを使い始めれば、この想いは信念から信仰へと昇華してしまうかもしれない。そうなってしまったらちょっと怖いかもいう感じもするが、私の残りの人生もわずかなので、それでも良いかなぁという気持ちが強くなっている。私が最初に買ったPCはApple IIだったし、若い頃に旧MacOS向けのプログラム開発に5年間も熱中していたこともある。IT分野での私の仕事はAppleに対する想い入れから始まったと言っても過言ではないので、蘇ったこの想いを胸に抱いて人生を閉じるのも一つの道かもしれない。ただ、18年間もAppleから距離を置いてしまったことだけは深く後悔している。あのままAppleフリークとして仕事を続けていたら、いま頃はもっと違う人生が拓けていたかもしれない。それでも、Macを使い始めて本当に良かったと心から思いながら、寂れた信州で夏の日々を過ごしている。
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2013年05月03日

信州移住を考えている人へ

すでに5月だというのに、信州では異常低温の日々が続いている。最低気温は0〜3℃まで下がり、最高気温は晴れても15℃前後でなかなか20℃に届かない。雲や雨だと日中でも10℃位までしか上がらないことさえある。一日のうちで気温が10〜15度も変化するので、外出時の服装の選択にすごく気を使う。厚着で出かけると、午後に気温が上がって汗だくになることがあるからだ。もっと厄介なのは、晴れていても、日が暮れると一気に気温が下がることだ。例年ならGW連休には気温が上がり暖かくなって過し易くなるのに・・・。ただし、天気予報によると、明日から気温が上がって、やっと春らしい陽気になるみたいだ。

さて、少し前の話題で書きそびれていたネタを記事にしよう。確か4/12だったと思うが、WebブラウザでGoogleニュースを開いたら(私は、Googleニュースをホームページに設定している)、地域カテゴリの中に次のようなニュースへのリンクが貼られているのを見つけたみつけた。

 移住したい都道府県 長野がV2

東京のNPO法人「ふるさと回帰支援センター」を訪れた移住希望者によるアンケート調査の結果らしい。東京限定のそれも高々1017人のアンケートなので、この結果がそれ程意味のある内容だとは思えないが、東京在住者からみると、やはり長野はもっとも身近な移住先候補地として魅力的に見えるんだなぁということを改めて知った。そう言う私も、東京に住んでいた頃は、本屋で観光案内コーナーに行くと信州のガイド本を手にすることが多かったし、田舎への移住を勧めるムック本などに信州移住者の紹介記事が載っていると、食い入るように読んだものだ。東京在住者が長野のような自然豊かな田舎に憧れる気持ちは理解できなくはない。

実際に8年間暮らした経験から、信州地方の特色(良い点と悪い点の両方)について詳しく書いてみよう。信州へ移住しようと考えている人の参考になるかもしれないので。

信州の特色について書くなら、絶対に気候のことを外すことはできない。信州は日本の中でもっとも標高の高い地域であることを知っておくべきだからだ。信州に住むということは日々この気候に耐える覚悟が必要になる。大げさに聞こえるかもしれないが、それほど信州の気候は他の地域と際立って違っている。信州(=長野県)は大きく、長野を中心にした北信、松本を中心にした中信、飯田を中心にした南信の3つの地区に分けられる(これに佐久を中心にした東信を加えて、4つの地区に分けることもある)。信州は南北に長い地域なので気候について総括するのは難しいが、いずれの地区も標高は高い。下に各地区の中心都市の平均標高を示しておく。

 長野市 521.4m
 松本市 717.1m
 飯田市 582.9m

信州地方の気候の特徴はすべてのこの標高の高さに起因していると言っても良いだろう。下に代表的な特徴を示す。

 ・年間を通して天候が不安定で、荒れた天気になることが多い。
 ・日によって気温の上下が激しく、10度以上変化することはざらにある(中信)。
 ・夏(7月〜9月)だけ気候が安定しており、湿度が低いのでそこそこ快適に過ごせる。
 ・体感的に、一年の半分(11月〜4月)は冬だと思った方が良い(北信、中信)。

最後の「一年の半分は冬」というのは、長野と松本の11月〜4月の平均気温が10℃前後かそれ以下であることを根拠にしている。10℃以下の気温では大多数の人が寒いと感じるはずなので、この表現は決して大げさではないと思っている。6ヶ月も寒さに耐えながら暮らすことになるので、寒さが苦手な人は絶対に信州に住むのは避けた方が良い(よっぽど寒さが苦手な人でないかぎり、2〜3年も住めば信州の寒さにも慣れてくるものだが・・・)。ただし、夏(7月〜9月)は気温は高いが湿度が低いので過ごし易い。日中に30℃を超えるほど暑くても夕方には25〜28℃まで気温が下がって涼しくなる。夜中から朝にかけてさらに気温が下がるので、睡眠時はエアコンを切ることができる(私は夏中エアコンを一度も使わなかったこともある)。夏の過ごし易さでは、北海道と良い勝負ができるくらい信州の夏は快適だ。別荘を持って夏だけ暮らすのが、信州を楽しむベストな方法だと良く言われるのはこれが理由だろう。次に雪についてだけど、緯度に比例して積雪量が増えると考えれば良い。つまり、北信=多い、中信=ほどほど、南信=少ない、ということだ。北信の冬は日本海側気候が色濃く出るので、特に降雪量が多い。2〜3日雪が降り続いて外出できないこともある。除雪作業は相当な重労働なので、雪が多い地域で一戸建てに住む場合はその覚悟が必要になる(マンションなら除雪は必要なく、建物の防寒対策もしっかりしているので、長野や松本ではマンションに住むことを選択する人が増えている)。南信ではほとんど雪は降らないので、除雪をやりたいない人は南信に住むのがお勧めだ。

