2015年07月30日

Kindle Fire HDX 7を使い始めた

07/18の記事にKindle Fire HD 6の使用感を書いたばかりですが、これに続いて、Kindle Fire HDX 7(ストレージ16GB、第3世代、2013年モデル)も使い始めました。

じつは、去年の9月にBIGLOBEのキャンペーンを利用してWiMAX 2+回線を契約したのですが、このKindle Fire HDX 7はそのキャンペーン特典の一つとして無償で入手した物です。Kindle Fireシリーズを欲しくなったのは今年の春くらいからで、それまでは同シリーズに特に興味を持っていませんでした。すでに屋内専用タブレットとしてLenovo IdeaTab A2109Aを使っており、新しいAndroidタブレットを使う気になれなかったので、Kindle Fire HDX 7は未開封のまま保管していました。

Kindle Fire HD 6を入手してから、そのパフォーマンスの高さとAmazonのサービスとの親和性の良さがすごく気に入りました。Kindle Fire HD 6の使い易さには満足していますが、このままKindle Fire HDX 7を使わずにいるのは勿体無いと思って、保管していた物入れの中から探し出しました。

Kindle Fire HDX 7の製品パッケージの構成物はKindle Fire HD 6とまったく同じでした。本体、AC−USBアダプタ、USBケーブル、簡易版取扱説明書、そして保証に関する資料だけです。
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Kindle Fire HDX 7のサイズはKindle Fire HD 6より一回り大きいです。一応片手で持てますが、掌をやや広げ気味にしないと収まりません。重さは関しては、Fire HD 6との差はまったく感じません(公称仕様では、Kindle Fire HDX 7の重量は303gです)。スクリーン画面もFire HD 6より一回り大きいです。しかもFire HDX 7の液晶パネルの解像度は1920x1200なので、Fire HD 6の1280x800と比較して、動画を再生したときの精細さに際立った差を感じます。グラフィックや写真の多い雑誌やコミックなどを読む際も、やはりFire HDX 7の方が圧倒的に鮮明です。プロセッサを比較すると、Fire HD 6の最大1.5GHzに対してFire HDX 7の方は2.2GHzです。どちらもQuad-Coreですが、ビットレートの高い動画を再生した際に明らかな差があり、Fire HDX 7の方が再生がスムーズな感じがします。さらに、Fire HDX 7のスピーカーはステレオなので、動画を再生したときにFire HD 6のモノラル音より臨場感があります。操作全般に対するフォーマンスを比べても、Fire HDX 7はFire HD 6以上にサクサクと反応します。

Amazonから定価で購入すると、Kindle Fire HD 6(16GB)は13,800円でKindle Fire HDX 7(16GB)は19,800円です。両者の価格差は6,000円ですが、この差額なら、Fire HDX 7の方を選択した方がきっと満足度が高いでしょう。実際に使った感想として、この2つ機種は性能の差をはっきりと実感できます。

7インチ・クラスのAndroidタブレットでKindle Fire HDX 7の最大のライバルとなるのは、多分Google Nexus 7ではないかと思います。GoogleストアでのNexus 7の販売はすでに終了していますが、家電量販店などでは在庫品がまだ売られています。Nexus 7(Wi-Fi 16GB、2013年モデル)の現在の市場価格は18,000〜20,000円位です。スペックもほぼ同等ですが、プロセッサには差があります。Kindle Fire HDX 7のSnapdragon 800 2.2GHz(Adreno 330 GPU)に対して、Nexus 7はSnapdragon S4 Pro 1.5GHz(Adreno 320 GPU)です。明らかに、Kindle Fire HDX 7の方が1ランク上の性能です(ただし、私はNexus 7を実際に使ったことがないので、この2つの機種の実感的な差は判りません)。プロセッサの性能が同クラスで画面解像度が1920x1200という条件で探すと、他にライバルになりそうなのはASUS MeMO Pad 7 ME572C(Wi-Fiモデル)くらいしか見つかりませんが、こちらの市場価格は23,000〜30,000円位です。こうやってライバル機種と比較すると、Kindle Fire HDX 7のコストパフォーマンスの高さは頭一つ以上飛び抜けています。Google Playが使えないというデメリットを承知した上で、これを自力でカバーできる自信があるなら、7インチ・クラスのタブレットの中でKindle Fire HDX 7は強く推薦できる機種だと思います。

普段使っているアプリ(nicoid、niconico、dailymotion、Amazon Kindleなど)を一通り動かしただけですが、それでも、いままで私が入手したAndroidタブレットの中でKindle Fire HDX 7がナンバーワンだと自信を持って断言できます。それほど、Kindle Fire HDX 7のパフォーマンスは飛び抜けて優れています。コストパフォーマンスでKindle Fire HDX 7に競合する機種はこれからもなかなか出てこないじゃないかと思います。2万円以下の販売価格で、他のメーカーがKindle Fire HDX 7に競合するタブレットを製造するのは相当難しいでしょう(日本メーカーの製品開発手法では、Kindle Fire HDX 7みたいなタブレットは逆立ちしても製造できないでしょう)。価格を度外視しても、Kindle Fire HDX 7より優れている7インチ・タブレットはiPad mini 2かiPad mini 3くらいしか存在しないじゃないかとさえ思われます。Amazonの製品開発力恐るべしです。


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2015年07月18日

Kindle Fire HD 6を購入した

久しぶりにAndroid搭載タブレットを入手しました。と言っても、入手したのはKindle Fireです。7/15にAmazonでHAPPY PRIME DAYというプライム会員限定セールをやっていて、このセールですべてのKindle Fire製品が30%オフになっていたので、思わずポチってしまいました。前々からKindle Fire HD/HDXシリーズの評判が高いことを知っていて、できたら欲しいなぁと思っていたので、このチャンスを逃したくありませんでした。ちなみに、私が購入したのはKindle Fire HD 6(ストレージ16GB、第4世代、2014年モデル)です。ストレージ容量を8GBと16GBのどちらにするか迷いましたが、30%オフならどちらも1万円を切るので、今回は思い切って16GBの方を選びました。商品を注文したのは7/15の昼頃ですが、プライム会員だと「お急ぎ便」の配送料が無料なので、この配達オプションを指定したら、翌日(7/16)の14時頃に商品が配達されました。さすが、Amazonです。

商品が到着してから、さっそく写真撮影をしながらKindle Fire HD 6の開封の儀をとり行いました。製品箱に入っていたのは本体、AC−USBアダプタ、USBケーブル、簡易版取扱説明書、そして保証に関する資料だけでした。ごちゃごちゃとマニュアルや資料だらけの日本製品より、こういう必要最低限の物だけしか入っていない方がよっぽど好感が持てます。
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手に持ってみると、Kindle Fire HD 6は片手に無理なく収まるサイズでした。そして、長時間片手で持ってもまったく苦にならない軽さです(公称仕様によると、Kindle Fire HD 6の重量は290gです)。
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6インチの画面は小さいかもしれないと想像していましたが、実際に使ってみると、その点はさほど気になりませんでした。過去に入手した7インチのAndroidタブレットを使ったときの記憶を思い出してみましたが、それらと比較しても大きな差は感じられません。片手に無理なく収まりスペースを取らない点は、むしろ7インチより優れているんじゃないかという気もします。購入時にKindle Fire HDの6インチと7インチのどちらにするかも迷いましたが、6インチの方を選んで正解だったと思っています(価格を比較して6インチの方が安かったことが、こちらを選んだ最大の理由ですが・・・)。

開封の儀が終わったので、さっそくKindle Fire HD 6の電源を投入してみました。起動後に表示されたロック画面を解除すると、一番最初に下のような画面が表示されました。これがKindle Fireのホーム画面のようです。ホーム画面中央の大きなアイコンはスライダーになっていて、最近使ったアプリが順番に表示されています。このスライダーには、アプリだけでなく、Kindleストアで購入済みのコンテンツのタイトルも後ろに続いています。
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スライダー上に存在しないアプリを表示するには、ホーム画面下側のアイコンの領域を上へスワイプします。これがお気に入りアプリの登録画面です。端末にインストールされているアプリから選んで、このお気に入り画面へ追加することができます。他の端末で購入済みのアプリは、その端末のストレージとAmazonのクラウド領域の両方に保存されています。購入済みアプリの一覧画面を開いてクラウド側からアプリをダウンロードすれば、Kindle Fireでも使えるようになります。
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Kindle FireシリーズのUIはAmazonユーザー向けに特化しているので、他のメーカーのAndroidタブレットを使ったことがあるユーザーは戸惑うかもしません。そう言う私も、最初はこのUIにちょっと驚きました。しかし、しばらく使っているうちに、Amazonユーザーにとってはこれは合理的なUIなんだなぁと思えてきました。電子書籍など私も最近はAmazonのサービスを結構利用しています。だからこそ、Kindle Fire HDが欲しくなった訳です。Kindle FireシリーズはAmazonユーザーのためデバイスだと言えます(逆に言えば、Amazonをあまり利用しないユーザーにとっては無用の長物的なデバイスかもしれません)。ちなみに、AmazonからKindleデバイス製品を購入すると、あらかじめAmazonのユーザー・アカウント情報が登録されている状態で届きます。つまり、Wi-Fiの接続設定だけ行えば、すぐに使い始めることができます。

一通りKindle Fire HD 6を使ってみた感想ですが、これは他社のAndroidタブレットとは一線を画した素晴らしいデバイスだと思います。あらゆる操作にサクサクと反応するので、使っていてストレスを感じシーンがまったくありません。Kindle Fireに搭載されているのはAndroidをベースにAmazonが独自のカスタマイズを施したFire OSというものですが、これはAndroidとは異次元のパフォーマンスです。AndroidベースのOSだとはとても信じられないくらい、どんな操作にキビキビと反応してくれます(これを逆に言えば、Google製のAndroidには全体のパフォーマンスを低下させる無駄なものがたくさん入ってということです。もしかすると、Google以外でAndroidをもっとも深く知り尽くしているのはAmazonなのかもしれません)。バッテリーも他社のAndroidタブレットよりずっと長く持ちます。じつは、Lenovo製のIdeaTab A2109AというAndroidタブレットを持っているのですが、この機種と比較すると、Kindle Fire HDの液晶画面はコントラストが高くて精細です。そして、そのサウンドも素晴らしいです。Kindle Fire HD 6の搭載スピーカーから出る音はモノラルですが、イヤフォン・ジャックはステレオです。このイヤフォンの音がIdeaTabより奥行き感が感じられます。私がいままで使ったことがあるAndroidタブレットの中で、迷わずこのKindle Fire HD 6のサウンドがナンバーワンだと断言できるほど明確な差があります。この機種のサウンドはDolby Audioだからでしょう。

性能面だけで比較すると、Kindle Fire HDシリーズはあらゆる点で他社のAndroidタブレットを凌駕している素晴らしい製品ですが、大きな欠点があります。唯一かつ最大の欠点かもしれませんが、それはGoogle Playが搭載されていないことです。Kindle FireシリーズのアプリはAmazon Androidアプリストアから入手しますが、こちらにはGoogle Playと比較して1/7程度の数しかアプリが登録されていないそうです。IdeaTabの方で使っているアプリをKindle Fireへもインストールしようと思って、Amazonアプリストアで探してみましたが、いくつかのアプリは登録されていなかったり、登録されていてもバージョンが古かったりしました。

Kindle FireにGoogle Playのアプリを入れる方法として、他のAndroidタブレットからインストール済みアプリのapkファイルを抜いてKindle Fireへ転送するという手があるそうです。PCを使いこなしているユーザーならそれほど難しくはありませんが、一般のユーザーにはやや敷居が高い特殊な方法です。こういうことが苦にならないユーザーになら、Kindle Fire HD/HDXをぜひ薦めたいです。他社のAndroidタブレットと比較しても、Kindle Fire HD/HDXシリーズのコスト・パフォーマンスは格段に優れています。現在市場で販売されているAndroidタブレット(Kindle FireシリーズをAndroidタブレットのジャンルに入れるべきではないのかもしれませんが)の中で、Kindle Fire HD/HDXはトップ・クラスの性能を持つ製品だと自信を持って断言できます。

世の中にはAmazon信者と呼ばれるほど、何でもかんでもAmazonから買っている人がたんさんいるらしいです。私はそこまでのヘビー・ユーザーではありませんが、電子書籍を利用するようになってから特にAmazonの便利さを痛感するようになりました(おかげで、リアルの本屋に行くことがまったくなくなりましたが・・・)。他に利用しているAmazonのサービスは通販くらいですが、やはりAmazonの存在感はすごいなぁと最近はつくづく思います。ハードのトップ企業がAppleなら、サービスのトップ企業はAmazonと言えるでしょう。Kindle Fire HDの出来の良さを見ると、ハード方面でもAmazonの技術力はずば抜けているのかもしれません。Appleの製品ほどではないですが、Kindle Fire HDにも製品開発者の拘りみたいなものが感じられます。いままで入手したAndroidタブレットはいずれもイマイチ感が強い物ばかりでしたが、このKindle Fire HD 6には早くも愛着が湧いています。タブレット製品は進化が速いので2〜3年位が限界だと思いますが、できるだけ長く使っていきたいです。