上に示した情報から、もっとも標高が高いのは松本であることが判るが、標高が高い=天候の変化が激しい、ということを意味している。実際に、中信地域は天候の変化が激しくて、大荒れの天気になることも珍しくない。松本平は非常に狭い盆地で、しかも東西に標高の高い山脈が存在しており、一年を通して常に強い風が吹いてることもこれに影響している。松本平の強風は一日中風向が安定していることはほとんどなくて、いつも風が舞っている。水田より畑(むき出しの土)が多い地域なので、風の影響で松本平全域がものすごく埃っぽい(1時間外を出歩くだけで、肌がザラザラした感じになるほど)。3〜4月はスギ花粉も加わるので、花粉症の人は毎日つらい日々を過ごすことになる。生まれたときから松本平に住んでいる地元民は慣れてしまっているようだが、他の地域から来た者は松本平の埃っぽさに適応するのに相当苦労するだろう(私はいまだに適応できずにいる)。

気候についてはこれくらいにして、次に信州の生活環境全般について語ろう。まずは鉄道や高速道路などの交通網についてだが、これらはお世辞にも発達しているとは言えないだろう。別にこれは信州地方に限った話ではなく人口が少ない所はどこでも同じではあるが、上に書いたように信州固有の特徴として山間地域が多いことが大きく影響している。鉄道も道路もごく一部の限られた地域しか整備されていないので、これらから少しでも外れると日々の買い物さえ苦労するはめになる。特に、南信は鉄道、道路いずれも発達が遅れていてアクセスが厳しい地域だ(ただし、リニア中央新幹線が開通すれば、飯田の近くに停車駅が建設される予定があるらしい。まだ計画段階だが、JR東海は2027年に東京−名古屋間の開通を目指しているそうだ。この計画が実現すれば、南信は様変わりするかもしれない)。信州に住むつもりなら、長野や松本など人口の多い都市からそれほど距離の離れていない場所を選択した方が無難だろう。店やショッピングセンターもこういう都市の周辺に集中しているからだ。さらに、東京へのアクセスも重視するなら、新幹線が通っている北信と東信がやはりベストの選択だと思う。長野からは1時間50分、佐久平からは1時間20分で東京に行くことができる。東京で仕事を続けながら信州に住もうと思っている者にとって、このメリットは非常に大きい。実際に、ここ数年の信州の移住先として佐久が一番人気があり、佐久周辺では宅地や別荘地の開発が盛んに行われている。

続いて、信州の教育環境についてだが、残念ながら、これについては大きな期待は持たない方が良いだろう。長野県は人口全体に占める年少者(0〜14歳)の割合が非常に小さく(平成25年4月現在13.5%)、かつ、その割合は年々減少している。そのため、県全域で学校の数がすごく少ない。長野県の教育水準も全国でかなり下位の方にランキングされている。地域の教育水準というのは学校間の競争によって上昇していくものなので、子供の人口と学校の数がいずれも減少している長野県の教育水準が低下していく一方なのは仕方がないことだと言える。長野新幹線の朝早い列車に乗ると、自由席に座っている制服姿の高校生を良く目にするが、これは北信や東信の裕福な家庭が子供を埼玉や東京の進学校に通わせているからだ。ある程度の社会常識と分別が身につく高校生以上に限られるが、長野県内での教育を諦めて、寮などを持っている他の地域の進学校に子供を入学させる家庭もある(有名な進学校はこういう学生も少なからずいるので、寮を持っている所は結構ある)。いずれも月20〜30万円位の教育費がかかるので、こういうことが可能なのは裕福層だけに限られる。一般の家庭が信州に住みながら子供に高度な教育を受けさせるのは諦めるしかない。逆の言い方をすれば、子供の教育を最優先事項だと考える家庭に信州への移住を勧める気にはなれない。そういう理知的な親は都会に住むメリットを良く理解しているだろうから、就学年齢の子供がいる間は移住先として信州を選択することはまずないと思うが・・・。

続いて、信州の住民の特徴について書くが、対人の評価にはどうしてもその人の価値観が反映されてしまうので、そのつもりで読んでほしい。

信州地方と信州人を一言で表現するなら、「山々に囲まれた田舎」と「井の中の蛙」がもっとも適切だと私は思っている。2chなどに長野県批判のスレッドが立てられると(事実上決定済みのリニア中央新幹線のルートに対して横ヤリを入れたり、2014度中に開通予定の北陸新幹線の正式名称にクレームをつけている件などで、2chには長野県批判のスレッドがいくつか立っている)、この2つは必ず登場する定番の表現となっている。他の地方の住民は信州をどう見ているかはこれらの表現に集約されていると言っても良い。地図見れば判ることだが、長野県の県境すべて標高の高い山だ。小説などに良く登場する、「山国=閉ざされた世界」というイメージはそのまま信州地方にも当てはまる。実際に、信州は隣接地域との交流が極端に少なく孤立した地域だと言っても過言ではない。信州の住民自身は自分達のことを田舎者だと思っていないようだが、外の世界の価値観(特に、都会のリベラルな価値観)を受け入れるられる人は相当少ないように思える。それから、信州の住民はかなり閉鎖的だ。東京という大都会から近い地域なのに、これは意外に聞こえるかもしれないが、実際にそうなんだから仕方がない。ただし、この閉鎖性はあくまで無知から生まれているものであり、他者を排除しようとする程の積極的なものではないことはつけ加えておくべきだろう。結局のところ、「閉ざされた世界の価値観に凝り固まっていて、外の世界に対する想像力が乏しい」ということにすべて帰結している。

「信州から一度出た若者は二度と信州に戻ってこない」これは子供を持つ信州の親達の間で口コミ的に広まっている言い伝えだ。そのため、信州の親達は必死になって子供に地元で就職することを勧めるそうだ。信州にはIターン移住者は多いが、Uターンして戻ってくる者は意外に少ない。これを言い換えると、信州以外の地域に住んだことがない生粋の地元民の割合が非常に高いということになる。私がこちらに来て会って話をした人は結構な数になるが、信州以外の地域に住んだ経験を持っている人は両手で数えられる程しかいなかった。

信州での私の知人はIターン者が多いが、その人達に移住後の満足度を聞くと、「特に不満はないが、大満足という程でもない。まぁ、普通かなぁ」というのが一番多い。生活関連の評価項目の中で一番満足度が高いのはやはり住宅費の低さだろう(これがなかったら信州へ移住する価値はゼロに等しい)。信州に移住した理由として、家族のために広いマイホームを手に入れたかったからを上げる人が多い。ただし、信州にIターンしても東京の仕事をメインにしている人が多くて、こういう人ほど移住後の満足度が高かったりする。その理由は簡単で、都会の仕事の方が高い収入が得られるからだ。結局のところ、都会の仕事を続けながら物価の安い地域に住むというのが一番充実した地方ライフをできる方法だと言える。こういう生活・仕事スタイルを選択する者にとって、新幹線や高速道路などで都会に2時間以内でアクセスできるというのが非常に重要な条件になる。信州の中でこの条件を満たしている地域は、新幹線が通っている北信と東信だけなので、最近はこの2つの地域を移住先として選択する人が増えている。都会の価値観を持ったまま信州で仕事をするのはまず無理だと思った方が良い。どうしても都会の価値観を維持したいなら、周辺に店が多く生活環境の整った住宅地や別荘地に住んで、地元の住民とは浅い交流しかしないという暮らし方を勧める。実際に、信州にはこういう生活をしているIターン者がかなりの数いるようだ。ただし、こんな生活ができるのは不労所得だけで暮らせる裕福層、高収入な執筆家や芸術家、都会の仕事を持っている者くらいだが・・・。

上に書いたことをまとめると、東京のような都会から信州へ移住して満足度の高い生活をするための秘訣は次の3つに集約される。

 ・新幹線や高速道路網が発達している、都会への交通アクセスの良い地域に住む。
 ・都会の仕事をメインにして、信州の仕事はできるだけしない(収入が大きく低下するので)。
 ・地元住民とはほどほどの浅い交際しかしない(都会からの移住者とは価値観が合わない)。

「これなら都会に住み続けるのと大して変わらないので、移住なんかしない方が良いのでは?」と思う人がいるかもしれない。まったくそのとおり。北信と東信を除けば、信州は都会の生活や仕事を捨ててまで移住する程の価値がある地域ではない。関東近縁の他の地域(静岡県、群馬県、栃木県)の方が信州より新幹線や高速道路などの交通網が発達しているので、これらの地域を選択した方がよっぽど高い満足感が得られるはずだ。東京からの移住先候補として、信州地方はナンバーワンどころかワーストワンではないかと私は思っている。リタイヤ後のスローライフが目的なら信州地方も良い選択かもしれないが、たとえリタイヤしても、多くの人と積極的に交わり色々な活動にも参加するようなアクティブな人生をおくりたいと考えている人が増えている。そんな人が信州へ移住したら、東京での生活の利便性や価値観とのあまりの落差にがっかりするだろう。世間から隔絶された自給自足や仙人的な生活を望んでいる人にしか、移住先として信州地方を選ぶことはお勧めしない。

本記事の内容はあくまで就労可能世代に向けに書いているつもりで、リタイヤ移住者向けではない。就労可能世代が地方へ移住する際にもっとも重要なのはどうやって仕事を確保するかだが、その選択肢は次の3つしかない。