【2015/07/19 追記】

Lenovo IdeaTab A2109AとAmazon Kindle Fire HD 6の使用感を比較してみました。私がいま所有しているAndroidタブレットはこの2台だけです。片や9インチでもう一方は6インチなので、使用シーンは違うと思いますが、スペック的には大きな差はありません。

プロセッサを比較すると、IdeaTab A2109AのNVIDIA Tegra 3(T30SL)1.2GHzに対して Kindle Fire HD 6はMediaTek MT8135最大1.5GHzで、どちらもQuad-Coreです。そして、RAMサイズも同じ1GBです。ちなみに、液晶パネルの解像度も同じ1280x800ピクセルです。OSを比較すると、Android 4.1.1対Fire OS 4.5.4(Android 4.4ベース)です。IdeaTabの出荷時のOSはAndroid 4.0.4で、使い始めた頃はそこそこ良いパフォーマンスで満足していたのですが、Android 4.1.1へアップグレードしてから目に見えて操作感が悪くなりました。すべての操作に対して3〜10秒も待たされる状態になってしまい、使っているとイライラ感ばかりが募ります(これが新しいAndroidタブレットを欲しくなった最大の理由です)。一方Kindle Fire HDはあらゆる操作にサクサクと反応し、ストレスを感じることはまったくありません。ハード・スペックに大きな差がないのに、パフォーマンスにこれほどの差が生まれる原因はOSの性能差にあるとしか考えられません。

IdeaTabのOSをAndroid 4.0.4から4.1.1へアップグレードしてからパフォーマンスが大きく低下した事実から、Android 4.0.xと4.1.xでは要求ハード性能に明らかな差が存在するように思えてなりません。Android 4.1以降は相当高性能なハード(最低1.5GHz以上のQuad-Coreプロセッサと高性能なGPUを搭載している物)でないと、まともに動かないOSなのではないかと想像しています(私はAndroidのFinal Versionは4.0.xであって、それ以降のバージョンはひたすら改悪を続けているだけなんじゃないかと思っています)。「Androidはハードの進化におんぶすることで何とか使い物になっているOS」だと、言い切っても良いんじゃないかでしょうか。そして、これこそが「Androidの断片化問題」を引き起こしている元凶でもあります。日常的に使っているAndroidスマホやタブレットでOSをバージョンアップするのは避けた方が無難です。Androidのバージョンアップはハードの性能アップを前提として行われているので、旧機種ではOSをバージョンアップした途端にパフォーマンスが低下して使い物にならなくなることがあります。iOSでも多少こういうことはありますが、旧機種が使い物にならないほどひどいケースはありません。Androidアプリの開発者は半年に一回のペースでターゲット機を高性能な機種に買い換えないと、まともに仕事ができない状況に陥っているのではないかと想像しています。Android 2.2以降のバージョンアップがずっとこのペースで続いているからです。iOSでも似たような状況は存在しますが、ここまでひどくはありません。iOSでは過去のバージョンを使っているユーザーは極端に少ないので、それに対応するための開発コストを抑えることができます。iOSの旧バージョンを使っているユーザーが少ないのは、OSをバージョンアップしても、パフォーマンスがそれほど低下せずに新しい機能が利用できるからです。

Kindle Fire HDを使い始めてから、私はAndroidタブレットへの興味をさらに失いました。Kindle Fire HDもAndroidタブレットの一種と見るなら、この表現は適切ではないかもしれませんが、次世代のAndroidタブレットが欲しくなっても、Kindle Fire HDを新モデルに買い換えることだけを検討すれば十分だと思えるからです。それくらいKindle Fire HDのコスト・パフォーマンスと使い易さはずば抜けています。Kindle Fire HD/HDXシリーズこそがAndroidタブレットの最終形態ではないかと思えるほど、この機種の出来は素晴らしいです。

【2015/07/22 追記】

Kindle Fire HD 6を使い始めて一週間経ちましたが、その使用感について改めて実感した事があるので書きます。

それは、Kindle Fire HDのパフォーマンスがあまりに良すぎるので少し慣れが必要だという点です(もちろん、これは良い意味で言っています)。他社のAndroidタブレット(特に旧世代の機種)を使い慣れているユーザーはKindle Fire HDの反応速度のあまりの鋭さに戸惑うかもしれません。そう言う私もその一人なのですが、いままでのAndroidタブレットではタッチにしろスワップにしろ、すべての操作を意識的にややゆっくりと(モッサリとした感じで)やっていました。こういう操作への反応速度が鈍くて、ときどき反応しないこともあったからです。こういう経験から、私はAndroidはノロノロとしか反応しないOSだと思い込んでいましたが、Kindle Fire HDによってその印象が一掃されました。Kindle Fire HDはすべての操作に対して鋭く反応します。そして、タッチやスワップなどの操作が速すぎても、取りこぼすことがまったくありません。旧来のAndroidタブレットのようにモッサリと触っていると、Kindle Fire HDでは意図しない操作になってしまうことがあります。誤ってちょっとスクリーンにタッチしてしまった場合でさえ、それに正直に反応します。ただし、使い続けていれば、これにはすぐに慣れるでしょう。iPhoneやiPadを使っているユーザーなら、それらと同じようにKindle Fire HDを操作すれば良いだけです。

いままでのAndroidタブレットは一体何だったのかと思いたくなるほど、Kindle Fire HDのパフォーマンスはずば抜けています。これが本来の姿であって、いままでの機種の方があまりにダメすぎたと言った方が適切なのでしょう。Fire OSとAndroidは互換性があってほとんどのAndroidアプリはそのまま使えますが、パフォーマンス面だけを比較すると、この2つのOSは別物だと観るべきです。Androidをカスタマイズしてここまで性能を向上させることがAmzaonにはできるのに、なぜGoogleにそれができないのか不思議でなりません。Androidの出来の悪さから前々から思っていたことですが、やはりGoogleにはOSの深い部分を理解できるエンジニアがいないのかもしれません。Android 5.0 Lollipoに多くの新機能を追加しているようですが、他にやるべきことがあるだろうとGoogleに言ってやりたいです。


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2013年09月17日

日米AmazonのKindleアカウントを結合してみた

Kindle Touchについて紹介した09/02の記事の中で、Amazonが日米のKindleアカウントを結合するサービスを提供していることを書いた。このアカウントを結合を行うと、Kindle PaperwhiteやKindle Fireで日米両方のKindleライブラリを閲覧でき、Kindleストアも日米両方のAmazonサイトを利用できるようになる。Kindle Touch経由で米国AmazonのKindleストアで購入した洋書を、Kindle Paperwhiteでダウンロードして読めるようになる訳だ。私が買いたい本はほとんど和書だが、コンピュータ関連の専門書などは翻訳本が存在してもあえて洋書の方を買うことがある(下手な翻訳本の和文より原書を英語で読んだ方が内容を理解し易いことが多いから)。和書と洋書の両方を購入する私にとって、Amazonが提供しているこのサービスはとても便利に思えたので、実際にアカウント結合をやってみた。

アカウント結合の手続き操作を始める前に、まずは、米国Amazon(Amazon.com)のKindle端末の登録状況を確認してみた。
Registering_Kindle_Touch_with_Amazon.com-SCShot1509-1052x242
「Your Account 」>「Manage Your Kindle」メニューの「Manage Your Devices」ページを開くと、米国AmazonでのKindle端末の登録情報が表示される。さらに、日本Amazon(Amazon.co.jp)のKindle端末の登録状況も確認しておいた。
Registering_Kindle_Papwerwhite_with_Amazon.co.jp-SCShot1509-1052x304
日本Amazonの方は、「アカウントサービス」>「My Kindle」メニューの「端末の管理」ページにKindle端末の登録情報が表示される。Kindleにアカウント情報を入力すると、自動的にその端末が登録されるようになっているようだ。米国AmazonにはKindle Touchが、日本Amazonの方にはKindle Paperwhiteがちゃんと登録されていた。ちなみに、端末の登録解除もこのページからできるようになっている。また、上のスクリーンショットにはどちらもE-mailアドレスが表示されているが、これらはAmazonアカウントのE-mailアドレスではなく、Kindleパーソナル・ドキュメントサービスで利用するためのアドレスだ。このアドレス宛にファイル添付メールを送信すると、そのファイルは自動的にパーソナル・ドキュメント領域に保存され、Kindle端末にダウンロードして読んだり、Kindleライブラリへ転送したりできる。これもなかなか便利なサービスじゃないだろうか。

さて、さっそくアカウント結合を行った訳だが、下調べで得た情報によると、このアカウント結合のための手続きは米国Amazonの方から開始するようになっているらしい。米国Amazonの「Manage Your Kindle」ページを開いてみたら、下のような告知が表示されていることに気がついた(ただし、アカウントの「Country Settings」を「Japan」に設定していないと、この告知は表示されないようだ)。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1701-1274x172
この告知の「Learn more」リンクをクリックしたら、下のようなページが開いた。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1702-1274x325
このページ内の「Yes, consolidate my libraries」というボタンを押すと、アカウント結合を行うことができるようだ。おいおい簡単すぎるじゃないのと思いながら、このページに書かれている内容をしっかりと読んみた。
  • Amazon.comとAmazon.co.jpのすべての電子書籍タイトルは一つのライブラリに結合され、両方のKindleサイトで閲覧できるようになります。
  • パーソナル・ドキュメントも一つに結合され、Amazon.comとAmazon.co.jpの両方からアクセスできるようになります。

Kindleライブラリの結合はまさに望んでいることなのでOKだが、パーソナル・ドキュメント領域も統合されてしまうのね。アカウントを結合しなけば、日米のAmazonに5GBずつ合計10GBのパーソナル・ドキュメント領域を利用できるが、アカウントを結合すると、これも一つの5GBになってしまうということかぁ。利用できる合計容量は半分になってしまうが、どのKindleからも共通のパーソナル・ドキュメントにアクセスできるようになる。メリットの方が大きいので、これもOKということで、やっちゃおう。えい、やーっと上の画面の「Yes, consolidate my libraries」ボタンをクリックしたら、日本Amazonのサインイン画面へ移動した(ひょうしぬけ)。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1705-620x345.png
そりゃそうだ。日米のAmazonアカウントを結合するんだから、日本Amazonの方のアカウントも確認するのは当然だよなぁ。しからばと、日本Amazonのアカウント情報をこの画面に入力した。すると、下のようなページが表示されてあっさりと終わってしまった。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1706-1274x327
「あれ。これでアカウント結合は完了か?」と思いながら、このページのメッセージを良く読むと、どうもこれは「アカウント結合に失敗しました」という意味じゃないか。おいおい、何だよ。「Google先生に聞いてみるかぁ」と思いながらググってみると、多くのページがヒットした。オンライン手続きによるアカウント結合に失敗した人がたくさんいるのね。どうやら日本AmazonのKindleライブラリに一つでもコンテンツが存在すると、アカウント結合は失敗するらしい。Kindleにはユーザーズガイドや辞書などのコンテンツが付属していて、端末を登録すると、これらのコンテンツも自動的にライブラリに追加されるようになっている。つまり、Kindle端末が登録済みの状態だと必ずアカウント結合は失敗するようだ。上のページにはKindleカスタマーサービスの連絡先が掲載されているが、これらはいずれも米国Amazonの連絡窓口だ。日本Amazonにもカスタマーサービスの部署は存在するので、連絡を取るならそちらの方が良いだろう。

 Amazon.co.jp - カスタマーサービスに連絡

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という訳で、日本Amazonのカスタマーサービスに電話連絡を取った。上の画面の「電話で連絡をする」ボタンを押して開くページに自分の電話番号を入力すると、カスタマーサービスの方から連絡をしてくれる(顧客に電話代を負担させない仕組み。AppleやAmazonなど米国のIT大企業のカスタマーサービスは本当に充実しているなぁ)。電話連絡の方法として「今すぐ電話がほしい」と「5分以内に電話がほしい」が選べたが、後者を選択して待つと、きっちり5分後にカスタマーサービスから電話がかかってきた。

カスタマーサービスのオペレータの対応はすごく丁寧で、最初にアカウント結合に関するいくつかの注意事項を教えてくれた。
  • 一度アカウントを結合すると、結合の解除はできません。
  • 米国Kindleストアのいくつかのサービスは利用できなくなります。

これらについて了解した旨を伝えて、さらに米国Amazon側のアカウント情報を伝えてしばらく待つと、オペレータから作業が完了したので、日本Amazon側のKindle端末とKindleアプリ(iOSやAndroid用Kindleアプリのことだろう)の登録を一旦解除してくれと言われた。端末側からやるのかなぁと思いながらKindle Paperwhiteを起動すると、すでに端末はアカウント登録が解除された状態になっていた(日本Amazon側にKindle端末が登録されていない状態でないと、オンライン手続きでのアカウント結合はできないのではないかという推測は、この事実からも成り立つ)。

この時点で日本Amazonの「My Kindle」ページにアクセスしたら、下のようなメッセージが表示されていた。また、Kindle端末は登録されていない状態だった。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1710-1274x175
上のメッセージ中のリンクをクリックすると、米国Amazonの「Manage Your Kindle」ページが開き、そのページの中に下のようなメッセージが表示されていた。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1713-1274x160
アカウントを結合した直後は、Kindleコンテンツの商品購入先は米国Amazon側のKindleストアに設定されているようだ(この状態でKindleコンテンツを購入すると、米国Amazonの方に登録した支払方法によるドル建て決済になる)。上のメッセージをそのことを示しているのだろう。

ここで、Kindle端末の登録状況を確認しようと思って「Manage Your Devices」ページを開いたら、下のように、Kindle TouchとKindle Paperwhiteの2台が登録済みの状態になっていた。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1713-1052x242
なるほど、アカウントを結合するとKindle端末の登録も統合されてしまうのね。日米両方のAmazonアカウントで登録したすべてのKindle端末とライブラリが一緒に統合され、その結果として、すべてのKindle端末で日米両方のコンテンツを閲覧できるようになる訳か。

Kindleコンテンツの購入先を日本Amazon側のKindleストアへ切り替えるために、上のメッセージ中のリンクをクリックしてみた。すると、下のようなメッセージが表示された。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1716-1274x373
このページの「Yes, Change Preferred Shopping Site」ボタンを押せば、Kindleコンテツの購入先ストアの切り替え手続きは完了するみたいだ。実際にこのボタンを押したら、ページが日本Amazonの方へ移動して、下のようなメッセージが表示された。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1717-1274x194
ここで、端末登録が解除された状態になっていたKindle Paperwhiteでアカウント登録を行った。この状態で、日本Amazonの「端末の管理」をページを開いてみた。すると、日本Amazon側もKindle TouchとKindle Paperwhiteの2台が登録された状態になっていた。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot1719-1052x428
これで日米AmazonのKindleアカウントを結合する手続きと操作はすべて終了だが、最後に、Kindleコンテンツの商品購入先を米国Amazon側のKindleストアへ切り替える方法についても書いておこう。

まず日本Amazonの「My Kindle」ページへアクセスし、そのページに存在する「居住国設定」というメニューを選択する。すると、この画面の中に現在のショピングサイト設定に関する注意書きメッセージが存在している。このメッセージ中のリンクをクリックすると、同ページの表示は下のように変わる。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot2206-1274x560
「ストアの選択」の左側の「Amazon.comに登録を変更するには」というリンクをクリックすると、さらにページは下のように変わる。
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このページの「はい。好みのショッピングサイトを変更します」というボタンを押せば、米国Amazon側へ移動して、下のようなメッセージが表示されたページが表示されるはずだ。これで、Kindleコンテンツの購入先ストアはすでに米国Amazon側へ切り替わっている。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot2204-1274x196
ちなみに、米国Amazonの「Manage Your Kindle」>「Country Settings」ページにも上と同じメッセージとリンクが存在する。下のスクリーンショットがそれだ。
Linking_Amazon.com_Kindle_account_to_Amazon.co.jp-SCShot2208-1274x610
このページ内に存在するリンクからもKindleコンテンツの購入先サイトを切り替えることができる。

【2013/09/23 追記】

日米AmazonのKindleアカウントを結合すると、日米両方のKindleストアで購入したコンテンツを一つのライブラリとして管理できるようになる。米国のKindleストアで購入したコンテンツをKindle Paperwhiteで閲覧できるのは便利だが、逆に日本のKindleストアで購入したコンテンツをKindle Touchで読むことはできるんだろうかという疑問が浮かぶ。実際にやってみると、下の写真のような結果になった。
IMG_3376_2-Kindle_Touch-Opening_Amazon.co.jp_EBook_Content.jpg
「Cloud」メニューで表示されるライブラリ一覧の画面には日本のKindleストアで購入したコンテンツが存在していたが、その中の一つをタップすると、上のような警告が表示されてコンテンツをダウンロードすることができなかった。
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2013年09月15日

Kindle Paperwhite(2012年モデル)を入手した

近いうちに実物を手にすることになるだろうと思っていたが、その予想どおり、とうとうKindle Paperwhite 3G(旧2012年モデル)を入手してしまった。先日(09/04)日本Amazon(Amazon.co.jp)でKindle Paperwhiteのニューモデル(2013年モデル)の予約販売が始まったばかりだが、一ヶ月以上先の発売予定日まで我慢できそうもなく、すぐにでもKindle Paperwhiteが欲しくてたまらなくなっていたところに、オークションに10,000円の即決価格で出品されていたのを見つけて、ついつい衝動的にポチってしまった。旧型Kindle Paperwhite 3Gの価格は12,980円だし、専用カバーケース(定価3,980円)もついていたので、まぁまぁ良い買い物だったんじゃないかと思っている。
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IMG_3216_1-Kindle_Paperwhite_3G_2012-FrontTopView.jpg
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Kindle Paperwhiteのサイズは縦169x横117x幅9.1mm、重量は213gでいずれもKindle Touchとほぼ同じ。ただし、ボディの色はKindle Touchはシルバーなのに対して、Kindle Paperwhiteブラック(どちらも表面はつや消し風)だ。Kindle Touchに専用カバーケースを取りつけた状態はカッコ良かったが、Kindle Paperwhiteの専用カバーケースはさらにすばらしい出来で、カバーを閉じれば本体がスリープ状態になり、カバーを開くとスリープ状態から復帰するようになっている。このカバーは磁石で固定されるので,鞄の中などで開いてしまうこともない。カバーの表面は高級感のあるレザー調仕上げで、感触もなかなか良い。純正なので当たり前だが,本体にジャストフィットしていて、とにかくカッコ良いの一言に尽きる。旧型Kindle PaperwhiteのWi-Fiモデルの価格が7,980円であることを考えると、この専用ケースカバーの3,980円という値段はかなり高いが、それだけの価値がある出来栄えだと思う。

今回入手したKindle Paperwhite 3GモデルはWi-Fiと3Gの両方を搭載しており、3GはNTT Docomoの回線を使用しているそうだ。3G回線が使えるメリットはすごく大きいはずだ。モバイルWi-Fiルーターが普及したおかげで、最近は外でも大抵の場所でWi-Fiでインターネットに接続できるようになった。私もUQ WiMAXのモバイルWi-Fiルーターを常時持ち歩いているが、WiMAXは繁華街ならほとんどの場所でつながるが、少し郊外に出ると電波が弱かったり全然つながらいことがある。東京のような都会ではWiMAXの電波が届かないエリアは少なくなったが、信州のような地方では長野や松本のような人口の多い街でしか利用できず、それ以外のエリアではWiMAXの電波が届くのは駅周辺や中心街の限られたエリアだけだったりする。例えば、温泉旅館などではWiMAXはまずつながらない。NTT Docomoの3G回線なら日本全国つながらない場所はないので、いつでもどこでも本をダウンロードして読むことができる。ホテルや旅館などでWiMAXがつながらず、インターネット接続サービスもやっていないと、テレビを視ない私はタブレットに保存済みの動画を視るくらいしかできることがなくなってしまうが、Kindle Paperwhite 3Gを持っていれば購入済みの電子書籍を読んだり、Amazonで本の試し読みもできる。Kindle Paperwhiteを買うなら絶対に3Gモデルにしようと決めていて、去年末辺からずっと欲しかったので、やっと手に入れることができてすごく嬉しい。

私は15年位前にテレビを視るのは完全に止めてしまったので、いまはタブレットやノートPCで動画を視ることを日常的な楽しみにしているが、Kindle Paperwhiteを手に入れたことで、これからは電子書籍を読むことも日常的な娯楽の一つになるだろう。ただし、Amazonの本の品揃えはものすごいので、調子に乗って本を買いすぎないように注意しないといけない。印刷本と比較すると電子書籍の値段はかなり安いが、数が増えれば相当な金額を消費することになってしまいかねない。ちゃんと月々の限度額を決めて、それ以上は買わないように自制していかないと・・・。電子書籍は印刷本のように場所を取らず、インターネットで気軽に買えてしまうのでなおさらだ。私のいまの経済状態だと1万円位が月々の限度額として適当かなぁという気がしている。電子書籍の値段は安いので、この限度額でも相当な数の本が買えるんじゃないだろうか。この値段の安さも電子書籍の大きなメリットだ。私は若い頃は読書家で毎日相当な量の本を読んでいたが、仕事の忙しさに追われてここ20年程ほとんど本を読んでいなかった。Kindle Paperwhiteのおかげでやっと心置きなく電子書籍を堪能できそうなので、また読書欲がよみがえってくるかもしれない。経済的にもう少し楽になったら、もっと本にお金を使いたい。私の知人に毎月10万円以上本を買っている人がいるが、そこまで行かなくても月5万円程度なら使っても良いんじゃなんかと思っている。読書によって得られる諸々のものはそれだけの価値が十分にあるからだ。

なお、ニューモデルのKindle Paperwhiteを購入するかどうかは、今回入手した旧モデルをじっくりと使ってみて決めようと思っている。すでに入手済みのKindle Touchを気に入っているので、すぐにKindle Paperwhiteにも愛着を感じるようになるだろう。そうなったら、機能や性能がアップしているニューモデルをなおさら欲しくなってしまうかもしれない。結局近いうちにニューモデルも買ってしまうことになりそうな・・・。他に買いたい物もあるし、旧モデルも十分に使い物になるはずなので、あせって決める必要はないだろう。まぁ、じっくり考えから決めよう。

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2013年09月02日

Kindle Touchを入手した

Amazonの電子書籍リーダーKindle Touch(Wi-Fiモデル、International版)を入手した。この手のアイテムの私の常套手段なっているオークション落札で入手した中古品だ。この機種はAmazonが2011年9月末に発表した第4世代のKindleで、E-Ink採用のKindleシリーズとしては初となるマルチタッチ操作に対応している。アメリカではかなり評判が高かった機種らしいが、日本では販売されなかった。英語以外のいくつかフォント(日本語フォントもその中に含まれる)を搭載したInternational版が米国Amazon(Amazon.com)で販売されていた時期があったらしく、今回私が入手したのはそれだ。
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現在日本国内で販売されているKindle Paperwhiteは当然日本Amazon(Amazon.co.jp)で電子書籍などのコンテンツを購入することができるが、残念ながら、このKindle Touchはそれができない。Kindle Touchで購入できるのは米国Amazonで販売されている商品だけだ。米国Amazonを利用するにはそちらのアカウントを取得しなればならない。2012年10月に日本国内でKindleシリーズが発売されて、同時にKindleストアも開設されたが、その直後に日米のAmazonアカウントを結合できるサービスが始まっている。このアカウント結合を行うと、日米両方のAmazonで電子書籍の購入ができるそうだ。ただし、このサービスを利用して日米両方のライブラリを閲覧できるのは日本で販売されているKindle PaperwhiteやKindle Fireだけで、米国で販売されていたKindle Touchはこのサービスに対応していない。Kindle Touchは米国Amazon(Amazon.com)にしかアクセスできず、日本Amazon(Amazon.co.jp)には接続できないようになっていることが原因らしい。そのため、日本Amazonで購入した電子書籍をKindle Touchで読むことはできない。

上記のような制限があるこの機種をなぜ入手したのかというと、自炊PDFファイル用のリーダーとしてなら使い物になるのではないかと思ったからだ。ちなみに、Kindle Touchのサイズは縦172x横120x幅10.1mm、重量は213gしかないので片手で楽に持つことができる。タブレットを電子書籍リーダーとして代用するという手もあるが、Kindle Touchのような専用機はこの軽さが最大の利点だ。

前オーナーが使っていたKindle Touch専用のケースカバーも一緒に譲ってもらった。この専用ケースカバーはなかなか良い出来だ。本体にジャストフィトしていて、カバー表面は艶のあるレザー調の仕上げになっている。Kindle Touchに専用ケースカバーを取りつけた状態だと、その外観は新書判書籍にカバーを被せたように観えて、一見すると電子書籍リーダーだとは判らないかもしれない。どうしても欲しくて入手した訳ではなく、たまたまオークションに出品されていたのをみつけて落札したが、何となくこのKindle Touchが気に入っている。