 (1) 移住後も、都会でやっていた仕事を続ける。
 (2) 移住先の地方で仕事をみつける。
 (3) 自ら起業して、あるいは個人事業で、ビジネスを始める。

もっとも現実的な選択肢は(1)であることに異論を唱える人はまずいないだろう。(2)を選択した場合、月収入額が最低でも10万円以上減ってしまう覚悟をしなければならない。都会と地方の企業数や仕事量の差は大きくなる一方で、いまや地方の仕事は価値の低いものばかりになっている。それに比例して地方の仕事で得られる収入額も年々低下しているので、地方の仕事をメインにした場合、生活レベルを相当落とさないと暮らしていくのは難しい。これは家族持ちには厳しい選択だ。それに、地方で仕事を見つけること自体が容易なことではない。たとえ何か特別なスキルを持っていても、そのスキルに対するニーズは人口や企業数が多い都会にしかなく、地方でそういうスキルが必要とされることはごく稀だ。また、たとえ運良く地方で仕事が見つかったとしても、その仕事がずっと続く保証はどこにもない。どの地方も経済規模が縮小しているので、企業倒産件数は増加の一途をたどっている。地方で仕事を確保できたとしても、万一の場合に備えて都会とのコネクションは絶対に維持していた方が良い。最後の(3)の選択についてだが、この方法を選択した場合も、ビジネスの取引先は大抵都会の企業になるはずだ。都会の方が圧倒的に企業数が多いので当然そうならざるをえず、ITような時代トレンド性の高いビジネスならなおさらだ。都会の取引先とのコネクションが一度切れてしまうと、それを回復するのは容易なことではない。高収入とコネンションの両方を維持するために、たとえ地方で仕事があっても都会の仕事の方を優先している企業や個人事業者は多い。という訳で、いずれの方法を選択しても「都会への交通アクセスの良さ」は地方移住者にとって最重要事項となる。地域内のほとんどが山で交通網の整備が遅れている信州地方は、この項目に対して最低レベルの評価点しかつけられない。平成13年以降はずっと長野県の転出超過が続いているのは、交通網の整備が遅れていることにより、他の地域と比較して生活の利便性がいっこうに向上しない(むしろ年々低下している)ことが大きな要因になっている。

中信と南信の市町村ではここ数年人口減少傾向が拡大しており、過疎化の流れが止まらなくなっている。この2つの地域は交通網の整備が特に遅れており、近い将来整備される計画もない。ダイヤ改正の度に、各駅停車電車の本数もじわじわと減っている。私がいま住んでいる中信地域ではスーパー、コンビニ、ファミレスなどの閉店が相次いでり、松本以外の街の中心地区はシャッター通りだらけになっている。製造業メーカーの工場も事業規模縮小や撤退が相次いでおり、経済活動も衰退の一途を辿っている。10〜20年後には主力産業は農業だけ、人口の過半数近くを高齢者が占める老人過疎地区だらけになってしまう可能性が高い。リニア中央新幹線が部分開通して飯田の近くに停車駅ができれば南信地域は復興するかもしれないが(JR東海の計画ではリニア中央新幹線の東京ー名古屋間の開通は2027年になっているが、ルート上は大深度地下トンネルや山脈貫通トンネルだらけで難工事が予想されるので、とても計画どおりに実現するとは思えない)、中信はこのままひたすら衰退していき、やがて時代に取り残された地域になってしまうだろう。

最後に、私の独断と偏見に基づく、信州地方の街の住み易さのランキングを示しておこう。ただし、いずれも実際に私が滞在したり行ったことがある街だけに限定しておく。

  1位 佐久  新幹線での東京へのアクセスが抜群に良い。駅周辺や郊外の開発が進んでいて、店も多い。
  2位 長野  県内で一番人口が多くもっとも栄えている街ではあるが、冬は雪が多く暮らすには覚悟が必要。
  3位 松本  県内で二番目に人口が多くそこそこ栄えているが、一年を通して風が強く天候が荒れることが多い。
  4位 茅野  特急列車の本数は少ないが、東京へのアクセス時間は短い。周辺に店が多い。
  5位 軽井沢 観光客向けの店ばかりで、地元民向けの店は少ない。冬の寒さは北海道並の厳しさ。
  6位 上田  駅周辺はそこそこ栄えていているが、駅から1km離れると店はほとんどない。
  7位 飯田  信州の中で一番暖かいので過ごし易い。ただし、交通の便が悪く、周辺に店は少ない。
  8位 塩尻  市民交流センターなど公共施設は整備されているが、周辺に店は少ない。風が強く天候が荒れることが多い。
  9位 諏訪  道路が狭く、車での移動が大変。諏訪湖と観光業で持っている街だが、年々寂れている。
 10位  岡谷  信州の中でも面積が小さい市。駅周辺でさえ閉店が続いて、年々寂れている。
 11位  小諸  昔は東信の中心だったが、いまでは寂れる一方。浅間山の山麓の街で、市内は坂だらけ。

佐久の1位はダントツだと思う。新幹線の佐久平駅が出来てから栄えた新しい街だが、とにかく東京へのアクセスが抜群に良いのが最大の利点。佐久から東京へ通勤している人も結構いるらしい(佐久平−東京間の一ヶ月の新幹線定期は約13万円だが、大企業なら月10万円まで交通費を補助してくれる。大宮までなら定期代約11万円で1時間で行けるので、さいたま新都心など大宮周辺のオフィスへ勤務しているサラリーマンも多い)。佐久平駅周辺や郊外の開発が進んでいて店も多く、宅地や別荘地も開発されて年々増えている。いまや東京からのIターン移住者にとって信州の中で一番人気があるのがこの地域だ。新幹線の駅が出来る以前の地元住民の人口は少なく、そこに多くのIターン移住者が加わってできた街なので、Iターン者にとって住み易いのは当然かもしれない。多摩センターみたいな東京郊外の新興の街を小さくして、そのまま信州に持ってきた感じをイメージすれば解り易いだろう。軽井沢にも近いので、夏は軽井沢の大型ショッピングセンターや商店街まで車で買い物に出かける人も多い。夏の軽井沢は東京からの観光客だらけだし、左記のような現在の佐久の成り立ちもあって、この2つは都会的な価値観に対して抵抗感を持っている地元住民が信州の中で一番少ない地域だと言える。
posted by とみやん at 10:57| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記

2013年04月27日

出張小旅行:浜松で過ごした一日

昨日の昼間は小雨が降ったり止んだりで、結構気温が低かったが、今日は朝から良く晴れ渡った。昨日の夜に浜松に着いて、駅近くのホテルに一泊したが、ホテルから出ると、駅周辺は結構人が多くて賑やな様子。GW連休の初日だし、駅周辺には多くの人が集まっているみたいだ。

今日は朝から仕事の打合せに行ってきた。先方は社員数人のすごく小さ会社なので、半分プライベートな会談を兼ねて、休日に打合せをすることになった。浜松駅を出発点として、移動しながら写真も撮ったので、浜松で過ごした一日を旅行記風に記録しておこう。
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泊まっているホテルはJR浜松駅の南口側だったので、まず最初に反対の北口側に出て、JR浜松駅の外観の写真を撮った。上の写真の左側に写っている茶色のビルはアクトシティ浜松という複合施設で、ここにはイベントホール、ホテル、ショピング街、レストラン街などが入っているらしい。このビルの外観は(楽器の街浜松を象徴するモチーフとして)ハーモニカを模しているそうだ。

打合せの相手先の会社は遠州鉄道の浜北という駅から少し離れた所に在ると聞いていたので、浜北まで行って、車で迎えに来てもらう予定。
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上の写真は、出発点の遠州鉄道の新浜松駅の周辺と改札口の様子。ローカルな私鉄だというのに、モダンで綺麗な駅だった。1枚目と2枚目の写真に人がたくさん写っているが、これは連休初日で浜松駅周辺で色々なイベントが開催されていたから。浜松に来たのは今回が初めてなので、普段の浜松駅周辺の様子は知らないが、休日でもさすがにここまで人は多くなんいじゃないかと思うが、どうなんだろう。

下の写真が新浜松駅のホームに停車している列車とその車内の様子。列車の外観も内部も結構綺麗で、田舎のローカル線にありがちな寂れた印象はあまりしなかった。
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遠州鉄道は新浜松−西鹿島の一路線だけしかなく、日中の時間帯は12分間隔で運行されているそうだ。実際に浜北まで電車に乗ったが、沿線はほとんど住宅街だった。利用客がそこそこ多いから、寂れた感じにならないのだろう。

下の写真が、降り立った浜北駅。遠州鉄道の各駅はほとんど無人駅らしいが、小さな駅だけど、ここは駅員が常駐している有人駅のようだ。
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先方との打合せがお昼をまたいでしまったので、近くのプレ葉ウォーク浜北というショッピングセンターの中にあるレストランに車で連れて行ってもらい、一緒に昼食を摂った。下の写真が、プレ葉ウォーク浜北の外観と中の様子。地方にありがちな小規模なショッピングセンターで、昼時だというのにお客はすごく少なかった。
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13時半位に打合せが終わったので、車で浜北駅まで送ってもらった。来たときと逆方向の電車に乗って、14時過ぎに新浜松へ辿り着いた。
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予想していたよりも早く戻ることができたので、その足で、浜松駅周辺を散策してみた。浜松駅の周辺は結構店があって、人もすごく多かった。連休初日で、駅の周辺でいくつかのイベントが開催されていたので人が集まってきているのかもしれない。駅の近くのサイゼリヤで夕食を摂ったが、店内はグループ行動の学生だらけだった(都会のファミレスでは良く見かける光景だけど、信州ではファミレスは国道沿いの中心街から離れ場所に在るので、こういうのはあまり見ることがない)。あちらこちらので楽器演奏、合唱、バンド、ダンスなどをやっている光景を目にした。
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駅周辺を散策していたら、ザザシティ浜松というショッピングモールを見つけた。ここは浜松駅から一番近いショッピングセンターで、TOHOシネマズやトイザらスが入っているらしい。ここでも楽器演奏や合唱やっている光景を見かけた。浜松には楽器メーカーもいくつかあるし、この地域は音楽活動が盛んなのかもしれない。