去年末から電子書籍リーダーが欲しくなって、どの機種にするか迷っていたが、去年11月に発売されたiPad miniが電子書籍リーダーとしてもベストチョイスだという情報を多く見かけて、それ以来iPad miniが欲して欲しくてたまらない。しかし、私はいま金欠状態でとてもiPad miniを買えないので、当面の代用品として専用機を一台手に入れようと探していた。Kindleストアの電子書籍の品揃えの豊富さを考慮すると、やはりKindleシリーズが有望な候補かなぁという気がして、Kindle Paperwhiteを買うべきか悩んでいた。たまたまオークションに出品されていたKindle Touchを見つけて、こいつの使用感を試してからKindle Paperwhiteを購入するか決断するのも一つの手かもしれないと考えた。これがKindle Touchを入手したもう一つの理由だ。

まだ使い始めたばかりなので、Kindle Touchの使用感については後日別の記事で書きたい。日本語フォントが搭載されているので、日本語を含むPDFファイルを読むことは問題なくできる(試しに内蔵のWebブラウザでGoogleニュースのサイトを開いてみたら、ちゃんと日本語が表示れていた)。ファイル転送はUSBケーブルでPCにつなげばできるみたいなので、特に難しいことはなさそうだ。そのうち、適当なPDFファイルを転送して、こいつで読んでみようと思っている。

本をたくさん読むことを今年の目標の一つにしているので、Kindle Touchを入に手れたのを機会に、これから電子書籍環境を充実させていこうと思っている。電子書籍リーダーだけでなく、ドキュメントスキャナーや裁断機などの自炊用機材も少しずつ揃えていくつもりでいる。紙の本を読むのも好きだし、どうしても印刷本で持ちたい場合もあるが、専門書のような重量があって場所を取る本は完全に電子データ化してしまうことが最終的な目標。

【2013/09/04 追記】

偶然本記事を投稿したタイミングと一致してしまったが、本日(09/04)からKindle Paperwhiteのニューモデルの予約販売が日本Amazonで始まったようだ。下のページにニューモデルの紹介記事が掲載されている。

 Amazonの「Kindle Paperwhite(ニューモデル)」が日本でも9000円台から予約開始、Wi-Fiモデルは1980円分のクーポン付き - GIGAZINE

Kindle Paperwhiteを買うべきかずっと悩んでいたが、結局はあせって買わなくて正解だったようだ。ニューモデルは機能や性能がアップしていてなかなか良さそうだ。新型Kindle Paperwhiteの発売予定日はWi-Fiモデルが2013年10月22日、3Gモデルは2013年11月12日らしい。実物を手にするには少し先になってしまうが、早くも新型Kindle Paperwhiteを予約すべきか悩んでいる。ニューモデルの発表を知って、益々Kindle Paperwhiteが欲しくなってきた。結局ポチってしまうことになりそうな予感がひしひしと・・・。

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2013年08月03日

暗雲から雷雨に変わるAndroidの未来

去年の11/24にAndroid批判の記事を投稿し、12/09の記事でアンチAndroid宣言をしたが、この2つの記事の閲覧数が意外に多い。Googleなどで「Android」というキーワードで検索すると、ヒットしてしまうからだろう。

上の2つの記事を書いてから8ヶ月経ったが、あれからAndroidを取り巻く状況はさらに混沌の度合い深めているようだ。以下の事実がAndroidの将来に暗い影を投げかけており、どれもGoogleのコントロールが及ばない状況に発展していることが、Androidに関わる企業やエンジニア達の大きな不安材料になっている。
  1. Androidスマホ市場をSamsungがほぼ独占している
  2. 最大のシェァを持っているAndroidタブレットはKindle Fireである
  3. Androidを巡る特許訴訟でGoogle陣営は連戦連敗している
  4. オープンソースコミュニティ参加者の多くはAndroidを嫌っている

上のいずれもGoogleにとって決して望ましい状況ではないだろうし、「こんなはずでなかった」というのがGoogleの本音でないかと勘ぐってしまう。

□Androidスマホ市場を独占するSamsung


状況Aに関する情報ソースを以下に示す(英語のページがオリジナル)。

 ニュース - Android搭載スマホ市場、13年第1四半期はSamsungの利益が95%に:ITpro
 Samsung Captures 95 Percent Share of Global Android Smartphone Profits in Q1 2013

Androidスマホ市場全体の利益のじつに95%をSamsungが独占している状況はあまりにも異常すぎる。ここまで一人勝ちだと、もはやSamsungの動向を無視してGoogleがAndroidの開発を進めるのは難しくなってくるだろう。下のにような動きを観ても、水面下でGoogleとSamsungが何らかの交渉をしているのは確実だと思われる。

 グーグル、サムスンの「GALAXY S4」アンロック版を「Nexus」仕様で発売へ - CNET Japan

ただ、この状況はSamsungにとって諸刃の剣だと言える。テレビ、液晶パネルといったかつてはドル箱だった事業の収益性が急降下しており、これに反比例する形で、モバイル事業の利益に対する依存度が急上昇しているからだ。もしAndroidがポシャることがあれば、Samsungにとっても大きな打撃になる。この事実からの勘ぐりになるが、Androidがポシャることのないように、今後SamsungがGoogleへ多くの注文をつける可能性が高いかもしれない。

スマホに関しては、すでにAndroidはSamsung製品のためのモバイルOSになっていると言っても過言ではない。こんな状況が続けば、Androidスマホ市場から撤退するメーカーがいずれ出くるだろう。電力会社のような実質的な半官企業ならともかく、利益が出ない事業を何年も続ける民間企業などあるはずがないからだ。つい先日の07/31のニュースになるが、NEC(NECカシオモバイル)がスマートフォン事業からの撤退を正式発表している(ただし、ガラケーの製品開発は継続するそうだ)。

 NEC:スマホ撤退を発表− 毎日jp(毎日新聞)
 携帯電話端末事業の見直しについて (2013年7月31日):プレスリリース | NEC

さらには、NECに続いてパナソニックもスマートフォン事業からの撤退を検討中だというニュースも流れている。

 パナソニック、ドコモ向けスマホ開発中止も 近く方向性 - MSN産経ニュース

すでにDellは去年12月にAndroidスマホ事業の完全撤退を発表し、実行に移している。一人勝ちのSamsungに対抗できるのは余程体力のあるメーカーだけだ。日本の電機・家電メーカーは軒並み赤字で総崩れ状態なので、Samsungに本気で対抗する動きを観せるメーカーが現れるとは思えない。これからもスマホ事業から落ちこぼれていていく国内企業が出てくるに違いない(シャープはすでに死に体なので、順当に行けば次は富士通かな)。Androidを移植しただけでは製品の差別化はできない訳で、他社と際立った差別化機能を製品に組み込める力量をもはや日本のメーカーは持ってない。この点ではAndroidはWindowsと良く似ている。世界のWindows PCのシェアはハード製造技術の革新だけに特化した台湾、中国、韓国のメーカーが大きなシェアを占めているように、やがてAndroidスマホの市場もこれと同じ状況になっていくだろう(Samsungが市場を独占しているので、すでにそうなっているが・・・)。

こういう動きを観ると、早くもAndroidスマホ市場は飽和状態に達してしまったのではないかと思えてならない。アメリカ限定のデータだが、それを表す下のようなの統計情報も発表されている(英語のページがオリジナル)。

 Androidの成長止まる…拡大続けるiPhone ―米調査結果 | ガジェット速報
 Android's US Market Share Is Fading - Business Insider

Androidタブレットの市場はまだ飽和状態まで達していないと思うが、スマホと同じ状況になるのはそう先のことではないだろう。製品市場が飽和状態に達すると、「いかに安価に造るか」と「いかに差別化をするか」が重要なファクタになってくる。日本のメーカーはどちらも不得意なので、Androidタブレットも台湾、中国、韓国のメーカーがほとんどのシェアを占めるようになるのは避けられない。低コストなハード製造技術という点では、もはや日本のメーカーは新興国のメーカーに太刀打ちできないので、「いかに差別化をするか」に特化するしか道はない。「たとえ売れなくても良いから、とにかく他社と差別化した製品を造ってやる」という度胸を持っている日本のメーカーが存在するとはとても思えないが・・・。

一年以上前の記事になるが、Androidの関するこんな興味深いページも見つけた。

 【コラム】シリコンバレー101 (458) 「売上を生まない」 - 強まるAndroidへの逆風 | エンタープライズ | マイナビニュース

上のページの内容を要約すると、次のような事が書いてある。
  • GoogleはAndroid端末からほとんど利益を出していない
  • GoogleはブラウザやMapsの検索機能と連携する広告収入から大きな利益を得ている
  • GoogleがiOSデバイス搭載のSafariやMapsの検索機能から得た利益は、Android端末の4倍に達する

FirefoxやSafariブラウザのデフォルトの検索エンジンをGoogleに設定してもらうために、Googleは多大な費用をMozillaやAppleへ払っているが、Google製であるAndroidに搭載されたブラウザではこれが不要になる。極端な言い方をすれば、GoogleにとってAndroidは広告収入を得るための単なる無料ツールでしかない。これでは、Androidがバージョンアップを繰り返しても一向に安定する気配がないのは、GoogleがAndroidの開発に本気を出していないからではないかという疑いが出てきてしまうのは当然だろう。Googleは本来ブラウザ屋なので、アプリ寄りのプログラマは多いが、システムやハード寄りのブログラマは少ないらしい。Googleの社内にシステムやハード周りを専門にしているOS屋がどれ位いるか知らないが、Version 4.3まで進んでいるのに、Androidのあの不安定さ一体何なんだろうと疑問を感じているプログラマは相当数いるんじゃないだろうか。長年組込み屋をやっている私から言わせてもらうと、Java VM経由でハードを制御するようなやり方で、安定動作するシステムを構築できると考えること自体が「幻想」以外の何物でもないと思えるのだが・・・。

私のAndroid批判は、Android=「砂の上の楼閣」という表現に集約されると言っても良い。Androidアプリはすべてこの「砂の上の楼閣」の上で動いている。去年Androidタブレットを何台か買って日常的に使っていた時期があるが、「アプリの動作がもっさり」「アプリが勝手に落ちる」「フリーズする」「勝手にリブートする」などの不具合動作のオンパレードで、「こんなもの使ってられるかぁ!」と叫んでデバイスを投げたくなった経験を何度もした。こんなAndroidを組込み機器に搭載したり車載機器で使うなんて、とても正気の沙汰とは思えない。いまのAndroidはコンシューマ機器に搭載できるようなレベルに達しているOSであるとはとても言えない代物だ。Samsungは人海戦術で徹底的にAndroidの不具合動作を洗い出して、すべてに対策を施しているじゃないかと想像している。システムにも相当なカスタマイズを加えているのだろう。そうでなければ、GALAXYシリーズだけがAndroidと思えないほどキビキビと反応し、端末全体の動作も安定していることの説明がつかないので、この想像は当たっているはずだ。

モバイルアプリ開発を主力事業にしているベンチャー企業では、「Androidは儲からない」というのはもはや定説になっている。iOSとAndroid用の両方のアプリを開発して、App StoreとGoogle Play(旧Android Market)に有料版と無料版をアップしたら、App Storeでは有料版が累計数万本ダウンロードされたのに、Google Playでは無料版ばかりダウンロードされてほとんど利益が出なかったという話は、ググればいくらでもヒットする。こういう企業がAndroidよりもiOS向けの開発を優先するのは当然の判断だと言える(この辺の状況については下のページを参照のこと。特に最初のページは非常に興味深い内容なので、ぜひ読むことを勧める)。去年仕事で東京に滞在していたときに、モバイルアプリ開発に関わっているプログラマと話をする機会があったが、まったく同じことを言っていた。Google Playからの収益率があまりにも低いため、AmazonのAppstoreに乗り換えるソフトウェアベンダーが続出している。

 モバイル市場の王座は一つではなく二つある–FlurryがAndroidとiOSの性格の違いを強調 | TechCrunch Japan

 有料アプリますます減少–2010年は80%が無料, 2013年は90%に | TechCrunch Japan
 Paid Apps On The Decline: 90% Of iOS Apps Are Free, Up From 80-84% During 2010-2012, Says Flurry | TechCrunch

また、法人向けのAndroidアプリ開発も去年後半から激減しているそうだ。せっかく業務アプリを造り込んでも、Android OSのバージョンが変わると動かなくなり、同じメーカーの端末でもモデルが変わると再度対応させてなければいけなくなる。さらには、メーカーや機種ごとに微妙にOSをチューニングしていたりするので、端末を変更するとアプリが動かないことも多い。このような状況のため、「短命な端末のためにそこまでできるかぁ」というのが、法人向けアプリを開発している企業の本音になりつつある(こういう労力に対する費用を顧客側が払ってくれれば話は別だが、作業コスト的に見合わないケースがほとんど)。こういう企業ではAndroidを使うことを避ける傾向が顕著に現れてきており、法人向けアプリはほぼiOSの一人勝ちになっているそうだ。

今年2月に信州に戻ってから大きな書店に行ったことはないが、Amazonでキーワード検索すると、iOSのプログラミング関連の濃い内容の新刊はたくさん出ているのに、Androidの同種の新刊は数えるくらいしか出ていない。Androidのプログラミング関連書籍は初心者向けのものばかりだ。出版社が新刊を出す場合当然販売部数の見積もりをするはずなので、出版社が濃い内容の書籍でも売れると見ているのはAndroidでなくiOSだということになる。いま現在プログラマに人気があるのはiOSであることはこの事実からも推測できる。Javaを習得してAndroidアプリを開発できるスキルを習得すれば仕事があるじゃないかと想像しているプログラマが結構いるじゃないかと思う。そんなプログラマにはっきり言ってやれば、Androidアプリを開発できるだけで取れる仕事なんか皆無に等しい。上に書いたとおり、モバイル事業をビジネスにしている企業にとってソフトウェア開発の優先度は常にiOS>Androidであり、iOS向けの開発が終わった後にもし予算が余ればAndroid向けもやってみるかぁという程度なので、Androidプログラマに対する需要は極端に少ない。Android向けの開発に多くの人員を割いても採算に合わないので、ほんの数人のプログラマに片手間で作らせているというのが実情だ。AndroidよりiOSプログラミングを習得した方がよっぽと仕事のチャンスがあるというのは、モバイル分野で働くプログラマの間では常識になっている。濃い内容のiOSプログラミング関連の新刊が次々に出版されるのは、そういう書籍への需要が高いからだ。

□Kindle Fireでユーザを囲い込むAmazon


長文になりそうだが、状況Bの情報ソースも示しておく(英語のページがオリジナル)。

 ニュース - 米国のAndroidタブレット市場、「Kindle Fire」がシェア50%以上:ITpro
 Kindle Fire now over half of Android tablet market, as Amazon reports blowout earnings | 9to5Mac

 iPadシェアは8割から5割に低下:米国ユーザー ≪ WIRED.jp
 Study shows 25% of Americans own a tablet | Ars Technica

 Apple's iPad expands lead in tablet use at the expense of Amazon, Android, Microsoft Surface

最新のタブレットのシェア情報を知りたかったが、残念ながら見つからなかった。上の最初の2つは2012/04/26、次の2つは2012/10/02、最後は2013/04/18の情報で、いずれもAndroidタブレットの中ではKindle Fireが最も大きいシェアを占める。なお、これらの統計情報はどれも出荷台数ではなく利用者数やトラフィック分析などに基づくデータだ(出荷台数ベースのシェアは新機種の発売時期などによって大きく変化するので、私はあまり重要視していない)。その後有力なタブレット製品は発売されていないので、多分現在の状況は最後のページに載っている情報からそれ程変化していないのではないかと想像できる。iPadのシェアが80%を超えていることは驚きで、タブレット市場でのAppleのプレゼンスの大きさを実感させられる。

AmazonはOHA(Open Handset Alliance)のメンバーではなく、Googleが公開しているソースから改造したAndroidをKindle Fireシリーズに搭載している。エコシステムも独自に構築しており、Kindle Fire用のアプリはAmazon Appstoreで販売されている。どんなにKindle Fireやアプリが売れても、それらの利益がGoogleへ還元されることは一切ない。美味しい所だけ上手く利用した見事な戦略だ。

Amazonのこの戦略に追随する動きも出てきていて、Androidから改造した独自のモバイルOSを作ろうとする企業や個人が続々と現れている。その中でも、中国の大手EC企業Alibaba(阿里巴巴)が開発したAliyun OSというモバイルOSが有名だ。ただし、こういう動きにGoogleは神経を尖らせており、Android SDKの使用許諾条件を変更したり、こういうOSを搭載した製品を販売しようとするメーカーに圧力をかけたりしている。

 Google、断片化対策のためAndroidのSDKに新たな利用条件を設定 | スラッシュドット・ジャパン IT
 ASCII.jp:Acer、Alibaba製独自OS搭載スマホを中止 Googleが圧力? (1/2)|末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢
 ニュース - Alibaba子会社、Android互換のモバイルOS「Aliyun OS」を開発:ITpro

なお、OHAに参加していない企業や個人がAndroidを改造して独自のモバイルOSを作ることは何の問題もない。Amazonのやり方が問題にならないのは、同社がOHAのメンバーではないからだ。Androidから改造した携帯型端末製品を開発している企業はいくつか存在している。最近話題になっているUEI(ユビキタスエンターテーメント)の手書きタブレットenchantMOONもその一つだ。

□Android特許戦争で負け続けるGoogle


状況Cに関する情報ソースを示す。

 グーグル特許戦略の破綻 金か仕様変更か、迫られる端末メーカー  :日本経済新聞

 Microsoftのモバイル戦略における最大の収益源は「Android」? | 携帯 | マイナビニュース
 Microsoft's most profitable mobile operating system: Android | ZDNet

 ASCII.jp:米マイクロソフト、鴻海とAndroid関連の特許ライセンス契約締結
 ASCII.jp:Androidスマホが売れると、なぜかAppleとMSが儲かる? (1/2)|末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢

 「Apple対Android、特許係争の終結は近い?」をもう一度 - 産業動向 - Tech-On!
 Apple対Android、特許係争の終結は近い? - 産業動向 - Tech-On!

 ニュース - Javaの知的所有権を巡るOracleの訴訟、陪審はGoogleによる特許侵害を認めず:ITpro

 マイクロソフト Android に関する特許ライセンス契約相関図公開 | GPad
 Microsoft’s New Patent Agreement with Compal: A New Milestone for Our Android Licensing Program - Microsoft on the Issues - Site Home - TechNet Blogs

 グーグル幹部、アップルやMSらの特許訴訟攻撃を批判 - CNET Japan
 Official Blog: When patents attack Android

 MicrosoftのBallmer、「Androidはタダじゃないぞ―われわれに特許料を払え」と主張 | TechCrunch Japan
 Microsoft's Ballmer: Android Isn't Really Free − You Have To Pay Us For Patents | TechCrunch

世界のIT業界の中でいまもっともホットな話題なので、ググるとものすごい数のページがヒットする。上には主要なページだけを示した。上の各ページを参照すれば詳細が判るので、詳しい説明は省略するが、Androidはもはやフリー(無料)ではないのというのがIT業界の常識になっている。

Android搭載端末製品を開発している主要な企業の中でまだMicrosoftのライセンス契約を交わしていないのはMotorola MobilityとHuaweiだけで、他の企業はすべてライセンス契約を交わしてしまっている。この結果、世界中のAndroid端末製品の販売台数の70〜80%からMicrosofはライセンス料収入を得ていることになるそうだ。2013年の一年間だけで約34億ドルの収益を得られる可能性があり、この金額はWindows Phoneから得られる事業収益よりはるかに大きいらしい。また、Appleも世界中の国々でAndroid端末メーカーを相手に係争中で、アメリカ国内の裁判では2012年8月にSamsungに勝訴し、巨額な賠償金支払い命令の評決を得ている。その後、Apple側から出されたGALAXYシリーズの販売差し止め請求は一度棄却されたが、これについてはいまもSamsungと係争中らしい。同じく2010年3月から係争中だったHTCとは、同社と10年間のライセンス契約を締結することで2012年11月に和解している。つまり、Microsoftに続いてAppleもAndroid端末製品からライセンス料収入を取得することになる訳だ。AppleとMicrosoftはGoogleの子会社であるMotorola Mobilityとも係争中だったが、前者に有利な判決が相次いで出ている。

Androidを巡るこの特許戦争はいまも続いているが、AppleとMicrosoft陣営の勝利という結末で終わりそうな戦況だ。敗戦処理を巡ってAndroidの将来どういう影響が出てくるかはまだ判らないが、少なくとも携帯端末メーカーのAndroid利用には何からの制約が課せられることになるのは避けられないだろう。携帯端末メーカーがMicrosoftへ支払うライセンス料はWindows Phoneのそれより高くなる場合が多いらしい(Windows Phoneの採用を促すために、Microsoftが意図的に各社のライセンス料を決めているそうだ)。そのため、製品に搭載するOSをAndroidからWindows Phoneへ乗り換えるメーカーも現れ始めている。

□オープンでもフリーでもないAndroid


最後の状況Dに関する情報ソースを示す。

 Androidのオープン性を問う--モバイルアプリストアCEOの見解 - CNET Japan

 EclipseやLinuxは「オープン度」が高く、Androidは低い? | スラッシュドット・ジャパン オープンソース
 オープン性という観点で、最低の評価を受けてしまった Android | Agile Cat --- in the cloud
 Android is the Least Open of All Open Source Mobile Development Platforms, Research Reports – ReadWrite

 R. Stallman氏、AndroidについてGoogleを非難。「Androidはフリーソフトといえるのか?」 | SourceForge.JP Magazine
 Androidのオープン路線に変化、Googleのチェックにメーカーは反発も - Engadget Japanese
 Google、Android 3.0 Honeycombのソースは当面公開せず - Engadget Japanese

 iPhone向けに鞍替えする人も:Android SDKで失態を演じたGoogle――その対応もお粗末 (1/2) - ITmedia エンタープライズ

Androidを巡る特許戦争について書いた上の内容から、もはやAndroidはフリー(無料)であると言う者はいないだろう。Android端末の製造・販売しているメーカーの中でMicrosoftやAppleにライセンス料を支払っていない所は数えるくらいしかない。これらのコストは当然製品の価格に上乗せされている。

Googleが良く使う表現に「Android=オープン、iOS=クローズド」というがあり、さらには、この表現に「最後はオープンなAndroidが勝利する」とつけ加えることが多い。しかし、コンピュータの歴史を観れば、クローズドなシステムや製品が勝利した事例はいくらでも存在する。オープンであることは必ずしも優位ではないし、オープンソースは決して万能ではない。下のSteve Jobsの見解のとおり、「オープン=混沌を生み出す、クローズド=秩序を生み出す」という観方もできる。

 ジョブズ、Google Androidとの競争を語る:オープン対クローズドではなく分断 vs 統合 - Engadget Japanese
 Googleがオープンネスについての最近の批判に答える

スマホやタブレットを利用する一般ユーザーに「混沌と秩序のどちらを望むか」と問えば、大多数の人が後者だと答えるだろう。「分断化」や「断片化」という言葉に代表されるいまのAndroidの現状は混沌以外の何者でもない。

 1年で3倍。Androidの断片化を色別に示した図がまるでモザイク : ギズモード・ジャパン
 Androidの断片化がますます加速 - CIOニュース:CIO Magazine

オープンソースソフトウェアが成功するには、それを支えるコミュニティが存在し、そのコミュニティの中で皆が知恵や労力を出し合って素晴らしい製品を維持していかなければならない。これが従来のオープンソースコミュニティについての考え方であったが、Androidの開発責任者だったAndy Rubin(2013年3月辞任)の見解はこれとは根本的に違っているようだ。

 Androidのオープンソース思想とは--開発責任者が語る - CNET Japan
 Andy Rubin: Why Android is only quasi-open | Deep Tech - CNET News

この見解をどう捉えるかは人それぞれだが、彼はオープンソースコミュニティの力を軽視しすぎていると思えるのは私だけではないだろう。

AndroidはLinuxカーネルの上に構築されたシステムであることは有名だが、GoogleはLinuxカーネルの発展にほとんど貢献してこなかった。ここ数年Linuxカーネルはすごい速度で進化しており、Androidの基幹部分にそれを取り込むことでGoogleはその恩恵を受けているが、Linuxカーネルの技術革新には貢献らしい貢献をしていない。このため、Linuxカーネルの開発に積極的に参加しているグループとGoogleのAndroid開発者グループとは仲が悪い状態が2年間も続いた。2012年3月にリリースされたLinux 3.3において、AndroidのコードがLinuxカーネルにマージされることで(Linux側がAndroid側へ歩み寄る形で)やっと両者の関係は改善に向かっている。

 【Infostand海外ITトピックス】 新しいデバイスに道を開く? AndroidをLinuxに統合 -クラウド Watch
 Linuxカーネル開発者、LinuxカーネルからAndroidコード削除について説明 - ITmedia エンタープライズ
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2013年04月02日