一日過ごした感想だけど、ここ浜松は結構都会なんだなぁいう印象を持った。駅周辺には店が多く、整備された街並みでモダンな感じがするし、郊外には大型ショッピングセンターもいくつか存在するようだ。少なくとも信州の松本や長野よりはずっと都会だと感じた。ググってみると、浜松市の人口は約80万だそうだ。松本市の人口は約24万、長野市は約38万なので、浜松の方が都会だと感じるのは当然なのかもしれない。

それから、浜松の気候についての印象だけど、ボカボカ陽気の暖かさを予想して来たんだけど、意外なことに肌寒い天候だった。とにかく、やたらと風が強かったからだ。帽子をかぶって出かけたんだけど、強風によって何度か帽子を飛ばされたしまった。Wikipediaに掲載されいる情報で知ったんだけど、これは「遠州のからっ風」いう奴らしい。静岡県西部では冬に強烈な季節風が吹いて、気温的にはそれ程低くないのに、体感温度はすごく寒くなることがあるそうだ。松本平も一年中強風が吹いているが、それと比べものにならないくらい浜松の風は強烈だった(ただし、市街地に畑が少ないからか、松本や塩尻のような埃っぽさはあまり感じなかったが・・・)。

今日の夜も浜松のホテルに泊まって、明日(04/28)の午後に名古屋経由で塩尻に戻るつもりでいる。移動手段は高速バスを使う予定なので、一旦松本まで行き、電車に乗り継いで塩尻に戻ることになるだろう。浜松への出張旅行は一ヶ月位前から予定していたものだが、偶然名古屋での予定も入って今回の小旅行をすることになった。3日間だけの短い旅だったが、まだ肌寒く陰気な感じがする信州を離れることができて、少しだけ気分転換ができた。信州もやっと春らしくなってきたので、晴天が続くことが条件だけど(曇や雨の日が続くとすぐに気温が下がるので)、GW連休は暖かく穏やかな日々になることを願いたい。
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2013年04月26日

出張小旅行:名古屋を経て浜松へ

仕事の関係で、今日から2泊3日の出張小旅行をすることになった。今回の行き先は名古屋と浜松。

第一の目的地である名古屋での打ち合わせは夕方6時からの予定だったので、昼前に松本へ移動し、高速バスを使って松本から名古屋へ移動した。名古屋に来たのは2年ぶりだ。名古屋の気温は信州よりずっと高いんだろうなぁと思っいたが、今日は小雨が降ったり止んだりで天気が悪かったからか、予想した程気温は高くなかった。
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名古屋に来たのは確かこれで5回目だ。来る度に思うのだけど、名古屋の街は整然としていてすごく綺麗な印象を持っている。道路が広く街並みが整っていて、東京ほど人が多くないからだろうか。逆の言い方をすると、あまりに整いすぎていて何だか少し面白味に欠ける感じもする。まぁ、長野や松本と比べると、名古屋はずっと大きな都会であることは間違いないが・・・。

名古屋での仕事の打合せは1時間くらいで終わってしまったので、その足で、浜松へ移動した。出かける前から、名古屋では泊まらずに浜松で2泊する予定を組んでおいたので。名古屋から浜松へ移動には、新幹線を使わずに在来線を使った。特別快速で豊橋まで行き、豊橋で浜松行きの普通列車に乗り継いだ。移動時間は1時間45分位かかった。名古屋−浜松は新幹線を使えば30〜40分位で移動できるが、運賃は倍以上かかるので、節約のためにあえて在来線を使った。夜9時頃に浜松に着いたので、少し街歩きでもしたい気持ちもあったが、明日の予定が早いので、そのまま予約していた駅前のホテルにチェックインして、シャワーを浴びて寝てしまった(体調もあまり良くなかったので・・・)。
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2013年04月24日

Tripod Solution Day 2013に参加してきた

日帰りの東京出張で、Tripod Solution Day 2013(TSD2013)というイベントに参加してきた。仙台の新興ベンチャー企業トライポッドワークス株式会社のプライベートイベントで、自社製品の紹介や事業計画などをパートナー企業向けに発表するもの。毎年開催されていたらしいが、私は今回が初めての参加だった。過去に少しだけこの会社と縁があって、仙台の本社にも一度だけ行ったこともある。

TSD2013の開催場所は秋葉原UDX内のUDX Gallery。2005〜2006年を境に秋葉原駅周辺は近代的な姿に様変わりしてしまったが、その秋葉原のシンボル的な存在となっているのがこのUDXビル。UDXの秋葉原駅側には大型スクリーンが設置されていて、アニメやPC製品のプロモーションビデオが再生されている。
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トライポッドワークス社はネットワーク・セキュリティ製品を中心に事業を展開している特色のある会社だ。特に、次の3つは競合製品がほとんどない非常にユニークな製品。