Google Nexus S(GT-I9023)を入手

去年の秋にFirefox OSの存在を知って以来、ずっと欲しかったGoogle Nexus Sをやっと手に入れた。もちろんFirefox OSを動かすためで、こいつでAndroidを使うつもりなどさらさらない。入手方法はまたもオークション落札。残念ながら、全体的に傷だらけであまり状態は良くない中古品。劣化しているのかバッテリーの持ちも悪いが(元々バッテリーの持ちが良くない機種なんだけど)、一応正常稼働品なので、まぁ動けばそれで良しとしよう。こいつは相当古い機種なので、程度が良い中古品はいまではなかなか出てこない。あくまでFirefox OSのターゲット機つもりで、実用機として使う気はまったくない(実用機として使うには、あまりにも性能が低すぎるし)。

まれにYahoo!オークションに出品されるのを見かけていたが、最近は落札額が15,000〜20,000円前後になることが多く、かなり入手が困難な状況が続いていた。Nexus Sのオークション落札相場が急上昇したのはFirefox OSが登場してからで、それ以前の相場は確か10,000円位だった。
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上から二番目の写真に写っているACアダプタのプラグ形状から判断すると、多分こいつは韓国で販売されていた奴だろう。また、Google Nexus SにはGT-I9020, GT-I9020T, GT-I9020A, GT-I9023等の複数のモデルがあるが、これはGT-I9023だと思われる(上のAndroidの端末情報画面の「ベースバンドバージョン」から)。GT-I9020の液晶は有機EL(SUPER AMOLED)LCDで、GT-I9023は普通のLCDらしい。

このNexus SはNexus Oneに続くGoogle Nexusブランドの二機種目として登場したスマホだが、日本では販売されなかった。そのため日本国内での流通量は少ないが、NexusシリーズはAndroidのリファレンスプラットフォームなので、輸入購入した個人や企業がそこそこいたようだ。オークションに出品されるのは、大抵はこういう奴の中古品。

もう何世代も前の機種なので最新機種と比較するとハード性能は相当低いが、Google Nexusシリーズの一つなので、前記事で紹介したGoogleのサイトでAndroid 4.1.2までのファクトリ・イメージが配布されている。そのため、Galaxy Nexusが登場する前は、この機種がAndroid Hackingのターゲットとして使われることが多かったらしい。また、Galaxy Nexusと同様にカスタムファームウェアも存在している。

現状Firefox OSが対応しているスマホは次の3種類しかない。そのうちの2つがGoogleからファクトリ・イメージが配布されている物なのは偶然ではないと思う。

 Google Nexus S
 Samsung Galaxy S II
 Samsung Galaxy Nexus

Googleから配布されているAndroidのソースの中にもこの2つの機種に対応したコードが存在しており、それらを解読することで比較的容易にハード情報を入手できるからではないかと想像している。言い換えると、Androidのソースを公開することでGoogleは他のモバイルOSの開発者達に有益な情報を提供している訳だ。Googleの純正ブランドであるNexusシリーズでAndroidの対抗OSが動くというのは痛快な事だと思ってしまうのは私だけだろか。OHAのメンバーではないAmazonは、公開されているソースから改造したAndroidをKindle用のOSとして使っている。モバイルOSの開発に携わっているプログラマにとって、Androidの公開ソースは宝の山だと言える。

Androidソースのライセンス形態はApache 2.0、GPLv2、LGPLなどで構成されており、二次配布することはまったく問題ない。実際に、AmazonはKindle用の改造版Androidのソースを配布している。Google MapやGmailなどのGoogle純正アプリのソースは含まれていないが、これらがなくてもAndroidの公開ソースはプログラマとって有益な情報がたくさん含まれている。私はJavaが嫌いだが、Javaで書かれているAndroidのソースは解析が容易だという利点は否定すべきでないだろう。Androidのソースから一部の構成機能を抜き出し、それらをC++やC#に書き換えて、独自に開発したモバイルデバイスへ移植しようと試みている企業もいくつか存在する。私はアンチAndroid派だが、モバイルOSの世界を切り拓いたAndroidの功績だけは素直に認めるべきだと思っている(最初に登場したモバイルOSはiOSだが、iOSはApple製デバイスの専用OSであり、ソースは公開されていない)。

Firefox OS用に入手したNexus Sなのに、結局Androidの話題に終始してしまった。上の話題は本当は前記事に書こうと思っていたネタだった。すっかり失念していて、本記事を書きながらこのネタを思い出してしまった次第。私がこれから始めるAndroid HackingのターゲットはPandaBoardとGalaxy Nexusになるだろう。PandaBoardはAndroid HackingとFirefox OSの両方で兼用し、Nexus SとGalaxy S2はFirefox OS専用機として使っていく。

posted by とみやん at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | モバイルデバイス > その他

2013年03月30日

Samsung Galaxy Nexus SC-04Dを入手

前の記事からずいぶん間が空いてしまったが、確定申告と時期を同じくしてプライベートでいくつかのトラブルに見舞われていた。その対応に追われてついついブログの更新を怠っていた。先週から新しい仕事が始まってしまったことも理由の一つだけど、プライベートと仕事の両方でやや大きな変化もあった。どういう変化があったのか、そのうち記事に書くつもりだけど、取りあえず、また新しいスマートデバイスを入手したので、その紹介を先に書いておこう。

前記事で紹介したGalaxy S2に続いて、またSamsung製のAndroidスマホを入手してしまった。今回手に入れたのはGalaxy Nexus(SC-04D)という奴。入手方法はいつものようにオークション落札。中古品だけど、極めて状態は良かった。
IMG_3080_1-Samsung_GALAXY_Nexus-SC04D-PackageBox-20130330.jpg
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こいつはいままで登場したAndroidスマホの中でも名機と言われおり、大きな販売実績を上げた製品だ。ハード性能的にはすでに一世代前の機種だが、基本性能の高さとSamsungによるチューニングが施されたAndroid OSによりキビキビと動作する。より性能の高い新機種がいくつも発売されているが、いまだにこのGalaxy Nexusを愛用しているユーザーも多い。

じつは、Galaxy Nexusが名機と言われている理由は、ユーザーの評価が非常に高かったこと以外にもう一つある。それは、この機種がAndroidのリファレンスプラットフォームの一つだからだ。このGalaxy Nexusは本来Googleから「Nexus Prime」という名前で発売される予定だったそうだ。つまり、GoogleのNexusブランド製品の一つとして発売される予定だったらしい。製品名に「Nexus」がついているのはそのためだ。下のリンクページで、Galaxy NexusのGoogle版ファクトリ・イメージが配布されている。

 Factory Images for Nexus Devices - Android − Google Developers

GoogleのNexusシリーズ・デバイス(タブレットを除く)の中で、現状Galaxy Nexusがもっとも性能が高い。そのため、Androidのカスマイズやハッキングをやる者にとって、この機種は絶好のターゲットになっている。Googleから配布されているAndroidのソースにもGalaxy Nexus用のビルドコンフィグレーションが存在してるんだと思う。ファクトリ・イメージやGoogle配布の公開ソースを利用して多く人がAndroidのカスタマイズに取り組んでいて、数多くのカスタムファームウェアが存在している。また、Androidのソースを解読することで、かなり正確なハードウェア情報を得ることもできる。そのため、このGalaxy NexusをターゲットしてAndroidのハッキング(コア機能の改造)に挑んでいる人さえいる。例えば、下のようなページが存在する。

 Pekka Paalanen: wayland

上のブログページで行われているのは、X Window Systemに置き換わるディスプレイサーバーとして有力視されているWaylandをAndroid上へ移植しようという試みで、Android Hackingの中で私がいま一番注目しているプロジェクト。

前記事でも紹介したとおり、Firefox OSを動かすこともできるが、こいつを入手した最大の理由は私もAndroid Hackingに挑戦したくなったから。既存のAndroidのカスタムファームウェアはUIを変更したものがほとんどで、コア部分の機能にまで改造を加えたものは少ない。UIのカスタマイズもそれなりに面白い試みなんだろうが、私がやりたいのはハッキングであって、Androidのコア部分を徹底的に改造して、特定の目的や機器に最適化したものに作り変えてしまいたいと思っている(AmazonがKindle用にAndroidを改造したのと同じようなことをやりたい)。そして、最終的にそれを私家版Androidとして配布してやろうと目論んでいる。こいう試みに最適なターゲットが、02/25の記事で紹介したPandaBoardとGalaxy Nexusだったりする。いままでググって得た情報から、このどちらか(あるいは両方)を使ってAndroidのカスタマイズやハッキングに挑んでいる人が多いことが判った。Firefox OSを動かすことも目的の一つだけど、この2つをどうしても手に入れたかっのはAndroid Hackingを始めようと思っているからだ。

posted by とみやん at 18:30| Comment(0) | TrackBack(0) | モバイルデバイス > その他

2013年03月09日

Samsung Galaxy S II SC-02Cを入手

また新しいスマートデバイスを入手してしまった。Samsung Galaxy S II(SC-02C)という奴。今度はタブレットではなく正真正銘のスマホ。と言うか、Androidが搭載された携帯電話なので、スマートフォンそのものですね。オークション落札で入手した中古品だけど、かなり状態は良かった。

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この機種はすでに二世代位前の機種でハード的には性能はかなり低いはずだが、さすがはSamsung製。生意気なことに、こやつ結構サクサクと動くよ。Androidとは思えないくらい、キビキビと反応しやがる。こりゃー、Samsungの一人勝ちになるのは当然かもなぁ。「一度Samsungのスマホを使ったら、日本メーカーの物なんか使う気になれない」という話を良く聞いていたけど、この話に納得さぜるをえないぜ。

なぜいまどき私の嫌いなAndroidを搭載した旧機種のスマホを手に入れたのかというと、こいつでFirefox OSを動かすつもりだから。前の記事でも紹介したこちらのページに掲載されている情報によると、いまのところFirefox OSが対応しているスマホは次の3種類しかない。

 Google Nexus S
 Samsung Galaxy S II
 Samsung Galaxy Nexus

この中で一番安定して動くのはNexus Sらしいが、Galaxy S2もそこそこ安定して動作するという情報を掴んでいる。Nexus Sは日本国内では販売されなかった機種なので入手はかなり難しいが(ときどきオークションに出品されるているのを見かけるが、最近はプレミア価格になっていることが多い。多分これもFirefox OSの所為なんだろう)、Galaxy S2はNTTdocomoが国内で販売していたので、たくさん中古品が出回っている。「Firefox OS Galaxy S2」というキーワードでググると、こいつでFirefox OS を動かしてみたよーというページがたくさんヒットする。上のリンクページではこの機種は「ティア 3」(積極的にサポートされていない)グループに分類されているが、ググって得た情報によると、まぁまぁ安定して動くらしい。去年の10月頃にFirefox OSの存在を初めて知って以来、こいつをFirefox OSの最初のターゲットスマホとして入手してやろうと、ずっと狙っていた。

ちなみに、Firefox OSを書き込んだら、このGalaxy S2は二度とAndroidには戻さないつもり。こいつにはそのままFirefoxスマホとして人生をまっとうしてもらうおう。ただし、将来Firefox OS搭載スマホが増えて、それらが入手できたら、中古転売するためにAndroidに戻すかもしれない。少なくと私が使っている間は、こいつでAndroidが動くことは二度とないだろう。

すぐにでもにFirefox OSを焼いてみたいところが、いま確定申告の準備中でなかなか時間が取れない。本業の方でも新しい仕事が入りそうなので、そちらの準備にも時間を割いたりしている。それでも何とか時間を作って、近いうちに、必ずこのGalaxy S2でFirefox OSを動かしてやる。当然のその顛末を記事に書くつもりだが、きっとそれが私のFirefox OS研究のスタートラインになるだろう。乞うご期待。

posted by とみやん at 16:01| Comment(0) | TrackBack(0) | モバイルデバイス > その他

2013年02月11日

Nokia N900を入手した

Nokia N900というスマートフォンを入手した。実際に入手したのは去年の12/24なんだけど、年も押し迫って本業の仕事があまりに多忙すぎたので、入手したタイミングで記事を書きそびれていた。

いままでAndroidタブレットは何台も買ってきたが、いわゆるスマートフォンの範疇に入るデバイスは一台も持っていなかった。したがって、このNokia N900が私にとって初めてのスマートフォンということになる(この機種が登場した頃は「Smartphone」よりも「Mobile Phone」という用語の方がメジューだったかも)。じつは、初めてのスマホはAppleかNokiaの物にしようと心に決めていた(Androidは嫌いなので、Androidスマホは完全に候補外)。オークションに多くiPhoneが出品されているし、中古モバイル機器販売店にもiPhoneがたくさん並んでいるので、いずれはiPhoneを手にすることなるだろうなぁと思っていたが、たまたまオークションにNokia N900が出品されているのを見かけて、何だか無性にこれが欲しくなってしまい、気がつくと入札していた。

入手したのは中古品だけど、オリジナルの製品箱に入った状態で届いた。下が製品箱と付属品の写真。
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さらに、色々な角度から撮った本体の写真も載せておく。
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サイドの角部分にスタイラスペンが収納されている。この機種のスクリーンはどうも感圧式タッチパネルみたいだ。指でスクリーン操作をすると、感圧式特有の反応の悪さが目立つ。やはりスタイラスペンで操作する方が良いみたいだ。背面には500万画素のカメラが搭載されている。電源Onの状態でカメラーのカバーを手でスライドさせて開くと、自動的にカメラ・アプリが起動するようになっている。

下の写真が、背面のパネルを外した状態。バッテリーはここに収納する。左側に在るのはSIMスロットだと思うが、右側のは何だろう。microSDかな?
IMG_2873_1-NOKIA_N900-BodyInternalView.jpg
この機種の最大の特徴はスライド式のキーボードが搭載されていること。本体を二つに割るような感じで上下方向にスライドさせると、キーボードが現れる。その昔ウィルコムのW-ZERO3 [es]というモバイルフォンを使っていたことがあるが、それと同じようなギミックだ。
IMG_2895-NOKIA_N900-BodySlidingKeyboard.JPG
NokiaのモバイルOSと言えばSymbian OSが有名だけど、このNokia N900に搭載されているOSはSymbianではなくMaemoという奴。MaemoというのはMeeGoの前身になったモバイルOSだ。去年12/12の記事で紹介したとおり、MeeGoはIntelとNokiaが組んで開発していたモバイルOSだけど、どちらかと言うと、開発の主導権はNokiaのエンジニア達が握っていたらしい。その所為か、MeeGoにはMaemoのいくつかの特長が継承されている。QtベースのUIもその一つだ。私がNokia N900を知ったのはMeeGoが発端で、「MeeGo → Qt → Maemo」と辿りながらググっているうちにこの機種の存在を知った。

MeeGoもMaemoもプロジェクトとしての開発はすでに終了しているが、既存パッケージのアップデートなどのメンテナンスはNokiaのエンジニアなどによって続けられている。MaemoはLinuxベースのモバイルOSで、SDKも配布されており、ユーザーがアプリを開発することも当然可能だ。JavaベースのAndroidと違ってネイティブの環境なので、Linux用のアプリを移植するのはMaemoの方がよっぽど楽だったりする。MeeGoとMeamoのUIはいずれもQtが使われているので、アプリのUI部分はソースを書き換えることなく、どちらのOS向けにもビルドできる。いくつかのコミュニティによって、MeeGo/Maemo向けのソフト開発が細々と続けられており、基本的なアプリはだいたい揃っているらしい。実用機として使うこともできなくはないみたいだが、私はMaemoとQtの研究開発用ターゲット機として使うつもりでこれを入手した。最新のWebサービスとかを使いたいなら、iPhoneの方がよっぽど使い勝手で良いので、こんな旧機種を実用機として使うのはかなり無理がある。性能的にも三世代以上前の機種なので、そんな使い方は初めから考えていなかった。ちなみに、このNokia N900は日本では発売されなかった海外端末なので、SIMロックはかかってない(所謂SIMフリー機)。

下の写真が、Nokia N900のデスクトップ(ホーム)画面。スマホには必ず使用言語とロケートの設定があり、この機種にも同様の設定があるが、日本で発売されなかったからか、この機種の選択項目には日本語ロケートが存在しない。仕方なく、使用言語とロケートは「English (United Kingom)」と「United Kingom」を選択しておいた。日本語ロケートを追加する方法はあるらしいので、後日やってみようと思っている。
IMG_2916_1-NOKIA_N900-ScreenDesktop.jpg
アプリケーションの一覧画面の写真も載せておこう。すべてのアプリ・アイコンが一つのスクリーンに収まらないので、下の写真はスクロールしながら撮影した(スクリーンショットの撮り方もまだ判っていない)。ご覧のとおり、基本的なアプリはだいたい揃っている。
IMG_2907-NOKIA_N900-ScreenApplications1.JPG
IMG_2908-NOKIA_N900-ScreenApplications2.JPG
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Maemo用のソフトにどんなものがあるのかまだ探し廻っていないが、上の写真を見ると、Web(プラウザ)はもちろんのこと、E-mailやMaps(Mapアプリ)、そしてPDF reader、Amazon、Facebookまで入っている。標準状態のAndroidと比較しても見劣りしないくらい、アプリの種類は揃っている。このNokia N900が発売されたのは2009年11月11日らしい。Androidの最初の正式版がリリースされたのが2008年10月21日なので、丁度その一年後ということになる。Androidに対抗して、Nokiaはこれだけの種類のアプリを揃えたんじゃないだろうか(この機種に賭けていたのかも・・・)。もし他にも実用的なソフトが揃っていれば、それらを追加することで、こいつを実用機として使うことができるかもしれない。これについてはおいおい調べていこう。まぁ、ハード性能は相当低いので、電話、Webプラウザ、E-mailくらいしか使わない、あくまでサブ機という位置づけになるだろうが・・・。
タグ:QT Nokia Maemo
posted by とみやん at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | モバイルデバイス > その他

2012年12月09日

さらばAndroid−アンチAndroid宣言

12月に入って今年も残すところ一ヶ月弱になってきた。IT業界はすべてスマートフォンを中心に動いていたと言っても過言ではない程、今年はスマホが普及した年だった。電車の中などでは、子供や小・中学生までもスマホを使っている姿を目にする(そういう私はタブレットは持っていても、スマホは一台も持っていない)。

さて、前記事についてコメントだが、Androidについて書きたいことが溜まっていたので、まぁー、筆の進むこと進むこと。スマホ・ブームでやたらともてはやされているAndroidだけど、その将来は決して明るいものではない。Javaベースのシステム環境であることは多くの問題をはらんでいるし、Androidに搭載しているDalvik Java VMをGoogleが放棄しないかぎり、この問題は永遠に続いていくことになる。

今年の夏頃にOracleが配布するJava SEに、遠隔で任意のコマンドを実行される危険がある深刻なセキュリティホールが立て続けに発見されたことは大きなニュースとして報道された。AndroidのJava VMとは直接的な関係はないが、Javaはセキュリティという面でも重大な問題を抱えているプログラミング言語だ。Javaで書かれたプログラムはツールなどを使うと逆コンパイルして解析することができる。また、Android はフレームワーク自体もJavaで書かれており、システム側の動作をフックして乗っ取るようなプログラムを開発することさえ可能だ。Android のフレームワークはソースが公開されているので、このような悪意を持ったプログラムは比較的簡単に作成できる。スマホやタブレットのシステム部はファームウェアとして機器に組み込まれているので簡単にアップデートできないことが制限になっていることは理解できるが、それにしてもMicrosoftやAppleがセキュリティアップデートを頻繁に配布していることと比較すると、GoogleはAndroidのセキュリティを高める努力を完全に放棄しているんじゃないかとさえ思えてくる。こういう問題に対してGoogleは公式なコメントを出してはいないが、現状の態度は「セキュリティについて配慮するのはメーカーやアプリ開発者の責任であり、我々には関係ないことだ」と言っているかのように見える。今年の後半からAndroidのウィルスの発見件数が急増していることはITニュースサイトでたくさん報道されており、「Android セキュリティホール」というキーワードでググれば、ものすごい数のページがヒットする。悪意を持ったウィルス作成者にとって、いまやAndroidは絶好のターゲットになっている。Android自身システム側にはほとんどセキュリティ的な機能は組み込まれておらず、Google Play(旧Android Market)で配布されているアプリは審査らしい審査を受けていないため、ウィルスやマルウェアが混在したものがたくさん存在する。こうしたアプリをインストールしたことにより、個人情報やメールアドレスなどが垂れ流し状態になっているAndroidスマホが世の中には数え切れないほど存在しているはずだ。近いうちにAndroidスマホから流出した個人情報が悪用される事件が起きて、社会問題化する日がきっと訪れるだろう。

Androidブームは今年がピークであり、来年以降じわじわと下降線を辿ると私は観ている。iPhoneやiPadはしっかりユーザーの心を掴んでおり、Appleも製品の機能や性能アップに余念がない。このような現状ではiOSのシェアが大きく減少することは考えにくいので、Firefox OSやWindows Phoneのような新興勢力がシェアを伸ばすとすれば、Androidからシェアを奪っていくという展開しか考えられない。最新の調査ではスマホのAndroid:iOSの比率は75%:15%(全世界の出荷台数ベースの統計情報より)らしいが、電車の中でスマホを使っている人を観ていると、確実に半分はiPhoneユーザだ。東京のような大都会では特にiPhoneユーザが多い。出荷台数ベースではなく現実の利用ユーザ数で比較すれば、AndroidとiOSはほぼ同じか、少しAndroidが多い程度ではいないかという気がする(Androidスマホについては短期間で機種変更を繰り返す人が多いので、出荷台数ベースの統計情報は現実のシェア感とかけ離れている)。ちなみに、満員電車などで隣の人が使っているスマホがiPhoneとAndroidのどちらなのかは、スマホの操作画面の動きを観ただけで簡単に区別がつく。タッチやスワップ操作に対してサクサクと反応していればiPhoneだし、いつもワンテンポ遅れるような感じでもっさりと動いていれば、それはAndroidだ。

Android批判の筆が進みすぎて話が逸れてしまったが、じつは、前記事を書きながら私は一つの決断した。それは、自分の研究開発テーマからAndroidを外そうというものだ。この決断を実行に移すために、本ブログから「スマートデバイス開発−Android」という記事カテゴリを削除した。このカテゴリには一つも記事がエントリされていなかったし、もはやAndroidへの興味を完全に失ってしまったので、何の未練も感じることになく削除することができた。いままでiOSとAndroidに二股をかけて両方に気があるような態度を続けていたが、もうこういう態度はやーめた。今後の研究開発や新事業開拓は「Anti-Android」または「Non-Android」というカラーを前面に打ち出してやっていくことにする。つまり、Androidの対抗勢力に位置する他のモバイルOSの研究開発を始めることを決意した。最大の対抗勢力であるiOS開発は当然続けるが、新たにMeeGo、Firefox OS、Windows Phoneなどの研究を始めようと思っている。PCにインストールしていたAndroid SDKもばっさりと削除したし、プログラミング関連の参考書もすべて処分するつもりだ。あー、すっきりした。

組込みエンジニアは長年の地道な努力によってスキルを蓄積し、いまの立ち位置を獲得した人が多いはずだ。そういうエンジニアはシステムの信頼性や高パフォーマンスを追求する努力を惜しまなかった。このようなエンジニア達が、ブームだからというだけで雪崩を打つようにAndroidへと流れている。組込みエンジニアならAndroidが欠陥だらけのOSだということを簡単に理解できるはずなのに、そういうマイナス面は観えていないのか、あるいはわざと眼を塞いで観ないようにしているのか。私はAndroidをOSと呼ぶべきではないとさえ思っている。Microsoftの .NET Framework をOSとは呼ばないのと同じ理由からだ。Androidの核心部分はJavaで書かれたフレームワークであって、これはとてもOSと呼べる代物ではない。AndroidはLinuxカーネル上にかぶせた「ただの皮」であって、これをOSと呼ぶのは組込みエンジニアの常識から外れている。世間一般向けの用語として、iOSと比較してAndroidを「モバイルOS」と呼ぶことは否定しないが、組込みエンジニアが自ら使う用語として、Androidを「モバイルOS」と呼ぶことには決して賛成できない。