 GIGAPOD
 MAILSCREEN
 DirectPOD

いまはインターネットは世の中になくてはならない必須のインフラとなっており、次々と新しいプログラミング技術やWebサービスが登場しているが、そんな中インターネット経由の脅威も増大しており、最近のニュースで騒がれるように、サーバークラッキング、情報漏えい、PC遠隔操作など数々の事件が起きている。社内業務にインターネットを利用している企業のセキリティ対策製品の導入意欲は高まる一方で、この分野は年々急拡大している。トライポッドワークス社の製品はいずれも複雑な設定なしで導入できる物ばかりで、企業にとって導入時のハードルが低いのが特徴。このような時代のニーズにマッチした製品を持つ同社は着実に顧客を増やしており、ここ数年ネットワーク・セキリティ分野でメキメキと知名度を上げている。

TSD2013の前半(第一部)はネットワーク脅威とセキリティ対策のトレンド、同社の製品の利用シーン、そして研究開発事業などの紹介だった。プライベートイベントの定番的な内容だったが、いずれも良く寝られた講演で解かり易かった。後半(第二部)は佐々木社長による同社の今後の事業展開の紹介から始まり、次のお二方による特別講演と続いた。

 日本マイクロソフト株式会社 テクニカル・ソリューション・エバンジェリスト 西脇資哲氏
 山形大学 有機エレクトロニクス研究センター 副センター長 松田修教授

私は西脇氏についていままでまったく知らなかったのだけど、プレゼン指南書(本記事に貼りつけたAmazonアフェリエイトの商品リンクがそれ)を執筆している有名な方らしい。講演の半分はMicrosoft Windows 8、Surface RTOffice 365の紹介で、残りがプレゼンのキモについてだった。後半の内容は「なるほど」と納得させられるものが多く、もっと聞いてみたいと思った。立場上前半の内容を外すことはできないのだろうが、できたら後半の内容だけで講演をやって欲しかった。

そして、続く松田先生の講演はさらにすばらしい内容だった。ここ数年私が聞いた講演の中でナンバーワンかもしれない。他に類をみない独自の視点や価値観に基づく概念や仮説のオンパレードで、「こりゃー、スゲー」と唸ってばかりだった。受講者にも一番受けていた。ただし、残念ながら、こちらも時間があまりにも短すぎてエッセンスだけのショートバージョンになっていたので、ぜひフルバージョンの講演を聞いてみたいと思った。講演の最後に、松田先生が所属する山形大学 有機エレクトロニクス研究センター(ROEL)の紹介スライドを見せられたが、こんなすごい施設が米沢にあるなんて私はまったく知らなかった。世界中から有機エレクトロニクスの先端研究者を招聘して、同研究分野の国内でのフロントランナー的存在になっているのがこの施設らしい。施設内の設備も最新鋭のものばかりで研究者も世界のトップクラスが集まっているそうだ。自分の眼で確かめるために、このROELという施設をぜひ一度見学してみたいと強く思ったくらいだ(理系志望の高校生諸君。山形大学で有機エレクトロニクスを学ぶ。これは超狙い目ですよ。これから10〜20年後コンピュータやデバイス構成部品の多くは半導体から有機エレクトロニクス素子に置き換わっていくことが有力視されており、いままさに世界中の企業がこの分野の優秀な研究者やエンジニアを欲しがっている。さらに50年後位には有機トランジスタで構成されたCPUが出現して、攻殻機動隊みたいな世界が現実のものとなっているかもしれない。この分野の将来性は保証されていると言っても良いくらいだ。あと10歳若かったら、私はいますぐに米沢へ引っ越していたかもれない。それくらい私のアンテナがこの2つの組み合わせにビンビン反応している)。

話はそれるが、TSD2013の各講演を聞きながら、東北と信州のこの大きな差は一体何なんだろうと深く考えさせられてしまった。トライポッドワークスやROELみたいなフロンティア分野のITや研究に取り組んでいる企業や大学は信州は皆無だからだ。信州に存在するのは、「おこぼれIT」(下請け、人材派遣、受託開発など)しかやっていない企業や日和見的な分野の研究しかやっていない大学ばかりで、本当に情けなくなってくる。東京からの約2時間でアクセスできる地方という点では同じ条件なのに、東北と信州には上のような巨大な差が生まれている。やはり経済圏規模と人的交流の差が大きいのだと考えざるをえない。東北地方は青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の6県で成り立っており、信州地方は長野県1県しかない。長野県は周辺地域との交流がほとんどなくて完全に孤立した地域になってしまっている。TSD2013の最後に親睦会があって、こちらにも参加したんだけど、私が信州から来ていると言うと、「信州にIT企業なんて在るんですか?」と質問される始末。話をした相手全員から「信州はスキーや山登りなどで行ったことがあるが、仕事で行ったことは一度もない」と言われてしまった。TSD2013みたいなイベントに参加する度に、東京在住のITエンジニアに信州は自分達の仕事とまったく関係がない地域と思われていることを実感させられる。初対面の人との世間話では「どちらから来られているんですか?」というのは必ず聞かれる質問だけど、IT業界の人と話をする際に、私は「信州から来ています」と答えるときにすごく恥ずかしさを感じてしまう。「信州のIT産業」ついて話せる材料をまったく持っておらず、「そうですか、信州ですか。自然が多くて良い所なんでしょうね」とお世辞を返されて、それ以上話題が続かず相手との会話が終わってしまう経験を何度もしてるからだ(相手側も信州への興味をまったく持ってないからだろうが・・・。大多数の人が信州は農業と観光しか産業がない地域だと思っているみたいなので、こういう反応は仕方がないことなのかもしれない)。