組込みLinuxのエンジニアなら上記の意見に賛成してくれる人が多いんじゃないかという気がする。実際に、組込みLinuxの創世記からこの分野をメインとして事業を続けている会社やエンジニア達は、Androidに対して距離を置いおり、いまのスマホ・ブームを冷めた眼で眺めている人が多い。Androidブームの所為で存在感が薄くなっているが、組込み分野の本流はいまもLinuxカーネルやミドルウェアなどの移植・開発であって、スマートデバイス・アプリ開発は傍流でしかない。Androidアプリ開発へ流れていくエンジニアが益々増えていく中で、最近組込みLinuxのディープな部分の開発スキルを持っているエンジニアの価値がどんどん上がっている。ここ2〜3数年私のところに来る開発案件の引き合いは「組込みLinux」か「Android」のどちらかのキーワードが必ずついている。と言うよりも、組込み分野でこの二つのキーワードがつかない仕事は現状ほぼなくなっている(特に「ITRON」の仕事は完全にゼロになった)。この二つジャンルはかなり距離が離れており、要求されるスキルも異なるので、両方に対応できるエンジニアは極少数しか存在しない。AndroidがLinuxカーネル上で動いる以上、新規性の高いハード機能を搭載したスマートデバイスを開発しようとすれば、Linuxカーネルやミドルウェア側での対応が必須条件になる。このような理由により、Androidブームが大きくなればなるほど組込みLinux系エンジニアの価値が高くなっていく。現実に、いま私が本業でやっている仕事はほとんど組込みLinux関連の開発案件だ。MeeGoやFirefox OSもLinux上で動作するモバイルOSなので、この傾向は今後も続くだろう。組込み分野からの離脱を目標に新事業開拓を始めたが、「組込みLinux」だけは研究開発の対象から外さないようにしていきたい(最新のデジタル家電などに組み込まれているOSはほぼ例外なくLinuxなので、仕事として見るなら、Linuxだけでやっていれば十分であり、いまやITRONなどのRTOSをやる理由は完全になくなったと言い切れる)。
タグ:android
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2012年11月24日

暗雲立ちこめるAndroidの未来

一昨々日(11/21)商談のために横浜のとあるソフトウェア開発企業に行ってきた。この会社の主な事業内容はスマートデバイスを利用したシステム開発で、特に業務系システムの開発を得意にしているそうだ。商談の場のお決まりの挨拶である「景気はどうですか?」と聞いてみたら、こなし切れないくらい仕事が来て困っているという返事が返ってきた。特にAndroidプログラマを多く抱えていて、いままでスマートデバイス系ソフトウェア開発で実績を積み重ねてきたので、いままさにブーム到来という感じで、次から次に仕事の引き合いが来るそうだ。不景気の世の中でうらやましい話だが、Androidへの興味を失いつつある私は「ふーん、そうですか」という感じで先方の話を聞いていた。

上のような前振りを置いたのは、この記事でまったく正反対の内容を書くつもりだからだ。日本国内でのAndroidブームはいままさにピークに達した感があるが、一方アメリカではユーザーやプログラマのAndroid離れが現在進行形のムーブメントになっており、Androidの将来に大きな暗雲が立ち込めつつあることを知っている人は少ないようだ。

AppleがSamsungとの特許訴訟で全面勝訴したというニュースは大きく報道されたので知っている人も多いと思うが、このニュースが引き金となって、アメリカではSamsungのGalaxyシリーズ・スマホを手放すユーザーが急増しているらしい。「Android 離れ」というキーワードでググってみると、たくさんのページがヒットする。私が見つけた最近のAndroidに関する悪い情報が記載されたページのリンクを列記しよう。

 Apple勝訴で早くもAndroid離れが
 「Androidはもうからない」――人気ゲームメーカーが開発終了を発表 - ITmedia ニュース
 分断化嫌って開発者がAndroid離れって... 本当? : ギズモード・ジャパン
 Androidの分裂を写真に撮るとこうなる–この多様は善か悪か?
 アプリのダウンロード数から推察する現用Android機の機種数は3997–実際はもっとある?
 Android OSをC#で書き直して7倍高速化 - XobotOSプロジェクト - アンテナ立てて

私もAndroidタブレットを数台所有しているし、一時はAndroidを自分の研究テーマの第一候補にしようと考えていたので、これまで色々と下調べをしてきたが、Androidの中身について知れば知るほど、こいつは「糞OS」と呼ぶにふさわしい代物だということが判ってきた。そして、こんな欠陥だらけのOSがなぜこんなにもてはやされるのか不思議でならない。

すでに私はAndroidタブレットをWebブラウジング、動画配信サイト視聴、メディアファイル再生以外の用途にはほとんど使ってない。Androidタブレットを入手したばかりの頃は物珍しさに、プリインストールされているマップ(Google Map)やメール(Gmail)を使っていたが、これらのアプリの低レスポンスによる操作性の悪さが我慢できなくなり、早々に使うのを止めてしまった。いまではブラウザ、メディアプレーヤー、YouTubeやニコニコ動画視聴専用アプリ以外を起動することはまったくない。私と同じような使い方している人は結構多いんじゃないかという気がしている。

話は逸れるが、上のことについて視点を変えると、次の要件だけを満たした低価格なモバイルデバイスを造れば、大きな需要があることを意味している。

 ・Webブラウザが使えること
 ・メディアプレーヤーが搭載されていること
 ・YouTubeやニコニコ動画が視れること

ゲーム機になるが、じつは、ソニーのPS Vita(PlayStation Vita)がこの要件を満たしている製品だ。電車の中でPS Vitaを使っている人を良く見かける理由がこれなんだと最近やっと解ってきた。私はソニーというメーカーが大嫌いで、ソニー製の家電製品やPCは一台も所有していないが、この理由により、PS Vitaだけは買ってみようかという気になっている(過去30年間ソニー製品を買ったことがないし、これからもゲーム機以外は興味を引かれることはないと思う)。

話を戻すが、Androidを構成するコンポーネントの中で最大の欠陥品はDalvik Java VMであることは有名だが、Android用アプリを開発しているプロのプログラマの間では、いかにJavaを使わずにアプリを開発するかというのが最大の課題になっている。高パフォーマンスであることが最大の要件であるゲームでは、Android NDK上に独自にミドルウェアやライブラリを実装して、C++やJavaScriptを使って、アプリを開発することが常識になっているそうだ。

 Javaを使う=Java VM上で動作する=低パフォーマンスのアプリになる

という公式がAndroidの世界では成り立ってしまう以上、高パフォーマンスを追求するアプリではこれがどうしても避けて通れない課題になるのは当然と言えるだろう。結局Android用アプリをJavaで書くのは、それ程パフォーマンスが要求されないケースだけらしいが、そういうケース(業務系システムがまさにそうだが)も結構存在するので、いくつかのソフトウェア開発会社の関係者に聞いた話では、スマートデバイス分野でのJavaプログラマの需要は高いということだ。Javaプログラマにはガラケーの世界から移行した人も多いが、彼らはAndroidが我々を救ってくれて助かった思っているそうだ。

昔話になるが、Javaという言語がプログラム開発に本格的に使われ始めたのは確か1990年代後半から2000年代にかけてだと記憶している。大幅に性能が向上したIntel Pentium 4が登場した時期と丁度重なっており、同CPUを搭載したPCのLinux上で初めてJavaで書かれたアプリを動かしたときのあまりの遅さはいまでも強烈な印象として残っている。この低レスポンスの所為で、Javaはクライアント側では使われることはあまりなかったが、言語としての生産性の高さからサーバー側の大規模システムを開発するのに向いていることが知れ渡って、サーバー側のサービスやデータベースアプリの開発では結構使われるようになった。その後PCの性能が年々向上するに伴って、クライアント側でJavaを使ったプログラムは増えていき、PCの世界での「Javaは低レスポンス」という印象は少しずつ薄れていった。それでも、Javaアプリのモッサリとした動きを嫌うプログラマは多く、PCの世界ではJavaを使ったアプリは圧倒的に少ない状況が続いた。Javaという言語の低レスポンス性はJava VMに起因していることは語るまでもないが、登場から20年以上経つのに、なぜいまだJava VMの性能向上が図られていないのか不思議だ。これはあくまで想像だが、Java VM自体の仮想マシン・アーキテクチャの設計思想の古さがその根本的な原因ではないかと私は思っている。最近のスマホやタブレットに搭載されているCPUはクロック速度1.0〜1.5GHz程度のデュアルやクアッドコアの物が多いが、これは初期のPentium 4のクロック速度とほぼ一致している。最近のARM CPUはコアやGPUの性能が大きく向上しているので同列で比較することはできないが、Pentium 4上で動作していたJavaに対して「こいつはめちゃくちゃ遅い奴だ」と感じた印象は結局いまでも大して改善されていないみたいだ。上のリンクの最後のページに記載された内容が、「Javaはクライアント側では使ってはいけない言語」であることを証明しているんだと思えてならない。

Androidのおかげだろうが、IT業界では最近Javaプログラマの需要が高いらしい。私の身の回りでも、Java関連の仕事の話を聞くことが増えてきた。私が仕事の拠点にしている信州でも、協業企業が入居しているITベンチャー支援施設でJavaとAndroidプログラミングのトレーニングコースが開かれて、多くの若いプログラマが参加している光景を目にしている。しかし、どんなにJavaプログラマが持てはやされても、私はJavaを本格的に習得する気はまったくない(趣味のプログラミング程度なら使うが・・・)。仕事関連でサーバー側のソフトウェア開発に係わることはほぼ皆無だし、上に書いた理由により、Javaという言語に将来性を感じないからだ。Javaを習得することに時間を割くくらいなら、JavaScriptをマスターした方がよっぽど有益だと思っている。日本国内でのJava人気とは対象的に、海外ではTitanium MobileのようなJavaScriptベースの開発環境やフレームワークが続々と出現して、スマートデバイス用アプリをJavaScriptで開発することが一つのトレンドになっているからだ。

スマホのユーザーの間では、iPhoneとAndroidを比較して論じるときに、この2つにそれぞれ次の修飾子をつけるのが常識になっている。

 iPhone=サクサク:Android=もっさり

最終的に製品の良し悪しは一般ユーザーが判断するものだが、その一般ユーザーが実際に使った印象から感じる修飾子がこれなんだろうから、OSの基本性能としてどちらが優れているかの結論はすでに出ているような気がする。市場シェアはOS基本性能の優越だけで決まるものではないが、iPhoneとAndroidのユーザー満足度を調査すれば、この2つは圧倒的な差が出るだろう。中古市場の販売価格は製品の人気度が直接的に反映されるものだが、iPhoneとAndroidスマホでは中古販売価格は大きな差があることは有名だ。中古品の買い取り価格も当然前者の方高い。スマホの新機種は次から次に出てくるので機種変更を繰り返す人は多いが、iPhoneを選択する理由として、中古買い取り価格が高いことを上げるユーザーもきっと多いはずだ。

Androidアプリはレスポンスが悪く常にモッサリと動いている印象が強いのは、JavaとDalvik VMが原因であることは否定しがたい事実と言えるだろう。そして、Androidの中核的な存在であるこの2つは次の悪影響も生み出している。

 AndroidはやたらとCPUパワーを食う=高性能なCPUを搭載せざるをえない=バッテリーの減りが早い

初期のiPhoneはフル充電すれば丸一日バッテリーが持ったし、最近のiPhoneは2〜3日間充電しなくても使い続けることができる。これに大して、Androidスマホは一日に最低一回、下手すると二回以上充電しないとバッテリーの持ちに不安を感じるものが多い。最近は丸一日バッテリーが持つ機種もあるが、そういう機種は大容量バッテリーを内蔵することにより重量が増え、携帯性を犠牲にすることで成り立っている。

また話は変わるが、Windows 8と同日の2012/10/26から世界8カ国(日本は含まれていない)で販売を開始したMicrosoftのSurface(Surface with Windows RT)の売れ行きがそこそこ好調らしい。Surfaceの評判が良い最大の理由は、やはりMicrosoft Officeとの互換性の高さらしい。じつは、私がAndroidタブレットに対して大きな不満を感じたのがこの点だったりする。Androidタブレットにキーボードをつないで長めの文章を入力しようしたことがあるが、あまりの使いにくさに二度とこういう使い方はしないとすぐに心に決めてしまった。キーボード入力に対する反応速度のあまりの遅さに呆れてしまったからだ。AndroidでGmailを使うのを止めたのもこの理由による。結局Androidタブレットはビジネスシーンではまったく役に立たない代物だという結論に達した。ググってみると、Androidタブレットについて私と同じような感想を抱いている人は結構多いようだ(結局これもJava VMが原因なんだけど・・・)。今後Microsoft以外からもWindows 8やWindows RTを搭載したタブレット製品が発売されるだろうが、これらの製品が結構使い物になるという評判が広まれば、Androidのシェアを相当奪うんじゃなんいかと予想している。ビジネスシーンにも使えてAndroidと同じような使い方もできるなら、ユーザーがどちらを選択するかは明白だと思えるかだ。私なら絶対にWindows 8/RT搭載タブレットを選択するだろう。そして、デベロッパー達もMicrosoftのOSならそこそこビジネスになるはずだという期待感を抱くに違いない。最後に、一つの予言をしておこう。

 一年後、モバイルOSとしてのWindows 8/RT/PhoneとAndroidのシェアは同等になっている

大抵のIT関連ニュースサイトは正反対の予想をしているが、私はこの予言にかなり自信を持っている。
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posted by とみやん at 11:02| Comment(0) | TrackBack(0) | モバイルデバイス > その他