また話が大きそれるが、秋葉原駅周辺が近代的な姿に様変わりしたのと時期を同じくして、秋葉原はアニメ、ゲーム、フィギャア、同人誌などのオタク文化の街になってしまった。秋葉原の中心地とも言える 旧T-ZONE本店が在った場所には、いまはドン・キホーテになっていて、その中にはAKB48劇場が入っている。メインストリート(中央通り)に面しているビルに入っいるのは、いまでは軒並みオタク向けの店ばかり。戦後に真空管やラジオ部品など電子部品の店舗が総武本線ガード下に集まって、いまの電気街の基になり、その後ずっとサブカルチャーのメッカだったので、秋葉原は店の入れ替わりが激しい地域だったが、時代の移り変わりとともに無線・オーディオ→電子・電気→パソコン→オタクグッズと短いサイクルで店が入れ替わり、いまや完全にオタク文化が秋葉原のサブカルチャーの中心な存在となっている。第2期の放映が始まったばかりの『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』というアニメに登場するように、休日ともなれば、秋葉原はコスプレをした若者やオタクグッズを買い求める人々で溢れかえる。

UDXのビル内にも東京アニメセンターという施設が入っていて、常設的に最新アニメの展示会を開催している。TSD2013が開催されていたUDX Galleryと同じフロアにこの施設が在って、『革命機ヴァルヴレイヴ』という4月からテレビ放映(ニコニコ動画でも配信中)が始まったばかりのアニメの展示会が開催されていた。UDXビルだけでなく、秋葉原に行くと駅や街のそこら中がアニメやゲームの宣伝広告だらけで、アニメやゲームに馴染みのない者にとっては、ものすごく不思議な空間だと感じるんじゃないだろうか。世界中を見渡してもこんな街は秋葉原だけで、日本人だけでなく、アニメやゲームなどが大好きな外国人にとっても、オタク文化の聖地として秋葉原に憧れている人は多いそうだ。吹替版が世界中の多く国々でもテレビ放映されているので、若者を中心に日本製アニメの愛好家が世界中にたくさん存在する。

再開発によって、秋葉原駅周辺は最新のオフィスビル群が立ち並んでいるが、これらの中にはIT企業が多く入居していて、秋葉原は東京にいくつか存在するIT産業集中地区の一つになっている。そのため、PC製品の発表会やIT企業のプライベートイベントが秋葉原で開催されることも多い。上に書いたように、UDX Galleryと同じフロアに東京アニメセンターのいうのが在って、TSD2013の休憩時間にトイレへ行く度に、その中の開催されていたアニメの展示会が目に入った。私もアニメは大好きなので、その様子が気になって気になって仕方がなかった。秋葉原という街はつくづく稀有な存在だ。IT産業とオタク文化という普通なら相容れないものが同じ空間に存在しているからだ。しかしながら、よくよく考えると、どちらも時代の最先端を行くものなので、この2つはもしかする相性が良いのかもしれない。先端的なITの仕事に関わっている者は、オタク文化を受け入れて楽しむくらいの心の余裕を持っているべきなのだろう。

じつは、私もそんな秋葉原が大好きな一人だったりする。常駐派遣の仕事で東京に滞在していた間は、休日の度に秋葉原をぶらついたものだ。オタクグッズは買わないし店に入ったりすることもないんだけど、秋葉原という空間に居るだけで、何だかジワーっと楽しくなってくる。仕事やプライベートで気分が落ちこんでしまったときは、秋葉原に行くと気分が回復したものだ。街全体が躁状態の秋葉原という空間に居ると、自然とワクワクした気分になってくるからだ。「東京で一番好きな街はどこか?」と問われたら、迷わず「秋葉原」と答えるだろう。

GW連休直前のこの時期になぜ東京のそれも秋葉原に行ったのかというと、じつは、私自身の東京に対する気持ちをもう一度ちゃんと確かめてみたいと思ったからだ。別のブログサイトで過去に東京を批判するような記事をいくつも書いたが、それは東京が好きな気持ちが裏返し的に現れてしまったんじゃないかと、改めて自分に自問自答したりしている。やっぱり都会の文化の方が好きだし、時代の先端を行くITの仕事をするには、東京のような大都会に住むしか選択肢はなんじゃないかという気がひしひしとしている。

posted by とみやん at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記